苦痛の少ない経鼻内視鏡

野口内科の経鼻内視鏡.gif当院では 経鼻内視鏡 による上部消化管の検査 ( 胃カメラ ) を積極的に行なっております。2016年2月からは、フジのレーザー光源を搭載した最新鋭の経鼻内視鏡「EG-L580NW7」を使用しており、病変の拾い上げに非常に強力なツールとして活用しています。

主流である口からの内視鏡では、舌根部を圧迫するため、どうしても咽頭反射が生じます。これが内視鏡検査における苦痛の最大の原因でした。鼻から内視鏡を挿入すると舌根にほとんど触れないため、咽頭反射を起こしにくく、検査中に会話することすら可能です。評判を聞いて、これまで内視鏡を躊躇していた方が検査を受けるきっかけとなっていますし、従来の経口内視鏡も経鼻内視鏡も経験されたほとんどの方は次に経鼻をチョイスされます。

経鼻内視鏡の性能も格段に向上しています。今回導入したEG-L580NW7では従来経鼻内視鏡の欠点とされていた画質や視野角などの点においても非常に満足できるレベルになりました。経口内視鏡に比べると、送気や送水の操作に若干時間を要するため、検査時間もわずかに長くなる傾向にありますが、苦痛の少なさが帳消しにします。

 経鼻内視鏡の長所・短所

経鼻内視鏡の長所と短所を以下にまとめてみます。

【 長所 】
 ・咽頭反射がほとんどないので「オエッ」とこない
 ・胃の動きを止める鎮痙剤の注射を使わずに済む ( 目のかすみや口渇がありません )
 ・鎮静剤の注射も使わずに済む ( 検査後すぐに帰宅できます )
 ・検査中、心拍数や血圧にほとんど影響が出ない
 ・検査中の会話が可能

【 短所 】
 ・経口に比べ検査に若干時間がかかる
 ・処置道具が限られ、内視鏡を用いた治療ができない
 ・挿入時などに鼻の奥に痛みを感じることがある
 ・まれに鼻出血がある
 ・鼻から内視鏡が挿入できない場合がある ( 当院2013年実績で約1.6% )

 当院における検査の工夫

当院では経鼻内視鏡のメリットを活かして、楽に検査を受けていただくため、

  鼻の麻酔は最も良いとされるスティック二回法を若干手直しして実施しています
     スプレーだけの麻酔法に比べ、いきなり内視鏡が入る違和感を軽減できます
  検査を受けられる方の見やすい位置にサブモニターを設置しています
     ご自身の消化管の様子を見ることができます。細かな解説もさていてただきます
  潤滑剤として、塩酸リドカインのゼリーは使用していません
  柔らかく、径が均一のため鼻にやさしい富士フイルム社製の内視鏡を用いています
     他社製品は硬めで鼻の奥に痛みを感じることが多く、径が不均一で抜去困難例も
  胃の動きを止める鎮痙剤の注射も行ないません
     鼻・のどの麻酔が切れる検査終了後30分程で食事をとっていただくことが可能です

また、自分で自分の内視鏡検査を行なった経験もあり、どこでどのような苦痛をどの程度感じるのかを十分に把握しています。その経験が、経鼻内視鏡を更に楽に受けていただく操作に活かされていると自負しています。またフジの経鼻内視鏡は、他社製品と異なり材質が柔らかい点も特長で、鼻にとても優しい内視鏡であることを強調しておきたいと思います。

 経鼻内視鏡・検査スケジュール

検査は 月・火・水・木・金・土の午前中に実施しております。
お問い合わせ・ご予約はお電話で → 099-281-7515
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( 2023年6月30日 更新 )

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