野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡にある野口内科です。
  医療に関することはもちろん、近隣の話題や音楽・本のことなどについて綴ってまいります。
    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:30
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
         ▶▶ アクセスMAP
         ▶▶ バス路線図

受動喫煙の防止対策を強化・実現するための署名に400名を超える方のご賛同をいただきました。ありがとうございました。

 ただ今研究中

腸内細菌我々の大腸の中に住み着いている細菌の役割が少しずつ解明され始めています。
ここ2~3年程の間に、喘息や肥満、糖尿病、骨粗鬆症、認知機能‥、様々な疾患との関わりがわかってきましたし、食事内容によって腸内細菌叢 (腸内フローラ) に変化が起こることも分かってきています。

今月に入って私の twitter 上でのつぶやきにおいても「食事を管理しているスポーツ選手の腸内細菌を調べて成績向上に繋げる研究」「抗精神病薬リスペリドンで体重が増えるのは腸内細菌叢が変化するから」「運動で腸内細菌叢が変化し健全な脳を保つ」といった情報を取り上げています。

テレビでも10日の世界ふしぎ発見や12日のみんなの家庭医学で腸内細菌叢を特集していましたね。
いずれも食事などと絡めていましたが、ここはみなさん十分に気をつけて下さい。
腸内細菌叢についてわかってきたことはほんの一部に過ぎません。
腸にいいとされる食材を摂取すれば、皆が同じような腸内細菌叢に変化するという保証もないのです。
非常に興味ある分野であることは間違いありません。
これからも発信されるであろう情報も収集しながら、先走りして痛い目に遭わないようにする賢さも持ち合わせておきたいものです。
 
Clip to Evernote

先日、水銀を使わない血圧計を当院で導入した話をしました ( → こちら ) が、まったく新しいタイプの血圧計が開発中であるという話が伝わってきました。( → こちら )
これは光センサーを用いて脈波を測定し、その波形から血圧を算出するというものなんだそうです。
従来、血圧を測定する場合、腕にマンシェットを巻きます。
しかし、腕回りがとてつもなく大きい人やけがをしている人などには上手く巻けない場合があります。
夏場で汗でべとべとした人に使った後は気を使いますし、連続して血圧を測る場合などにはその都度腕が圧迫されてるという難点もあります。
その手間がなくなるのならば、とても画期的なことになると思います。

体温計01また、皮膚に貼り付けるタイプの体温計が開発されたというニュースもごく最近ありました。( → こちら )
現在、インフルエンザワクチン接種で体温を測ってもらう機会も多いシーズンです。
最も多く使われているのは脇式体温計ですが、これを正しく使えずに実際の体温より低く測定値が出てしまう方がけっこういらっしゃいます。
今回のデバイスが実用化されると、そのような測定ミスは大幅に減ることになりそうですね。

ちなみに、正しい体温計の使い方については某メーカーのサイトに詳しく載っていますのでご参考に。( → こちら )
 

200909190001023884.gifインスリン療法は自己注射をしなければならないという点で導入にためらいが生じます。
欧米では吸入するタイプのインスリンが 3年前から使えるようになっていますが、鼻にシュッと吹き込むというインスリンも開発中です。
ただ、この経鼻インスリンは末梢へ移行しないので血糖に影響しないようです。
それでは糖尿病には役に立たないわけですが、どうやら嗅脳から脳内へインスリンが移行し認知機能の改善に繋がりそう。
そんな面白い研究が進んでいるようです。

昨日参加した講演会で話をしていただいたのは、以前にも紹介した神戸でお世話になった先生。( こちらでも紹介 )

昨日はもう一人、膵臓病の分野の大御所である大先輩の先生も講演に来られていました。
お二人の話にはとても興味ある内容が盛りだくさんで、大変勉強になりました。

終了後、座長を務めた先生 ( この先生も大学の先輩なのです ) と計 4人で食事を供にさせていただきました。
いろいろな話で盛り上がりましたが、4人とも須磨区に住居を構えている ( or いた ) という繋がりも奇遇でした。

lsz9nvjc.gif先日、神戸でお世話になった先生が鹿児島で講演をされました。
専門とする糖尿病と高齢者を中心とした話題でした。

最近糖尿病の分野で注目を集めていることの一つに、アルツハイマー病の患者さんにおいてインスリン抵抗性を示すことが高率に認められる点が挙げられます。

何かと話題になるメタボリック症候群ですが、
これは内臓脂肪が過剰になると内臓脂肪から分泌されるアディポサイトカインと呼ばれる物質に異常が生じ、インスリンの作用が十分発揮できなくなることで様々な疾患につながる病気です。

悪玉アディポサイトカインとでも呼ぶべき物質が増えると、インスリンの効きが悪くなり血糖が下がりにくくなります。これをインスリン抵抗性と呼んでいます。
インスリン抵抗性が糖尿病だけではなく、高血圧や高脂血症などにもつながっていくことは既に皆さんもご存知のことかと思います。

インスリン抵抗性がこれらの病気だけでなく、アルツハイマー病の引き金になっているとするならば、
日頃から食事や運動などの生活習慣に気をつけてお腹回りをすっきりさせることで、アルツハイマー病が防げるのかも知れません。


            □ 関連記事  メタボリック症候群から大腸がんへ


Clip to Evernote

jsojvoag.gif何かと話題になっている納豆。
今回は11月の「教授のお仕事」の中でお約束していました納豆に豊富に含まれるビタミンKのお話です。

ビタミンKの働きとしてはこれまで、
血液凝固因子の合成やオステオカルシンの合成に関わり、
ビタミンKの不足で出血傾向になったり、骨粗鬆症になることが知られていました。
実際にそれらの分野の治療薬として使われています。

このビタミンKの新しい役割として、
肝癌の発生予防や、肝癌細胞の増殖、再発を抑制することがわかってきました。
現在、肝癌治療後の再発抑制に関して大規模臨床治験が行われており、
いずれビタミンKがこの分野でも治療薬として使われるようになると思います。

ビタミンKの働きを抑えて血液をさらさらにするお薬がありますが、
今のところこの薬の内服で癌を悪化させるという報告はありません。
そもそも肝癌のベースとなる肝硬変の方は元々血液が固まりにくく、この薬を服用されている方は稀だと思います。


Clip to Evernote

vn67qdjl.gif年明け早々に大学の同級生が鹿大の教授に赴任することが決まり、今からとても楽しみにしています。
実は、今年に入ってから同級生がたて続けに各地の大学の教授に就任しています。

最初にG大の教授となった先生が研究しているのが、脊髄小脳変性症の遺伝子治療。
この病気は遺伝性で、歩行時のふらつきに始まり最終的に寝たきりとなるのをただ手をこまねいて見守るしかないのが現状です。

しかし、90年代に原因となる遺伝子がわかった結果、治療の道筋が見えてきました。
遺伝子の塩基配列の一部に「CAGCAGCAGCAG・・・」と「CAG」の異常に長い繰り返しが見つかったのです。この繰り返し数が長いほど症状が重くなることも知られています。

他にもいくつかの遺伝性神経疾患でこの繰り返しが見つかっており、まとめて「CAGリピート病」とも呼ばれるようになってきました。
この中の病気の一つには何と前立腺がんの治療薬が有効であることがわかり、現在臨床治験中です。この疾患に苦しむ患者さんを救える日も近いでしょう。
同級生の研究が脊髄小脳変性症の患者さんの福音となることを期待します。

「CAG」の繰り返しからはポリグルタミンという物質が合成されます。
似たような名前でポリグルタミン酸という物質があります。酸がつくかつかないかで全くの別物ですが、このポリグルタミン酸は納豆のネバネバのもとです。
納豆といえばビタミンKですね。
少し強引な話題の持っていき方ですが、次の折、このビタミンKの意外な効果について書いてみます。

                                        続きはこちら


Clip to Evernote

hmssk76r.gif本日の新聞に、ピロリ菌の感染者はそうでない人より5倍も胃癌になりやすいという記事が載っていました。
詳細は記事に委ねますが、消化器医の間では既に知られていたことが具体的な数字として表れました。

さて、ピロリ菌の属するヘリコバクター属には他にも何種類かの菌がいて、
そちらの研究も徐々に進んでいます。
ヘイルマニ、ビリス、ヘパティクスなどが知られており、これらが胃のリンパ腫や胆道の癌、肝癌などに絡んでいる可能性も考えられています。

将来これらの病気も「除菌」という形で防ぐことが出来るようになるかも知れません。


Clip to Evernote

↑このページのトップヘ