野口内科 BLOG

  野口内科は鹿児島市武岡に開業して46年を迎えました。
  当ブログでは、当院からのお知らせ、医療・健康に関する情報の他に、近隣の話題、音楽・本のこと等を綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:00 (金曜は〜18:30)
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
    院長   野口 仁

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 薬・注射の話

ワクチンと注射器鹿児島市では、3回目の新型コロナワクチンの接種を終了し5ヶ月を経過した60歳以上の方々に順次接種券を発送する予定となっています。
18歳から59歳で基礎疾患を有する方は、ご自身で接種券発行申請を行なう必要があります。
詳しくは鹿児島市のホームページを参照してください。 → ( こちら )


当院では、7月2日から接種を開始する予定としております。
上記に該当せず、まだ3回目の接種を行っていない方の予約も受け付けます。
今回は、当院で1回目・2回目の接種を受けなかった方も対象といたしますので、電話にてお問い合わせください。

調剤薬局今年の4月からリフィル処方箋の導入が始まりました。
症状の安定している慢性疾患の患者さんについて、医師と薬剤師の適切な連携の下、処方箋を一定期間繰り返し利用できる仕組みです。


このリフィル処方に関して、私は2つの懸念材料を持っています。

まず第一点として、海外の薬剤師との職能の差異が挙げられます。
日本の薬剤師は、調剤・処方箋監査・処方提案・服薬指導などが可能ですが、予防接種など医療行為に該当することが認められていません。
国によっては、予防接種を薬剤師が行いますし、聴診器すら持っています。

第二点として、今の日本の院外処方の仕組みでは、処方内容はわかってもその処方の根拠となる診断に関する情報が伝わらないことです。
例えば、ロキソニン ( ロキソプロフェン ) が処方されたとします。
ロキソニンは解熱鎮痛薬ですから、何らかの発熱・疼痛に使うわけですが、適用外の処方のこともあります。
頭痛 ( 意外に思われるかも知れませんが、ロキソニンには頭痛に適用がありません ) 、過活動膀胱、非びらん性胃食道逆流症などにも応用されるのですが、何を目的に使われているのかわからないままに服薬指導をしているのが現状です。


そういう状況下で、リフィル期間中に薬剤師による患者さんの健康状態及び副作用のモニタリングがどのくらい行えるのか、私の危惧する点はそこにあります。

もちろん、患者さんの健康状態が長期に担保できるとしてリフィル処方にゴーサインを出すのは医師側の責任です。
ただ、我々が安心してリフィル処方を行えるような環境整備が十分でないままに、医療費削減だけを目的に海外のリフィル処方の仕組みを真似て導入したという印象が拭えません。
この状況がしっかりと改善されれば、医師も責任を持ってリフィル処方箋が発行できるようになるのではないかと思います。


注射器3回目の新型コロナワクチンの接種について、予約状況を鑑み、5月14日で一旦終了とさせていただきます。

4回目接種についてのお問い合わせがありますが、恐らく7月から接種が可能となる予定です。
ワクチンの配分量がまだわからない状況ですので、決まり次第アナウンスしていく予定としております。


3月の春分の日を含んだ連休明け以降、鹿児島では新型コロナウイルス ( COVID-19 ) 感染者数が増えていおり、都道府県別の人口当たりの新規感染者数はトップ5に入る状態が続いています。

COVID-19検査そういう状態のため、当院が依頼している検査センターでは、COVID-19の検査キットが不足してしまったようです。
これまでは、昼までに検体が採取できたら当日中に結果が出ていましたが、今後は少々時間をいただくことになります。
何とぞご了承下さい。


なお、発熱や咽頭痛があるにも関わらず、連絡なしに来院される方が時々おられます。
他の患者さんとの動線を分けたり、スタッフが防護服を着用したりする関係上、直接来院されてもすぐには対応できません。
一度お帰りいただき、改めて対応させていただくことがほとんどです。
このようなことのないように、発熱や咽頭痛のある方で受診を希望される場合は、必ず連絡を入れて下さい
その上でスケジュール調整をさせていただきます。

ジェネリックを中心とした医薬品の供給が安定しない状態が依然として続いています。
その理由は、昨年11月の当ブログの「薬が処方できなくなるかも知れない重大局面」で書きましたが、2020年末に水虫薬に睡眠導入剤の成分が混入していた某製薬会社の不祥事発覚に端を発します。

医薬品シートかつて入院病棟があった関係で、院内処方が主体の当院も、これまでにいくつかの薬で影響を受けてきました。
ほとんどは代替が可能で短期間で影響も解消しましたが、今回は断続的に供給ストップを繰り返している胃薬があります。
作用を同じくする薬があるので十分カバーできますが、最もよく使っている薬の一つなので頭の痛いところです。


また、ロシアの仕掛けた侵略行為でアルミニウムの供給が滞ると、医薬品の包装パッケージに影響が出る可能性もあるようです。
予断を許さない状況はしばらく続きそうです。

3回目の新型コロナワクチンの接種を進めています。

バイアルと注射器ワクチンの予約は、接種券がお手元に届き次第可能となります。
当院の現時点での予約状況ですが、既に4月10日まで枠が埋まっております。

早めにワクチン接種をご希望の方は、鹿児島市新型コロナワクチンコールセンターを介して他施設での接種予約を検討してください。

ワクチン配分量については、当初、4月は3月の3分の1に減るという計画でした。
しかし、3月と同じ数の配分が決まりました。
あっという間に4月の枠が埋まってしまう事態は避けられそうです。



《 お願い 
ワクチン接種には肩を出しやすい服装で来院して頂くよう予約時にお伝えしております。
寒さ厳しい季節ではありますが、スムーズな接種が出来るようにご協力をお願いいたします。

新型コロナワクチンの3回目の接種事業が進行中でが、割り当てられるファイザー製のワクチンの数が少ないため、当院の予約は1ヶ月以上先まで埋まっている状況です。

当院スタッフは2月中に3回の接種を終え、おおよそ1ヶ月経った時点で抗体価をチェックしました。
2回目接種後約3週間の抗体価 ( → こちら ) と、2回目接種後6ヶ月の抗体価 ( → こちら ) 。
これまで同様、富士レビオのSARS-COV 2 IgG S 試薬を用いています。
結果は下の表の通りとなっています。

スクリーンショット 2022-03-04 23.05.21


抗体価の単位は ( AU / mL ) 。
「抗体価 2-1」は2回目接種約3週間後、「抗体価 2-6」は2回目接種約6ヶ月後、「抗体価 3-1」は3回目接種約4週間後の数値です。
「増加率」は「抗体価 2-1」から「抗体価 3-1」が何倍増えたかをみたものです。

2回目の接種後と比較すると、3回目接種後は全員の抗体価が増えています。
増加率は約2.倍から約5.8倍と個人差が大きくなりました。

3回目の接種後6ヶ月の時点でも、検査を行って報告する予定としております。

新型コロナワクチン3回目の予約と接種を進めています。
当院の現時点での予約状況ですが、既に3月25日あたりまで枠が埋まってしまっています。
4月に入るとワクチン配分量が大幅に減るため、あっという間にゴールデンウイーク前くらいまでの枠が埋まってしまう可能性があります。

早めに接種をご希望の方は、鹿児島市新型コロナワクチンコールセンターを介して他施設での接種予約、または鹿児島県の開設した接種会場の活用をご検討下さい。

♦♦♦♦♦

集団接種先日、鹿児島市が鴨池の中央保健センターに設置している集団接種会場に出向してきました。
平日は1日あたり200名以上に接種できる体制なのですが、集まったのは150名ほどでした。
扱っているのがモデルナ製ということがあるのでしょうか。
モデルナ製は1瓶から少なくとも15名分接種が可能ですが、毎日数名分のワクチンが廃棄になってしまっているようです。

様々な報道から、副反応を懸念しているものと思いますが、発熱や疼痛などの副反応の種類にファィザー製と差があるわけではなく、その頻度が異なるだけです。
モデルナ製の方が効きや持続が若干良く、デルタ株流行時のブレークスルー感染もファイザー製より少なかったことが分かっています。
接種後の短期間で生じる副反応を乗り切れば、その後の展開が違ってくると思います。


《 お願い 
ワクチン接種には肩を出しやすい服装で来院して頂くよう予約時にお伝えしております。
寒さ厳しい季節ではありますが、スムーズな接種が出来るようにご協力をお願いいたします。

前回のブログで、3月7日以降のワクチン配分量が大幅に減ることをお伝えしました。
そんな状況下にありながらワクチン接種券の前倒し発送の話も伝わり、予約が取れない接種難民が大量に生まれることを危惧しておりました。


ところがです。
バイアル2月4日の夜になって、3月7日から4月4日までのワクチン配分量を増やすという連絡を受けました。
ありがたい話ですが、増やすと言っても2月のワクチン数と同じになるだけです。
接種券発送が前倒しになることを考慮すると、
1・2回目ワクチンを当院で受けた方の48%しかワクチン接種できない状況です。

当院の予約枠は既に3月8日まで埋まっており、早い時期に確実に接種をご希望の方は、鹿児島市新型コロナワクチンコールセンターを介して他施設での予約をお願いいたします。

このような事情から、1・2回目を当院で受けていない方の予約は受け付けていませんのでご了承下さい。



《 お願い 
ワクチン接種には肩を出しやすい服装で来院して頂くよう予約時にお伝えしております。
寒さ厳しい季節ではありますが、スムーズな接種が出来るようにご協力をお願いいたします。

昨日2月1日より新型コロナワクチンの3回目の接種が始まっています。

これまで2月1日から3月5日までのワクチン配分量が決まっていました。
皆様の予約に十分対応できない数であったため、1・2回目の接種を当院で受けた方に限定して予約を取らせていただき、更にワクチン1瓶6人分を7人分で使えるように自前で注射器を用意して何とか調整してきました。

ところがです。
詫び本日、3月7日以降のワクチン配分量の目安が示され、3月・4月はファイザー製ワクチン数が大幅に減ることがわかりました。
示されたワクチン数では、
当院で受けた方の5人に1人しかワクチン接種できない状況です。
予想を大きく下回るワクチン数に唖然としております。

現時点で、3月5日までの接種枠が埋まっており、今後当院で接種をご希望の方には非常に厳しい事態となっていることをご理解いただきたいと思います。

早めの接種をご希望であれば、鹿児島市新型コロナワクチンコールセンターにて予約をお願いいたします。



《 お願い 
ワクチン接種には肩を出しやすい服装で来院して頂くよう予約時にお伝えしております。
寒さ厳しい季節ではありますが、スムーズな接種が出来るようにご協力をお願いいたします。

鹿児島市では新型コロナワクチンの3回目の予約が1月20日から始まっています。
接種券がお手元に届き次第、予約が可能です。

ワクチン接種新型コロナワクチン、3回目の予約について」でお伝えした通り、ファイザー製ワクチンが十分量確保できないため、様々な点でご迷惑をおかけしております。
しかし、ささやかな
朗報があります。
これまで、ワクチン1瓶で6人分の接種しか公式に認められていませんでしたが、デッドスペースの少ない注射器を当院で自前で用意することを条件に、1瓶で7人接種が可能となりました。

若干ではありますが、
予約枠を拡大することと致しました。
しかし、それでも1・2回目を当院で受けた方をカバーできるだけの数はありませんので、過去に当院での接種歴のない方は予約をご遠慮いただくよう改めてお願いいたします。

寒い時期のワクチン接種となりますが、肩の出しやすい服装での来院をお願いいたします。

♦♦♦

1月21日は、電話及び直接来院による接種予約で外来や駐車場が大変混雑いたしました。
発熱外来は、診察に充てる時間や待機スペースの確保が困難となり、お断りせざるを得なくなりました。
ご迷惑をおかけしました。
今後しばらくの間、発熱外来での対応が出来ないケースもあると思いますのでご了承下さい。

鹿児島市でも新型コロナワクチンの3回目の接種券の送付が始まり、皆様のお手元に順次届くものと思われます。
接種開始は2月1日からです。


   注意点

注射予約開始は1月20日 ( 木曜日 ) から
1月19日までは予約を受け付けることができません。
当院は、木曜日の午後は休診となりますので注意して下さい。

 
当院で1回目・2回目の接種を受けた方が、必ず予約が取れる保証がありません
今回の3回目の予防接種にあたって国が用意したワクチンは、数は十分にあるものの、ファイザー製がおおよそ55%、モデルナ製が45%の比率になっているようです。
当院ではファィザー製しか扱わないため、1回目・2回目を接種した数に見合うワクチンが十分に回って来ないのです。
どうしても当院で予約を取りたい場合は、最大7週間お待ちいただく可能性があります。

このような状況なので、1回目・2回目を当院で受けていない方の予約はご遠慮いただくようお願いいたします。

新型コロナワクチンの3回目の接種事業が医療従事者から始まっていますが、私やスタッフにも接種券が届きました。
私たちが接種可能なのは1月中旬以降となります。

一般の方々にも順次接種券が届くものと思いますが、当院で担当させていただいた方々の接種開始は一番早くて2月中旬になる予定です。


♦♦♦♦♦
 
モデルナさて、今回の3回目の予防接種にあたって国が用意したワクチン、数は十分にあるものの、ファイザー製がおおよそ55%、モデルナ製が45%の比率になっているようです。
これまでは、85%を超える方がファイザー製にて接種を済ませています。
このため、3回目はモデルナ製で受けていただく方が増えるものと予想されています。

両者は保存方法や溶解の必要性の有無、1バイアルあたりに接種可能な人数などが異なります。
二種類のワクチンを同時に扱おうとすると、細心のマネージメントが必要になります。
接種ミスは避けたいので、今のところ当院ではモデルナ製のワクチンを扱う予定にはしておりません
このため、皆さんのご希望通りに当院で接種できるかどうか見通せない状況です。

さらに、オミクロン株が世界的に猛威を振るっている事態を踏まえ、接種間隔を8ヶ月ではなく6ヶ月に前倒しにしようとする動きが出ています。
これが可能となるワクチン確保の見通しが立っているのでしょうか。

年明けから本格化する新型コロナワクチンの3回目の接種ですが、現場の混乱が早くも懸念されます。

今年の11月18日から24日は「世界抗菌薬啓発週間」です。

抗菌薬 ( 抗生物質 ) の不適切な使用により薬に耐性を持つ細菌が増える一方で、新規の抗菌薬開発は進んでおらず、感染症治療を難しくしていることが世界的に問題になっています。

風邪を引いた場合を例にします。
徐々に改善傾向にあるものの、いまだに「風邪をひいたら医療機関で抗菌薬をもらう」という誤った認識の方が多く、「患者が求めるから抗菌薬を処方する」といった医師も多いです。
風邪の原因のほとんどはウイルスですから、抗菌薬を服用する意味はないのです。

正しい知識を持ち、そういう場面を減らしていこうということで、厚生労働省は11月を「薬剤耐性対策推進月間」と定めて啓発を行っています。
今年は、はたらく細胞のキャラクターを使ったポスターですね。( クリックで拡大 )

薬剤耐性


私は風邪に抗菌薬は出しません。
このことは5年前に当ブログで書いています。( → 「風邪に構成物質を処方しなくなって久しくなります」)
風邪は抗菌薬がなくてもちゃんと治りますよ。
 
ちなみに、今月は抗菌薬を処方したのは2例のみ。
いずれも尿路系の感染で 、尿の検査をした上で処方いたししました。

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種の具体的な話も伝わってくるようになりました。

当院スタッフは5月中に2回の接種を終え、おおよそ6ヶ月が経過しています。
接種後約3週間の抗体価を調べてこのブログで報告しています ( → こちら ) が、今回は半年経ってどのように変化したかを調べてみました。

前回同様、富士レビオのSARS-COV 2 IgG S 試薬を用いています。
結果を下の表にまとめてみました。

抗体価02


抗体価の単位は ( AU / mL ) 。
「抗体価 1」は前回の接種3週間後、「抗体価 6」は今回の接種後6ヶ月の数値です。

軒並み数値は下がっており、最初に比べて5.7 ~ 26.4%に落ちています。
他の施設でも半年後には85 ~ 90%低下していたという報告が多いので、我々のデータもほぼ一致しているのではないかと思います。

体の免疫はこの抗体 ( 液性免疫 ) が全てではなく、細胞性免疫という仕組みもあり、両者が働いて感染や重症化を防ぎます。
数値として捉えやすい液性免疫のみを調べているに過ぎず、数値が低下したことを悲観する必要はないと考えます。

ま、3回目の接種もあるということなので、その後の経過もみていこうと思います。

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