◆ 診療所ライブラリー 91 ◆


サプリメントサプリメントを愛用されている方も多いと思いますが、是非一度目を通していただきたいのが今回紹介する本です。

成分の効能や効果を解説する本が数ある中で、世の中に出回っているサプリメントの宣伝文句やクオリティに怪しいものが多いことをえぐり出した画期的な前半部分は、業界事情を知らないと決して書けない内容です。
ほとんどの原料が中国で作られ、アミノ酸の原料が人毛であったり、ソフトカプセルの構成成分のゼラチンに含まれるアミノ酸を成分表示の中に丸め込んだり、鉄剤として鉄粉が入っていたり・・・。
読んでいるだけでも嫌になってしまいます。
成分表示自体、医薬品と違ってしっかりと品質管理がなされていないので結構いい加減なものみたいですね。

さて、後半は症状別にお勧めのサプリメントが書かれているのですが、ここは少し問題があります。
例えば脳卒中にEPAを勧めている点。
脳卒中といっても血管が詰まる脳梗塞には有効かも知れませんが、脳出血は逆に助長させてしまう可能性があります。
それと、いろんな分野でやたらにマルチビタミンを勧めているのですが、私はよほどの偏食がない限りビタミンなんて摂る必要はないと考えています。
普通に食事をしていたらビタミンなんてしっかり摂れているものなのです。

昔は加工の段階でゴミとして捨てるだけだった甲殻類の甲羅やニワトリの頭が、今やサプリメントの材料としてお金に化ける時代。
皆さんが健康になることを第一に考えているのではなく、健康指向に上手に付け込んで商売がなされている現状の一端を知っていただきたいと思います。


当院で書籍の貸し出しを始めて丸7年が経過しました。
これまで多くの人に役立っていただけてものと思いますが、これからもライブラリのさらなる充実を図ってまいります。

 →  サプリメントの正体