◆ 診療所ライブラリー 136 ◆


天気天気が悪くなると関節が痛む、という訴えを臨床現場で数多く聞いてきました。
私の膝は天気予報ができる、とまでおっしゃった方もいました。
なぜだろう、と思いながらもその原因を深く考えたことがないのは平凡な医者の証ですね。

気圧や湿度と慢性的な痛みとの関連が徐々に分かってきていますが、今回紹介するのは、長年の研究から「天気痛」という概念を提唱した医師の著書です。
やや専門的な内容も含まれますが、ポイントは、気圧のセンサーが内耳 ( 前庭神経 ) にあり、酔い止めや漢方薬を服用することで、天気に絡む症状を緩和することができるという点です。

五苓散という漢方薬は頭痛に効く場合があるのですが、頭痛に対してもう一つ使い方のコツを掴めないでいました。
しかし、この天気痛という概念を知ってからは、五苓散を効果的に活用できるようになりました。
なぜ効くかは、本書を読んでいただければわかるのではないかと思いますが、関節リウマチの方にも天気が悪くなる前に服用してもらって効果を上げています。
五苓散は、嘔吐や下痢といった消化器症状によく使いますが、非常に応用範囲が広く、お気に入りの漢方薬の一つです。