野口内科 BLOG

  野口内科は鹿児島市武岡に開業して46年を迎えました。
  当ブログでは、当院からのお知らせ、医療・健康に関する情報の他に、近隣の話題、音楽・本のこと等を綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:00 (金曜は〜18:30)
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
    院長   野口 仁

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 薬・注射の話

薬日本では、病院で処方する薬の価格を国が決めています。
このところ、4月になると毎年のように薬価の見直しが行われています。
世の中の物価がどんどん上がっているのに、それに逆行するようにほとんどの薬が安くなります。
製造コストに見合わない薬価になってしまう薬も増えているようで、ジェネリックメーカーが販売を中止してしまう品目も続出しています。

当院では院内処方を基本としていますが、全く入手できなくなるジェネリック医薬品が複数あり、先発品に戻さざるを得ない状況です。
先日は、温湿布が軒並み製造を中止するという知らせがあり、採用する製品を変える必要に迫られています。
国はこの事態をどう考えているのでしょうか。

臨床で実績があり、たくさんの人に恩恵をもたらしてきた薬も多いです。
そういう薬を正しく評価せず、来年度以降も薬価を下げることを国が至上命題とする姿勢を崩さないのであれば、治せる病気も治せなくなる可能性すら出てきます。
国民の健康よりも、医療費抑制が最優先なのでしょうか。

ワクチンの予約10月13日の当ブログで、11月13日以降の新型コロナウイルスワクチンの予約についての見通しをお知らせしましたが、予定より早く11月13日から12月2日の3週間分についての予約が可能となりました。


当院での新型コロナウイルス接種ご希望の方は、
鹿児島市のコールセンター及び予約受付システムのサイトを介して予約してください。
当院での直接の予約はできませんのでご了承下さい。

★ コールセンターの電話番号は  099-833-9567

★ 予約受付システムのサイトは → ( こちら )

ワクチンの予約新型コロナワクチン ( オミクロン株XBB1.5対応 ) の「秋開始接種」について、多くの方から当院の予約が取れないという話を聞きました。
先のブログでもお知らせした通り、政府が確保したワクチン数が少ないことが影響していました。


先日、11月13日以降のワクチン配布数が示され、1週間当りこれまでの倍の予約枠が設定できることになりました。
11月13日以降の予約はあと10日から2週間後くらいから受付ができるものと思います。


当院で接種ご希望の方は、もうしばらく経ってから
鹿児島市のコールセンター及び予約受付システムのサイトを介して予約してください。
当院での直接の予約はできませんのでご了承下さい。

★ コールセンターの電話番号は  099-833-9567

★ 予約受付システムのサイトは → ( こちら )

9月20日から、新型コロナワクチン ( オミクロン株XBB1.5対応 ) の「秋開始接種」事業が始まります。

今回は生後6ヶ月以上の全ての人が接種対象となります。
春開始接種で5月上旬に接種された方には、接種券が届き始めています。

ワクチン予約注意していただきたいのは、春開始接種の時よりも接種対象者が増えているのに、ワクチンの量が3分の1程度しか配布されないことです。
この点については十分に気をつけて下さい。


当院での接種開始も9月20日からとなっています。




当院でワクチン接種をご希望の方は、
鹿児島市のコールセンター及び予約受付システムのサイトを介して予約
してください。
当院での直接の予約はできませんのでご了承下さい。

★ コールセンターの電話番号は  099-833-9567

★ 予約受付システムのサイトは → ( こちら )

漢方薬普段の診療で、漢方薬を比較的よく使っています。
一般的な診療の補完として、あるいは第一選択薬として、私の診療では欠かせないものとなっています。

その漢方薬がコロナ禍の中で出荷調整が相次ぎ、皆様方にご迷惑をおかけしていました。( → 漢方薬の出荷調整に頭を抱える )
最近になってようやく品不足が解消しつつあります。


さて、漢方薬は食間または食前で服用するのが一般的です。
その理由としていくつかのことが挙げられています。

・漢方薬を構成する生薬は、生姜や山椒など食事としても摂取するものがあり、食事で構成成分のバランスが乱れてしまう可能性がある。
・空腹で胃酸の多い環境下では、作用の弱い成分の吸収が高まり、逆に作用の強い成分は吸収されにくくなる。

などです。

私は、一部の漢方薬は食後に服用することをお勧めしています。
麻黄という生薬を含むものです。
麻黄は、葛根湯や麻黄湯など風邪に対して使う漢方薬によく使われる生薬です。
麻黄は食後の方が吸収が良くなることが知られているためです。
防風通聖散に関しては、構成する生薬が18種類と多く、麻黄だけを優先するわけにいかないので、食間または食前の服用とさせていただいています。


なお、葛根湯の服用で急性胃粘膜病変 ( AGML ) を起こした症例を経験しています。( → 葛根湯で胃炎の副作用 )
葛根湯は実証タイプの方に適した薬なのですが、この症例では虚証と思われる方が内服していました。
万人に同じように効くとは限らないのが漢方薬の難しいところで、自己判断での内服は注意が必要です。

5月8日から以下の方を対象とした新型コロナウイルスワクチン接種が始まっています。

  ① 65歳以上の方
  ② 12 ~ 64歳で基礎疾患を有する方
  ③ 医療従事者


今回から、当院では鹿児島市のコールセンター及び予約受付システムのサイトを介しての予約をお願いしています。

★ コールセンターの電話番号は  099-833-9567

★ 予約受付システムのサイトは → ( こちら

ワクチン接種の図コールセンターを介しての予約のため、当院にかかりつけでない方も接種可能です。
初めて当院で接種された方も既に何名かいらっしゃいますが、当院での接種の段取りについては、当ブログ「ワクチン接種の流れについて」を参照して下さい。

ゴールデンウィーク明けの5月8日から8月末まで、令和5年度春の新型コロナウイルスワクチン接種が始まります。

対象者は
  ① 65歳以上の方
  ② 12 ~ 64歳で基礎疾患を有する方
  ③ 医療従事者
となっています。

ワクチン予約65歳以上の方には、4月12日以降に接種券が郵送されます。
一方、②③に該当する方は、ご自身で接種券発行申請が必要となります。
詳しくは鹿児島市のホームページを参照してください。 → ( こちら )


なお、当院ではこれまでワクチン接種の予約を直接電話で受け付けていましたが、今回より鹿児島市のコールセンター及び予約受付システムのサイトを介しての予約に変更させていただきます。
当院での直接の予約はできませんのでご了承下さい。

★ コールセンターの電話番号は  099-833-9567

★ 予約受付システムのサイトは → ( こちら )

目薬目薬をさすときに、目を見開いて待ちかまえているのに薬液がなかなか落ちてこない。
待ち切れずにまばたきした瞬間にポタリと落ちてきてまぶたを濡らしただけに終わってしまう。
点眼薬での失敗の経験は誰にでもあるはずです。

ほとんどの方は容器の横を圧迫していると思うのですが、容器の底を人さし指で押すと簡単に滴下してくれます。
是非試してみて下さい。
当院でよく処方するラキソベロン内用液 ( ピコスルファート ) でも応用できます。

失敗しない点眼の方法は、当ブログ「点眼薬はこうやって」を参照して下さい。

集団接種鹿児島市中央保健センターで連日行われている新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場に、1~2ヶ月に1回程の割合で出向していました。
今の接種事業が年度末で終わるので、恐らく最後になるであろう仕事を先日行ってきました。

2021年から始まった新型コロナウイルスワクチン接種事業では、初期の頃には予約がなかなか取れませんでしたし、かかりつけ医を持たない方々にもできるだけ早くワクチンを受けていただくように集団接種会場が設けられた経緯があります。
中央保健センターの会場では1日200人を超える方に接種できる体制になっていて、最初の頃は次々に来られる方々の波にトイレ休憩をとるのもやっとの状態が続いていました。
ところが、先日対応したのはわずか5名。
隔世の感をひしひしと感じました。

感染状況も随分落ち着いてきましたが、3月13日からはマスク着用が個人の判断に委ねられるようになります。
これが感染状況にどう影響するのかわかりません。
ワクチン接種を考えておられる方は、今の接種事業体制が終わる今月末までの接種を済ませておくようにお勧めします。

医薬品の供給不足の深刻な状況が続いています。
その中で、私が一番頭を抱えているのが、ニザチジンという胃薬の相次ぐ製造販売中止です。

元気な胃ニザチジンは塩酸の分泌を抑えるH2ブロッカーと呼ばれるタイプの胃薬で、唾液分泌促進作用消化管運動賦活作用を併せ持つという特徴を持っています。

唾液分泌作用は塩酸セビメリン ( エボザック ) よりも強力で、ドライマウスの方に非常に好評です。

また、機能性ディスペプシアに用いるアコチアミド ( アコファイド ) は、ニザチジンを改良し、酸分泌抑制作用を取り除き、消化管運動賦活作用を強化した薬剤です。
アコチアミドは1日3回毎食前に服用する必要がありますが、ニザチジンは1日1~2回でも十分です。

ニザチジンについては過去に詳しく書きましたので参考にしてください。( → こちら )

ニザチジンのおかげで助かっている患者さんがたくさんいらっしゃいます。
これに代わる薬は他にありません。
何とか供給再開を願いたいものです。

漢方薬ツムラの漢方エキス製剤のうち28品目が出荷調整となっています。
COVID-19 ( 新型コロナウイルス ) 感染症の蔓延とこの夏の酷暑が影響しているようです。

28品目のうち19品目を当院で扱っており、影響は計り知れません。
最初に入手しづらくなったのが小柴胡湯加桔梗石膏という漢方薬です。
これと葛根湯を組み合わせると、COVID-19感染による症状緩和にとても有効でした。
小柴胡湯加桔梗石膏が出荷調整になってからは、麻黄湯と越婢加朮湯を組み合わせて処方するケースを増やしましたが、この両者も葛根湯も今回の出荷調整の品目に含まれています。

COVID-19感染症の新規発症例が少しずつ減ってはいますが、この冬はインフルエンザも増えると予想されています。
インフルエンザにも漢方薬は有効なので、早く出荷調整が解除されることを願うばかりです。


※※ 2023年3月においてもいくつかの製剤が入手困難となっております。
特に、五虎湯と半夏白朮天麻湯では多くの方にご迷惑をかけております。
半夏白朮天麻湯についてはメーカーによって構成生薬やその分量が異なるので、簡単に変更できない点もご了承下さい。 

先月、ゾルピデム ( 先発品名 : マイスリー ) の使用上の注意の改定がありました。

警告として
本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状 ( 夢遊症状等 ) があらわれることがある。また、入眠 までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること

禁忌として
本剤により睡眠随伴症状 ( 夢遊症状等 ) として異常行動を発現したことがある患者 [ 重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある ]

などが追加となっています。


何のことだか分からないと思いますので具体例を提示しましょう。

【 症例 1 

夜な夜な、突然起きて雄叫びを上げる。そのことを全く覚えていない。

【 症例 2 
夜中に起き出し、冷蔵庫を開けて物色。そして料理を始める。自分で食べた後、ごみ出しまでする。しかし、そのことを本人は全く覚えておらず、朝は空腹感がなく胃もたれがすることを主訴に病院を受診。

 症例 3 
日中は自宅でも車椅子生活。ポータブルトイレにかろうじて自力で移動できる。ところが、夜中に起きて歩いて散歩に出かける。 

いずれもゾルピデムを服用している方々でした。

【 症例 1 
 は、ご家族がかなり困っておられたので、 試しにゾルピデムを10mgから5mgに減量したところ、雄叫びがみられなくなりました。
【 症例 2  は、夜の行動について母親の証言が得られたことで、ゾルピデムを中止した結果、夜間に料理をすることもなくなり、胃もたれも解決しました。
【 症例 3  は、睡眠導入剤の変更で、夜中に散歩することがなくなりました。 

夢遊病大事なポイントは、いずれのケースも同居人がいたために夜間の異常行動が判明したことです。
独居だと、夢遊症状を起こしたとしても誰も気付いてくれません。
十分に覚醒しないまま車の運転をして人をはねでもしたら大変と思っていたら、実際にそのような報告例があるようです。


今回の警告が出る前に色んな症例を経験したので、私は、数年前からゾルピデムを新規に処方していません。
既に内服中の方々についても、説得して10mgを5mgに減らしたり、他剤への変更を促したりしてきています。
特に、独居の方には注力してきました。

ゾルピデムは世界で最も売れている睡眠導入剤のようですが、積極的に選ぶ理由はありません。

空回りCOVID-19 ( 新型コロナウイルス ) 感染症に罹患する人が世界最多となっている日本。
政府は社会経済活動を回すことを優先し、まん延防止等重点措置のような行動制限を行っていません。

最近になって「BA.5対策強化宣言」を発出できる仕組みを作りましたが、高齢者や基礎疾患のある人の混雑する場所への外出自粛を求めるなどの緩い内容です。
若年者が罹って家庭内で拡げているパターンが多いので、この宣言がどれだけ実効性のあるものか疑問です。


医療機関の状況も深刻で、スタッフの感染で外来・手術・救急対応に大きな支障が出ています。
また、ご存知のようにアセトアミノフェン小柴胡湯加桔梗石膏が出荷調整になっています。

アセトアミノフェンについては、成人だとイブプロフェンやロキソプロフェン等の解熱鎮痛剤が代わりに使えますが、小児科領域ではかなり困っているようです。

小柴胡湯加桔梗石膏は、葛根湯と組み合わせると症状緩和が早く重症化も防ぐという報告があり、急速にニーズが高まっています。
私も早期からこの漢方薬の組み合わせを活用してきました。
症状によって組み合わせを変えることもありますが、小柴胡湯加桔梗石膏の入手困難は非常に痛手です。


感染者があまりにも多いため、電車やバスが減便となったり、郵便局が休止したり、飲食店への出入り客も減ったりと、多方面に影響が出ています。
感染者数を減らす対策を真剣に考えないと、社会経済活動は空回りが続きます。

新型コロナワクチンの4回目の接種を7月2日から開始しております。
対象者のうち、60歳以上の方には鹿児島市から接種券が郵送されます。
接種券が届き次第、予約が可能です。
また、18歳以上60歳未満で基礎疾患があり接種をご希望の方は、ご自身で接種券発行申請の手続きをする必要があります。
詳しくは、鹿児島市のHPを参照して下さい。( → こちら )


これまで、当院スタッフのワクチン接種による抗体価の変化を追っています。
3回目は本年2月に接種済みで、本来なら6ヶ月ほど経過した8月頃に調べるのが理想です。
比較や評価がやりにくくなるのを承知の上で、先月の健康診断の採血の際にチェックしました。

これまで同様、富士レビオのSARS-COV 2 IgG S 試薬を用いています。
結果は下の表の通りとなっています。

抗体価3-4

抗体価の単位は ( AU / mL ) 。
「抗体価 2-1」は2回目接種約3週間後、「抗体価 2-6」は2回目接種約6ヶ月後、「抗体価 3-1」は3回目接種約4週間後、「抗体価 3-4」は3回目接種約4ヶ月後の数値です。
「残存率」は「抗体価 3-1」から「抗体価 3-4」がどのくらい残っているかを見たものです。

今回は、年齢が高い者の方が抗体の残存率が良好である傾向がみえますし、2回目接種直後とほぼ同等の抗体価が維持できているものと思われます。



(参考) 2回目接種後約3週間の抗体価 ( → こちら ) 、2回目接種後6ヶ月の抗体価 ( → こちら ) 、3回目接種後1ヶ月後の抗体価 ( → こちら ) 。

ワクチンと注射器鹿児島市では、3回目の新型コロナワクチンの接種を終了し5ヶ月を経過した60歳以上の方々に順次接種券を発送する予定となっています。
18歳から59歳で基礎疾患を有する方は、ご自身で接種券発行申請を行なう必要があります。
詳しくは鹿児島市のホームページを参照してください。 → ( こちら )


当院では、7月2日から接種を開始する予定としております。
上記に該当せず、まだ3回目の接種を行っていない方の予約も受け付けます。
今回は、当院で1回目・2回目の接種を受けなかった方も対象といたしますので、電話にてお問い合わせください。

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