znyt9nhl.gif《 大腸がん 4 》     


大腸がんについての 4回目はこれまでの補足説明です。

1回目では、メタボリック症候群と大腸がんについて述べましたが、
糖尿病との関連についてもう少し。

2004年には、糖尿病患者は大腸がんに 3倍罹患しやすいと英国で報告されています。糖尿病の方はご存知の HbA1c という指標がありますが、これが 1%上昇する毎に大腸がんの罹患率が 33%上昇するそうです。

今年の春には、厚労省の研究班から日本人を対象とした高インスリン血症と大腸がんに関するデータが示され、
ここでも 3.2倍の差があることが示されています。
インスリン抵抗性と大腸がんの関連はおおいにあるようです。

2回目においては、解熱鎮痛薬での大腸がん予防についてでしたが、
つい先月、アスピリンで大腸がんが予防できるとするデータが示されました。1日 300mg以上という比較的高用量を 5年間服用すると発生率が 37%、10年から 15年では 74%も低下するという結果です。
現在進行中の米国の臨床試験では高価な COX-2阻害薬が使用されています。こちらの方が、潰瘍などの副作用が少なく理論的に優れているからです。
しかし、COX-1も COX-2も区別なく両方とも抑えてしまう安価なアスピリンにおいても優れた効果があることが判明したわけです。でも、この研究結果からがん予防目的でのアスピリン服用を推奨するには不十分だとしています。

また、アスピリンの大腸がん予防効果は COX-2 陽性の腫瘍に限られる、とする報告もつい最近発表されています。 COX-2 陽性かどうかを簡単に知る方法が無いことや副作用の問題から、やはり予防薬としては推奨しないとしています。

日常生活に留意しメタボリック症候群を防ぎつつ、副作用はあるものの解熱鎮痛薬を飲んでいれば大腸がんをかなり高い確率で防ぐことができる可能性は十分に考えられます。

しかし、もっと大切なことがあります。それはこのシリーズの最終回となる 5回目で。