野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡にある野口内科です。
  医療・健康に関することはもちろん、近隣の話題や音楽・本のことなどについて綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:30
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
         ▶▶▶ アクセスMAP
         ▶▶▶ バス路線図

今年のお盆休みはは8月11日 (土) から15日 (水) です。

7月24日から9月15日頃まで、外壁工事のため駐車場が使えなりますのでご了承下さい。



♦♦♦♦♦ 誤解されてる貧血 ♦♦♦♦♦

7月2日に宮内庁から「天皇陛下が脳貧血によるめまい・吐き気の症状がありしばらく安静と経過観察が必要」と発表がなされました。
立ちくらみのことを「脳貧血」と表現する場合がありますが、これは医学用語ではなく、本当の医学的な「貧血」とは全く異なるものです。

ヘモグロビン貧血は、酸素を運ぶ役割を担っている血液中のヘモグロビン ( 血色素 ) が減ることを言います。
全身に酸素を運ぶ力が落ちるので、階段を上がるなどの強めの動作で全身の酸素要求量が増えた時に、動悸や息切れといった症状が起きます。

一方、脳貧血は「起立性低血圧」 ( 小児ならば「起立性調節障害」) という疾患に該当すると考えられます。
急に立ち上がると、血液は重力で下半身の方に行ってしまい、心臓より上にある脳は一時的に血液不足になります。
この時に、自律神経の一種である交感神経が働いて血管を収縮させ心拍数を増やすなどで血圧を上げることができれば問題ないのですが、その働きが不十分だと脳の虚血状態が改善できずにクラクラしてしまうわけです。
この現象はヘモグロビンがたっぷりあっても起こり得ます。

しかし、貧血という言葉から「脳貧血」を想起する方が3人のうち2人 ( 67.6% ) もいるそうなんです。
実際、立ちくらみがしたから採血で貧血のチェックをお願いしたいとして、外来を訪れる方が少なくありません。
医療関係者も平気で脳貧血という言葉を使う場面が多く ( 特に高齢医師 ) 、貧血の正確な意味が浸透せず脳貧血との混同が続いているのではないでしょうか。

貧血の定義などにつては、過去の2つのコラムである程度詳しく取り上げているので参考にして下さい。

本題に入る前に貧血について
貧血大国・日本


♦♦♦♦♦ ピロリ菌と鉄欠乏貧血について、改めて ♦♦♦♦♦
 
さて、7年前に「ピロリ菌と鉄欠乏性貧血」というコラムを書き、ピロリ菌感染が原因の鉄欠乏性貧血とラクトフェリンなどに絡んだ情報を提供しました。

最近の知見では、ピロリ菌感染によって胃粘膜萎縮が起こり、アスコルビン酸の吸収が低下することが原因ではないかとされています。
アスコルビン酸は、三価鉄を吸収のいい二価鉄へ変換するのに関わっているため、アスコルビン酸の低下によって鉄不足に陥りやすくなるというわけです。

また鉄収奪能の高い遺伝子変異を持つピロリ菌がいるとされており、このタイプのピロリ菌に感染することで鉄欠乏性貧血が起こる可能性が指摘されています。
特に小児や10代の若年者で鉄剤投与でも貧血の治療に難渋する場合は、ピロリ菌の有無をチェックする必要があり、中には除菌だけで貧血が治ることもあるようです。


♦♦♦♦♦ ヘム鉄についてプチ情報 ♦♦♦♦♦

なお、鉄欠乏性貧血の際に、吸収がいいからとヘム鉄のサプリの摂取を勧められるケースもあるようですが、最近の研究で、ヘム鉄摂取が多いと2型糖尿病の発症リスクが高くなるという報告がありました。
絶対にヘム鉄でなければ治療できないというわけではないので、気をつけたいところですね。

 ● 薬の説明書のイラスト 286 ●


7月2日はタコの日。
関西で、この半夏生 ( はんげしょう ) の日にタコを食べるという風習に由来しているようです。
タコで有名な兵庫県明石市では7月上旬を中心に「明石半夏生たこまつり」の様々なイベントが開催されます。
しかし、私が神戸在住の頃、節分の恵方巻きは全国区になったものの、半夏生にタコを食べるとか明石でイベントやるとか全く知らなかったです。

半夏生は夏至から数えて11日目となる日で、サトイモ科の半夏 ( カラスビシャク ) が生える頃であることがその名の由来になっているようです。
また、田植えの作業が一段落する頃にもあたります。
関西でタコを食べるのは、田植えの終わるこの時期に旬を迎えるタコを食べて活力を補い、吸盤のように稲が根付くようにと願うためらしいですね。

半夏は漢方薬の成分としても知られています。
カラスビシャクの塊茎を基にしており、鎮吐作用、鎮咳・去痰作用、鎮静・抗痙攣作用など有しているとされています。
私がよく使う、大柴胡湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、半夏瀉心湯、半夏厚朴湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏白朮天麻湯、六君子湯、釣藤散、竹ジョ温胆湯など、結構多くの種類の漢方薬に含まれています。
そのほとんどは風邪や胃の不調に使う薬ですが、主に高齢者の頭痛に用いる釣藤散にも含まれているのは面白いですね。


半夏の話がメインになってしまいましたが、7月前半の薬の説明書のイラストはタコです。


たこ

妊婦の喫煙〖 今月のつぶやきから 78 〗


昨日、6月27日に東京都の受動喫煙防止条例が成立しました。

公共施設や飲食店での禁煙は、もはや世界のトレンドです。
今年のゴールデンウィークに行った
ハンガリーの2016年の喫煙率は男性が32.0%、女性が24.8% ( 日本はそれぞれ 33.7%、10.6% ) ですが、閉鎖空間は全て禁煙。
なので、一度も飲食店で不快な思いをすることなく食事を楽しめました ( オープンテラスは別でしたが ) 。
厚労省の推計によると、受動喫煙による死者は年間1万5千人、かかる医療費は3000億円超となっています。
死者は東日本大震災の犠牲者並みの数なのです。

しかし、東京オリンピック開催に向けて取り組まなければいけない課題であるのに、世界保健機関 ( WHO ) も日本の受動喫煙対策を最低ランクに位置づけているのに、国の対応はひどいものですよね。
先日の衆院厚生労働委員会で、自民党の穴見陽一議員が参考人に対して「いい加減にしろ」とヤジを飛ばしたのは許し難いと感じています。


さて、twitter 上でお届けした医療関係の情報を月末にピックアップしておさらいするこのシリーズ。
今回は、まずタバコに絡む話題から4つ。

① 禁煙すると肺がんのリスクが低下するという報告。
意外と知られていないのですが、口腔・口唇・副鼻腔・咽頭・喉頭・食道・胃・肝臓・膵臓・膀胱などのがんの発症にもタバコが絡んでいるとされています。

② 吸わないに越したことはありませんね。
一酸化窒素は血管が緩んで拡張するのに必要な物質です。

④ 妊娠中の喫煙は、胎児の肺の発達への影響や肝臓へのダメージ、将来の肥満のリスクになる等の報告もあります。

次に、個人的に興味があった7つの情報です。

内視鏡的逆行性胆管膵管造影 ( ERCP ) の検査の後に急性膵炎を起こすことがあり、その治療に使う蛋白分解酵素阻害薬を膵炎の予防目的で使う場合があります。
しかし、その効果には疑問が呈されていました。
また、ジクロフェナクやインドメタシンの坐薬の有効性が示されていたのですが、副作用の問題もあり、まだ推奨されるレベルにはありません。
しかし、今回の報告ではなかなかいい結果が出ていますね。

⑥ 現在のところ風邪を根本的に治す薬はありませんが、これは期待したい報告です。

⑦ 私は、夕方にコーヒーを飲むと夜眠れなくなります。
なのでCYP1A2が弱いものとばかり思っていました。
しかし、CYP1A2が弱いと眠気が強く出るであろうテルネリンを服用しても眠くなりません。
カフェインに弱いのは別のところに原因がありそうですね。

⑧ 抜けた歯を牛乳に浸しておくといいというのは初めて知りました。

⑨ 時々、予期せぬ薬の使い方をされる方に遭遇しますが、メプチンエアを一度に100回も吸入とは驚きです。
こういうことが起こらないよう、服薬指導は徹底したいと改めて思いました。

アルツハイマー型認知症の原因がヘルペスウイルスにあるとしたら、ワクチンで予防ができる可能性がありますね。

腐食性食道炎はとても厄介ですが、内視鏡で原因物質を除去するまでにハチミツを使うのが良さそうです。

〔 まだまだ使えるH2ブロッカー ・ 第二回 〕


♦♦♦ シメチジンは服用が面倒 ♦♦♦

前回の「シメチジン、面白い作用を持っているけど」でも書きましたが、胃・十二指腸潰瘍が内服薬で治療できるようになったという点で、シメチジンはとても画期的でした。
しかし、シメチジンには厄介な点がいくつかあります。
今回はその話です。

内服まず、第一点。
半減期が短いため、基本的に1日4回服用 ( 毎食後 + 就寝前 ) しなくてはならないのです。
1日2回の服用法もありますが、記憶が間違っていなければ、私が医師になった頃には1日4回の内服法しかなかったと思います。 
私の消化器内視鏡の師匠は「薬で治るようになったとはいえ、潰瘍は侮れない疾患。薬を1日4回も飲まなきゃいけない病気なんだと認識してもらうためにも、シメチジンを使う」と言ってました。
でも、現実には面倒臭がってシメチジンの服用を遵守する人なんてほとんどいません。
H2ブロッカーを服用して数日もすると痛みが落ち着いてしまうため、治ったと勘違いして1日4回もの煩わしい内服を中断してしまうのです。
でも、潰瘍の傷をきれいに治すためには、胃潰瘍で8週間、十二指腸潰瘍で6週間内服を続ける必要があります。( それでもピロリ菌の除菌療法が登場するまでは、再発を繰り返すケースが多かったですけど。)
私が医師になった時には、シメチジン以外にもラニチジンロキサチジンファモチジンというH2ブロッカーが存在していました。
そのいずれにも1日1回の内服法があり、きっちり最後まで服用してくれる人は多かったです。


♦♦♦ シメチジン、副作用が半端ない ♦♦♦

次に、シメチジンの持つ様々な副作用をみていきます。

まず、私が経験したシメチジンによる深刻な副作用を紹介します。
それは骨髄抑制です。 
骨髄の血液を造る細胞の働きが抑えられて、白血球・赤血球・血小板の3つの血液成分が造れなくなってしまうことを骨髄抑制と言います。
研修医として駆け出しの頃、重症の全身性エリテマトーデス ( SLE ) の患者さんにシメチジンの注射剤を使い始めたら、白血球・赤血球・血小板が急激に減少したのです。
シメチジンを中止後、感染症や出血傾向をきたすことなく骨髄抑制が改善して事無きを得ましたが、SLEのような自己免疫疾患では骨髄抑制を起こすリスクが高いようですね。
骨髄抑制・顆粒球減少 ( 白血球減少 )・血小板減少などの報告は、ファモチジンやラニチジンなど他のH2ブロッカーでもありますが、シメチジンによるものが多数を占めています。

この経験でシメチジンにはいい印象を持たなくなりましたが、他にも厄介な副作用がありますので、次の項目以降でみてみましょう。


♦♦♦ シメチジン、高齢者には大敵 ♦♦♦

2015年に日本老年医学会から「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」が発表されました。
その中にある「75歳以上の高齢者に対して特に慎重な投与を要する薬物リスト」に、H2ブロッカーが含まれています。
認知機能の低下せん妄のリスクがあり、可能な限り使用を控える。特に入院患者や腎機能低下患者では、必要最小限の使用にとどめる」との記載があります。

中枢神経前回も述べたように、H2ブロッカーはヒスタミンの働きを邪魔しますが、ヒスタミンは中枢神経において、覚醒状態の維持や記憶学習能に大事な役割を持っています。
ヒスタミン受容体を遮断すると、意識障害やせん妄などの病態をきたす可能性があるわけです。
また、抗ヒスタミン作用を持つ薬は、抗コリン作用も併せ持っています。
中枢神経でアセチルコリンは、レム睡眠の維持や覚醒、注意、記憶機能と密接な関係があり、抗コリン薬も認知機能の低下やせん妄のリスクになるのです。
H2ブロッカーは、抗ヒスタミン作用と抗コリン作用という脳にはあまり好ましくない働きを持っているわけです。

様々な薬剤が抗コリン作用を持っていますが、その程度には差があります。
それをまとめたものに「抗コリン作用リスクスケール」というのがあり、抗コリン作用の強さによって薬を3段階に分けています。( 下の表はクリックで拡大します )
抗コリン作用リスクスケール

このスケールでは、シメチジンは2点 ( strong ) に分類されています。
シメチジンはH2ブロッカーの中で最も中枢神経系へ移行しやすいとされており、せん妄などの報告も多数あります。
高齢になると腎機能が衰えてきますので、薬の血中濃度が上昇してさらにリスクが高くなります。
H2ブロッカーは他にもありますので、点数の高いシメチジンをあえて選択する理由はないと思います。

( 抗コリン作用についてはこちらもご参考に → 抗コリン作用って ?


♦♦♦ シメチジン、やたらと多い薬物相互作用 ♦♦♦

シメチジンは他の薬物との相互作用がやたらと多いのです。
薬の代謝に重要な役割を果たすものの一つとしてチトクロームP450 ( CYP ) と呼ばれる酵素の一群があり、主に肝臓で全薬物代謝の8~9割に関わっています。
CYPには多くの種類がありますが、イミダゾール環という構造を持つシメチジンはありとあらゆるCYPの働きを阻害します。
特にCYP3A4CYP2D6に対して強い阻害作用があります。
CYP3A4は薬物の生体内変換の約半分を担い、それに次ぐ活性を持つのがCYP2D6。
この二つを強力に抑えるとわけですから、かなり多くの薬との相性が悪いということになります。

それから、腎臓の尿細管には、異物を尿に排泄するときに活躍する MATE ( multidrug and toxin extrusion ) と呼ばれる輸送体がありますが、シメチジンはこの働きも阻害してしまいます。

肝臓でも腎臓でも、薬の代謝を邪魔してばかりのシメチジン。
複数の薬剤を併用している方に、この薬を選ぶ勇気は私にはありません。

( CYP2D6に関しては、こちらもご参考に → CYP2D6からPL顆粒を考える その2


♦♦♦ シメチジン、普段アルコールに強い人も悪酔い ♦♦♦

酔っ払いシメチジンにはアルコールを代謝するアルコール脱水素酵素ADH)も阻害する作用があります。
つまり、お酒に強い人が飲酒前にシメチジンを飲んでしまうと、アルコールの代謝が落ちてしまうので、普段と違って悪酔いしてしまうのです。
これはラニチジンやニザチジンにもある作用なのですが、シメチジンには先に述べたように幅広いCYP阻害作用も有している点が大問題。
というのも、アルコールはCYP2E1やCYP1A2、CYP3A4などの酵素でも代謝を受けるからです。
シメチジンはアルコールの代謝をとことん邪魔してしまうってことなんです。
シメチジン服用者はアルコール依存性になりやすいというネットの情報もあります。
その真偽のほどはわかりませんが、シメチジンとアルコール、絶対に避けたい組み合わせです。

( ADH についてはこちらもご参考に → お酒に弱い人は進化系 !? )


♦♦♦ シメチジン、他にもあるある副作用 ♦♦♦

シメチジンの他の主な副作用については箇条書きにまとめてみますね。

薬剤性パーキンソニズム ( シメチジンの他にファモチジンでも報告あり )
高血糖高浸透圧昏睡 ( 高齢の糖尿病患者さんでは要注意 )
抗アンドロゲン作用エストラジオール代謝阻害作用 ( 女性化乳房などを起こす )
クレアチニン排泄の抑制

H2ブロッカーは、腎機能が悪くなると減量や中止を考慮しなくてはならないのですが、腎毒性がないのに血中のクレアチニン値を上げてしまっては、正しく腎機能を推測することが出来ません。


♦♦♦ シメチジン、こんな使われ方もあるけれど ♦♦♦

前回は、シメチジンのがんに対する作用を掘り下げてみました。
他にも、帯状疱疹水いぼPFAPA症候群 ( periodic fever, aphthous stomatitis, pharyngitis and adenitis syndrome )、急性間欠性ポルフィリン症ニキビ男性型脱毛偽痛風などへの応用で効果があったとする報告もあります。

斬新な手法で開発され、胃・十二指腸潰瘍の治療を大きく進歩させ、ノーベル賞を得るに至った発明品は、良くも悪くもいろんな作用があるようです。
たとえ本来の働き以外にメリットがあるとしても、様々な深刻な副作用があり、多くの薬と相性が悪いシメチジン・・。
私が週刊文春の記事に驚いた訳がご理解いただけたものと思います。


さて、次回は私がよく使っているH2ブロッカーのうちの一つ、ニザチジンについてです。 ( つづく )

〔まだまだ使えるH2ブロッカー・第一回〕シメチジン、面白い作用を持っているけど
〔まだまだ使えるH2ブロッカー・第三回〕ニザチジン、唾液も出すし胃腸も動かす

 ◆ 診療所ライブラリー 147 ◆


汗はすごい梅雨のまっただ中、湿度が高くて少し動くと汗ばんできます。
鬱陶しい時期が過ぎると、これまた日本独特の蒸し暑い夏が待っていて、汗をびっしょりかく機会が格段に増えてきます。

人類が独自に発達させてきた汗について細かく解説している「汗はすごい - 体温、ストレス、生体バランス戦略」。
汗という生理現象一つで、こんなに分厚い内容の本が書けるなんて驚きです。
専門的な用語が多くて一般の方には若干わかりづらい部分もあるかも知れませんが、個人的には非常に興味を持って最後まで読み進めることができました。

発汗というメカニズムは体温調節に重要な役割を果たしていますが、その汗の機能の視点から熱中症についても詳しく書かれています。
小児や思春期までの時期は、汗の機能 ( 後述 ) が十分に発達しておらず、暑い環境の中で汗による熱放散の機能が低いんだそうです。
また高齢者、特に70歳以上では汗腺の数が減ってくるため、暑熱順化が成立しにくいんだとか。
暑熱順化とは、人体に繰返し暑熱負荷がかかると暑さに対する反応が強化されて熱放散能が強化されることを言います。
暑熱順化で大きく向上するのは汗の機能。
汗の発現が早くなり、発汗速度も上がり、最大発汗量も増えることを汗の機能の向上と言います。
しかし、空調の発達した現代ではなかなか暑熱順化が起きにくい環境にあります。
熱中症の時期にしっかり体温調節ができるよう、梅雨の時期に1日少なくとも2~3時間は外で汗をかくかとが大事のようです。
暑熱順化の成立しにくい思春期までの若年者や高齢の方は、熱中症の予防として水分補給を始めとするさまざまな対策は必須だと思います。
なお、エマルジョン入りの発泡入浴剤は暑熱順化の成立に対しての補助的役割が期待できそうです。
活用してみたいですね。

私は、3年ほど前からジョギングを始めましたが、夏の暑さにへこたれなくなってきました。
この時期にジョギングすると大量の汗をかきますが、それが日本の夏への適応になっているのでしょうね。
皆さんも、今の時期に汗をかくのを疎まずに暑い季節に備えてみましょう。


当院では、医療や介護、健康に関する書籍を取り揃え、貸し出しも行なっています。
是非ご活用下さい。( → 当院の書籍の貸出しについて )

↑このページのトップヘ