「ヨードそのものを靜脈内に應用し完全に殺菌的特性を發揮する製劑」・・・!!

調べ物をしていて、たまたまたどり着いたサイトに面白いものがありました。
戦前の医薬品の広告を写真で紹介しているブログです。( → こちら 写真の原典も)
昭和2年 (1927年) の雑誌に掲載されていた広告なのですが、見ているだけでワクワクします。
最近まで売られていた咳止め、フスタギンの名前も見受けられますが、気になるのは結核や淋病、腸チフス・赤痢に対する薬が売られているということです。
抗生物質であるペニシリンが発見されたのが翌年の1928年で、それが実用化されたのは1942年のことですから、どういう知見を元にして商品となっていたのか興味を持ちました。

Specijodこの中で冒頭に宣伝文句を挙げた「殺菌力強大なる特殊ヨード剤」という注射薬スペチヨードが、塩野義製薬の前身である塩野義商店から発売されていたようなので、塩野義製薬に問合せしてみました。
そこで得られた回答は、社史に昭和2年に発売されているという記載があるのみで詳細はわかりません、というものでした。
どのくらい効果があったのか、いつまで売られていたものなのか、知りたいところではありましたが‥。

右の写真はクリックすると拡大するのでご覧下さい。
ヨードチンキは「沃度丁幾」と漢字表記していたことは勉強になりましたが、「殺菌消毒力顯著にして静脈内注射をなし得」「多量に靜脈内に注射するも副作用無し」「應用廣く効力確實なり」という特徴、本当なのでしょうか。
ヨードアレルギーはなかったのでしょうか。
興味が尽きません。

薬の歴史、調べてみると本当に面白いですよ。
機会がありましたらまたブログに書いてみますね。