野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して41年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:30
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
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1995年1月17日、午前5時46分に起こったことを話しましょう。

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震災当時、私が住んでいたのは神戸市の須磨の山手の方。
六甲山縦走大会ではコースの一部になっている場所にありました。


震災ドスンという大きな衝撃に眠りから覚めた思ったら、ベッドの上でいきなり水平に激しく体が揺さぶられ始めました。
ガチャガチャと大きな音を立てながら食器が次々に割れる音、本棚から本がバタバタと落ちていく音が聞こえてきます。
ベッドから振り落とされないように、必死でシーツを鷲掴みにするのが精いっぱいで、何もすることができません。
たった15秒の揺れでしたが、どれだけ長く感じたことか。
揺れが落ち着いた後、まるで大型トラックが何台も猛スピードで通り過ぎていくようなゴォーッという低い轟音が六甲山系の山を伝って東の方へ遠ざかっていくのが聞こえました。
山は鳴るのですね。

停電で、室内はおろか外の街灯も消えて真っ暗な闇が広がっています。
食器が割れるなんてとんでもない地震だ、震源は一体どこなんだろう‥。
真っ先に思ったのはこんなことでした。
怖さを感じる間はなく、ただ驚きしかありませんでした。

テレビが使えない中、地震の情報を得ようと真っ先に思いついたのが実家への電話。
母はもう起きている時間だからです。
電話機のある部屋まで、暗闇の中を床に散乱した食器や本などに足を取られながら進みますが、何回も余震が襲います。
途中で普段から用意している懐中電灯を手にしますが、電池が切れかかっていて淡い光を放つのがやっとの状態です。
ようやく受話器を握って連絡。
「今、大きな地震があったんだけど、震源は? 神戸の震度は?」
母に問いかけました。
母が慌ただしくつけたテレビから、アナウンサーの声が漏れ聞こえてきます。
京都や大阪の震度は伝わってきました。
「神戸は?」と母に聞いても情報が出ていないとの返事。
しばらくして「震度6」と母の叫ぶ声が響きました。( 震度7は、その後の現地調査等で結論づけられたものです )
電話をかけている間にも余震が繰返し室内を揺さぶります。
いつになったら揺れが収まるのだろうという不安感と、寒さから体がガタガタと震え始めました。

一旦電話を切り、次は実家に戻っていた妻への連絡です。
妻の実家の電話番号は電話機のメモリーの中。
しかし、停電でメモリーが使えません。
新婚8ヶ月目で、その電話番号を記憶していませんでした。
もう一度実家の母に電話して番号を確認し、何とか連絡が取れました。
一番聞き出したかったのがラジオの在り処。
停電の中、情報を得るのにはラジオが一番です。
しばらくの会話の後、トイレに行きたくなって電話を置こうとした時に「繋がらなくなるから切るな」と妻から言われたものの、いつまでも受話器のそばに座っているわけにもいきませんでした。
実際、その後は電話が簡単に繋がらない状況になってしまいました。

まだ明けきらない外の様子を窓越しに見ると、海に近い地域で炎がいくつか見えるではありませんか。
早く消火ができればいいのに、と眺めていましたが、その炎が昼を過ぎても衰えることなく続くとは、その時全く想像することができませんでした。

夜が明けて、室内の状況が分かってきました。
散乱した食器や本などを片づけようとしても、大きな妨げとなったのが、ホッとする余裕を与えることのない断続的に続く余震です。
本震よりも、この終わりの見えない余震の方が怖くてたまりませんでしたし、余震でまた散らかってしまうのではないかと考えると、片付ける意欲は削がれていきます。

幸運にも、午前8時半頃に停電が一時的に回復しました。
その時に急いでつけたテレビに映し出されていたのは、倒壊した阪神高速の高架やあちこちから上がる火事の炎と黒々とした煙‥。
自宅の被害とは比べ物にならない大惨事が、目と鼻の先で広がっている現実に驚愕したのでした。

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25年が経過しましたが、地震発生直後の記憶は褪せていません。
この後も様々なエピソードが続きますが、今回は最初の3時間ほどの部分だけを切り取って書いてみました。
震源地に近いものの、花崗岩でできた固い地盤の上に住んでいたのが幸いし、激しい揺れにも関わらず被害も大きなものではありませんでした。


さて、この数時間の行動の中に、災害に対する不備がいくつか浮かび上がりますが、わかりますでしょうか。

1. 床に割れた食器などが散乱している中、裸足で歩いたこと。
  ( 足で探りを入れながら進みましたが、よく怪我をしなかったものです。)

2. 懐中電灯は家にあったものの、電池が切れかかっていたこと。

3. 固定電話のメモリーは停電になると使用不能になると知らなかったこと。

4. ラジオの収納場所を知らなかったこと。


当時、携帯電話の普及はほとんど進んでおらず、家具の転倒防止を防ぐグッズも一般的でなかったことなどを差し引いても、様々な問題点がありました。


25年の節目で様々な報道がなされると思いますが、他人事と思わず、今一度災害に対する備えを確認する機会として下さい。

口内炎の治療に欠かせないものになっているのが、漢方薬の半夏瀉心湯 ( はんげしゃしんとう ) です。

口内炎もう10年以上も前のこと、自分自身が口内炎になった時に、試しに内服してみた半夏瀉心湯。
驚くことに翌日には痛みが気にならないレベルになり、4日目には口内炎が跡形もなく治ってしまいました。
それまで使っていたのは、口腔用のステロイド軟膏ですが、口の中はネバネバするし、痛みはちっとも引きません。
ステロイド軟膏を使っても使わなくても治るのに 1週間以上かかっていましたから、半夏瀉心湯の効果には本当にびっくりでした。

少なくとも、抗がん剤の副作用で口内炎が生じた際に半夏瀉心湯の含嗽 ( うがいのこと ) が有効であることは、これまでに多くの報告があります。
口内炎が起きる前から始めて、休薬期間も含嗽するという予防的な使い方もなされているようです。
比較的基礎研究も進んでいる漢方薬で、抗炎症作用や鎮痛作用、組織修復作用、抗菌作用などが示されています。

半夏瀉心湯は下痢などに対しても有効なので、内服すると便秘になってしまう場合があります。
そういう場合は、やはり含嗽がお勧め。
1日分をぬるま湯で溶かしておいて、痛みが出た時に適宜うがいをする方法も紹介されています。

口内炎に対しては、アズレン系のうがい薬を併用することもあります。
こちらも痛みを緩和し、組織修復作用があることがわかっています。
逆に使ってはいけないのがポピドンヨード ( イソジン ) 。
一応、口内炎の適用があるのですが、患部を刺激して痛みは増すだけですし、治りを遅くしている可能性があります。
本当に口内炎への効果を検証したデータがあるのでしょうか。

他にも黄連解毒湯茵ちん蒿湯など口内炎に効能のある漢方薬がありますし、レバミピドイルソグラジンという胃薬も口内炎に効くという報告があります。



( 2008年8月11日の「口内炎を治すには」の内容を改変して新しい記事にしました )

市原ひかり【診察室のBGM 164】


あれれ、 市原ひかり ってヴォーカルもやるんだ、と意外に思ったのが、2017年に開催された第一回鹿児島ジャズフェスティバルでのこと。
もちろん、彼女のトランペットを楽しみにしていたのですが、歌声もなかなかのものでした。

彼女が久しぶりにリリースしたアルバム
「SINGS & PLAYS」は、初めてヴォーカルをフィーチャーしたものになっています。
前回紹介した横田明紀男のアルバムジャケットは彼の描いた作品でしたけど、今回のイラストも市原ひかり自身の手によるものなんだそうです。

アルバム内容はスタンダード曲ばかりで、彼女のヴォーカルとトランペット・フリューゲルホルンの他はピアノとベースのみ。
市原ひかりの魅力を存分に味わうことができます。

ちょっと珍しい選曲だなと思ったのが、セサミストリートのカーミットが唄う
「Bein' Green」
様々な色にあこがれつつも、自分自身が緑色であることに誇りに思うという複雑な心境が歌詞に込められた隠れた名曲です。
アルバムの中で彼女のヴォーカルが一番活かされている曲ではないかと思いますし、哀愁を帯びたトランペットのソロも見事です。

カーミットといえば「The Rainbow Connection」も有名ですよね。


 ★ 診察室のデスクトップ 83 ★


元日は冷え込みましたが、今日5最高気温の予想が19℃になっている鹿児島。
寒いのは苦手なのでありがたいのですが、地球温暖化は食い止めなければならない人類の課題です。

さて、診察室のモニターのデスクトップ画像は、この時期らしいものに変えてみました。
武岡第一公園の雪景色です。
撮影したのは2016年の1月で、これ以降、鹿児島市では積雪していないのではないでしょうか。
意外に思われるかも知れませんが、九州の県庁所在地で一番の積雪量を記録しているのが鹿児島市です。
高台にある武岡は、スタッフが出勤するのも大変ですし、診療所の駐車場の雪かきも一苦労します。
当院には雪かき用シャベルもあるのですが、この暖かさでは今シーズンも出番はなさそうですね。


なお、白黒写真のように見えるかも知れませんが、アクセントとして右下に公園のオレンジ色のすべり台を控えめに写しこんでみました。

雪の第一公園

 ● 薬の説明書のイラスト 320 ●


年が明けて、朝晩はかなり冷え込む日が続いています。
しかし、風も穏やかで日中は日差しに暖かみを感じますね。

本日、1月4日から通常の外来診療が始まります。
今年最初の薬の説明書のイラストは福笑いです。

お正月は親戚が多く集まって、正月ならではの遊びに興じるのが楽しみでした。
その中の一つに福笑いがありましたけど、近ごろの子はやったことがあるのでしょうか。
顔のパーツを目隠しして並べる単純なパズルゲームですが、これに「福笑い」というネーミングが施されているのには素晴らしいセンスを感じます。
この一つ上の文章にはわざと横文字を多用してみましたけど、もし現代に生まれた遊びならば、絶対に横文字っぽい名付けがなされたのではないかと思います。
でき上がったお多福の変な顔を見て、みんなが笑う場面。
それを切り取って端的に表現されているこの名称、誰が付けたのかわかりませんが、見事だと思いませんか ?


福笑い

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