<< 風邪薬についての考察 第3回 >>


アズレン医療機関で処方されるうがい薬にはヨード系の他にアズレンスルホン酸塩 ( アズノールうがい液 等 ) のものがあります。
その青い色を元に名付けられたアズレンは、中世時代からカモミールを蒸留して活用されていたようですが、抗炎症作用やヒスタミン遊離抑制作用、組織修復促進作用などが確認されています。
アズレンは、うがい薬の他に胃薬・点眼薬・外用剤などもあり今日の臨床の場で幅広く活用されており、中でもエグアレンナトリウム ( アズロキサ ) というアズレン誘導体は、胃・十二指腸潰瘍面に付着し組織修復に優れた薬剤です。
しかしH2ブロッカーと併用しなくてはならないという制約、何とかなりませんかね。

ヨード系うがい薬もアズレン系うがい薬も口内炎に対する効能が謳われています。
よく口内炎ができる私はかつてヨード系のうがい薬を使っていましたが、傷口にかなり滲みて痛いのなんの。
治るのであればと我慢して使用していましたけど、組織傷害性があるとわかってからはピッタリ止めました。
実際、なかなか治癒しませんし。
それに替わってアズレン系のうがい薬を使い始めたところ、驚くことにうがいして数分で痛みがある程度和らぎますし、治りも早いではありませんか。
口内炎に限らず口腔内の痛みを緩和する働きがありますが、この作用にはもしかすると添加物の l -メントールも一役買っているかも知れません。

2011年にはアズレンスルホン酸塩によるうがいで、シェーグレン症候群の患者さんの口腔乾燥症状が改善することが報告されています。
乾燥感・疼痛感・飲水切望感などの自覚症状が改善するばかりでなく、唾液分泌量も有意に増加したというものです。

こんなこともあって、風邪をひいてのどの痛みがある時にうがい薬を使いたいならアズレン系、と患者さんにも勧めています。
なお、抗菌作用はないので風邪の予防のために使用するのはどうかと思いますが、細菌やウイルスに対する抵抗力を高めているという説もあるようです。
剤形はヨード系と同じ液体タイプの他に、溶かして使用する顆粒や上唇と歯茎の間にはさんで溶かして使う挿入用剤もあります。
顆粒は常温の水にはやや溶けにくく、味がいまいちの印象。
挿入用剤は飲んだり咬んだりしないで使う点に注意が必要で、口の中が青くなるのはご愛嬌。

前回と今回のまとめですが、風邪の予防には水道水かお茶でのうがい。
風邪をひいてしまったらアズレン系のうがい薬を使い、どの段階においてもヨード系のうがい薬は使わないようにしましょう。

 ⇨ 第2回 「無意味なヨード系うがい薬」  
 ⇨ 第4回「トローチはのどの痛みをとる ??」