◆ 診療所ライブラリー 102 ◆


病気になるサプリ当院では初診時の問診票で健康食品やサプリメントの接種の有無について聞いています。
薬の飲み合わせに少なからず影響を与えるものがあることや、サプリメントそのもので健康を害しているケースをこれまでに何例か診たことがあるからです。
私は、数多く存在する商品に対応するため、外来に「サプリメント事典」を常備したり、インターネット等で常に新しい知識を仕入れるようにしています。
それでも先日は耳鳴りに対する蜂っ子とか知りませんでしたし、オルニチンとカルニチンを混同するなどまだまだ努力が足りません。

多くの人が健康食品やサプリメントを使ってみようと思うきっかけになるのが広告やTVCMだと思いますが、その手法の巧妙さや、製造過程の安全性、成分の有効性など様々な角度から科学的に検証したのが今回紹介する「病気になるサプリ」。
皆さんがよく見聞きする根拠の乏しい情報は一切排除し、科学的・医学的に正しい知見を積み重ねていき、サプリがいかに危険なものであるかを見事に描き出しています。
私も日々接している知識の再整理に役立ちましたし、健康食品やサプリメントには期待もお金もかけるだけ損であることを皆さんに強調できる自信が改めて強固なものになりました。

多くの医師は多忙なせいかサプリについて決して明るいとは言えませんし、どこまで理解しているのか知りませんが自ら摂取している人も少なからずいます。
診療上、全く無視して通ることの出来ないこの分野についても医師はもっと勉強して欲しいなと思います。
一般の方を含めて、商品に手を出す前に是非目を通していただきたい一冊です。

当院の書籍の貸出しについてはこちらをご参照下さい。

 → 病気になるサプリ 危険な健康食品