qr1hyrup.gif ○○ 学会レポート 4 ○○


内視鏡で大腸を観察すると、上行結腸から下行結腸にかけての内腔がおおよそ三角形をしておりヒダがあるのがわかります。
このヒダを半月ヒダといいます。

便秘の方や高齢者ではこのヒダの丈が低いか無くなっている場合が多いなという印象を、普段の検査を通して持っていました。
この半月ヒダが腸内容の移送に重要であると着目し、特殊な注射を用いてこの半月ヒダの形態変化をみた上で、
便秘薬を上手に選択すると結果的に下剤を減らせるという報告がありました。

一口に便秘といっても、このような弛緩性便秘や排便に関わる筋肉群の機能低下による直腸性便秘、
そして過敏性腸症候群に関連する痙攣性便秘等があり、それらに応じて治療法を選択しなくてはいけません。
アントラキノン系の大腸刺激性下剤や浣腸を繰り返し使うと習慣性になって、便秘を助長すると言われています。
大腸の形態を内視鏡で観察し、その人に合った薬剤で便秘を治療するということも一般化するかも知れません。

ヒトにおいて上行結腸は腸内容を肛門の方へ向かって移送させるのに重力に逆らって働かなければなりません。
他の動物でどうなっているのか全く知りませんが、ヒトでは大腸の中で最も半月ヒダが発達している場所です。
「体の形態には意味がある」・・・私は以前からそう思っています。