野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して41年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:30
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
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 診療所ライブラリー

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皆様に医療や介護、薬などについて正しい知識を持っていただくことを目的として書籍を揃えて貸し出しを行なっていることは既にご承知のことと思います。
たくさんの本を手にして思うのですが、図版の多いもの、見開きで情報をうまくまとめているものなどは非常に理解がしやすいものです。

今回紹介する本はまさにその典型的なもので、読み始めたら最後までがあっという間ですし、頭の中に情報がしっかり定着します。
ただ、医療に関する情報は横文字や数字が多いのでできれば横書きが望ましいと思うのですが、この本は右ページは縦書きの文章、左ページは横書きの図版。
こういう混在があっても頭がパニックに陥らないのは日本人の素晴らしい能力なのでしょうか。

本の中身については全く触れていませんでしたが、とにかくパニック障害についてわかりやすく解説してありますので、実際に手に取ってページをめくってみて下さい。


   → ササッとわかる「パニック障害」に気づいて治す本

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ちいさいみんなが がいらいで じゅんばんをまっているあいだに たいくつしないように えほんのかずを ふやしました。
でも びょういんなので みんなにからだのおべんきょうを してもらいます。
「やさいしからだのえほん」というしりーずを そろえました。
まいにち おしりからでてくる うんちのことや ほねのこと まっかなちのこと むしばのこと。
ふしぎがいっぱいの からだのなかのようすを たんけんしてみましょう。


絵本に関しては貸し出しに対応いたしませんので、お父様・お母様、ご理解の程お願い申し上げます。


   → うんちは どうして でるの? (やさしいからだのえほん)

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生命科学の分野に一大センセーションを巻き起こしたヒト iPS細胞の誕生からはや3年4ヶ月が経過しました。
研究成果を世界に先駆けていち早く発表した私の出身大学の先輩にあたる山中教授はノーベル賞間違いなしと騒がれているのはご存知かと思いますが、iPS細胞がどんなものかを理解されている方はそう多くはないと思います。
そのような方にうってつけなのがこの本です。
平易な文章でとてもわかりやすく、iPS細胞のことだけではなく生命の不思議、近い将来始まるであろう再生医療、そして日本の研究環境の悪さまで理解していただけることでしょう。

当院の書籍の貸し出しを利用して勉強される方もたくさんいらっしゃいます。
私としてもうれしい限りです。


   → iPS細胞 世紀の発見が医療を変える

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医学の未発達の時代に猛威を振るい人々が恐れた感染症は、時には大きく歴史を動かしてきました。
この本では、よく知っている歴史上の大きな出来事の裏にもペストや梅毒などの疾患が影響を及ぼしたことを当時の政治や宗教、ライフスタイルなどに言及しつつ語られており、歴史を別の側面から学び直すことが出来ます。

日本でも東大寺建立の一つに疫病の流行があったようですね。
私が神戸に住んでいたときに近所に日本で最初の厄除八幡宮がありましたが、これも藤原四兄弟が天然痘で次々に倒れたことをきっかけに造られたようです。

感染症の中には長期に及んで人々を苦しめているものもあれば、ノロウイルスのように近年にわかに広まってきたもの、SARSのように治療法が確立されていないのに勝手に消えた ( ? ) ものもあります。
この不可思議な感染症の世界は現在でもこれからも我々に様々な形で揺さぶりをかけていくのでしょうね。

当院の書籍の貸し出し、大いに活用して下さい。


   → 感染症は世界史を動かす

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入院というのは思いもかけない形で突然身に降りかかる出来事だと思います。

ご自身だけでなく、ご家族や知り合いが入院したときに一体どう対応をしたらいいかというのをまとめたのがこの本。
著者自身の体験を踏まえ、「患者本人」「見舞う立場」「家族の役割」などに章立ててわかりやすく解説してあります。
入院やお見舞いで注意する点だけではなく、医療費の仕組みや最近クローズアップされている医療テーマについての筆者の考えも述べられており、私も大いに勉強になりました。

ただ、お見舞品の項で食べ物についてはさらりと流していますが、特に内科系の入院では厳しい食事制限下にある方が多いので食べ物を持ってくるのは極力避けてくださいね。
「せっかく持ってきてもらったので悪いと思って・・・。」
スイーツをペロリと平らげられて、我々の努力が無に帰する経験を何度もしていますので。


   → 入院・通院&お見舞い いざというとき読む本

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今回は非売品のご紹介となります。

毎月、加入している学会から雑誌が郵送されてきますが、今年は日本消化器病学会から「患者さんと家族のための」というタイトルを持つガイドブックがいくつか送られてきています。
医師向けに作成された疾患のガイドラインを一般向けに解説したもの。
横書きで、図版が豊富で、Q&A方式で、まあまあわかりやすくなっています。
ただ、私に言わせればもっと平易な文章に出来たはず・・・。

「胃食道逆流症(GERD)」「消化性潰瘍」「胆石症」「慢性膵炎」についてのガイドブックを当院の診療所ライブラリに加えておきます。
これらは近いうちに日本消化器病学会のホームページでも公開できるよう準備中だそうで、こういう取り組みは評価してもいいと思います。


   → 患者さんと家族のための胃食道逆流症(GERD)ガイドブック

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一般の人向けに内視鏡の開発の歴史や内視鏡による治療法などを総合的に紹介する本は意外にもほとんどないので期待していた本です。

まず、現在に至るまでの内視鏡の歴史が語られ、ここ数年で登場した経鼻内視鏡やカプセル内視鏡、小腸内視鏡などにも触れています。
そして画像強調観察や内視鏡を用いた早期胃癌の切除法も解説。
と、まあここまではいいのですが、最後は日本における薬や医療機器の審査・承認システムの問題に言及しています。

一つの本の中で二つの内容をやってしまっては焦点がぼけてしまいます。
前半部分だけをもっと一般の人も分かりやすい文章でたくさんの図版を使って解説すれば、とてもいい本になっていたと思うのですが。
ただ、内視鏡の歴史の部分は外来での待ち時間でサッと読めてしまうのと思いますので、是非目を通してみて下さいね。

ちなみに内視鏡の開発秘話については、このブログを書き始めてすぐの頃に紹介した吉村昭の「光る壁画」( → 内視鏡を題材にした小説 )という作品がお勧めです。


   → 最新内視鏡医学

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身近な人も含めて、特に高齢の方で口の中の乾燥に悩まされている方が結構いらっしゃいます。
唾液の出が悪くなると食べ物を飲み込むのに時間がかかりますし、唇がくっついて話しづらくなるなど日常生活にかなりの支障が出てきます。

この本ではドライマウスの様々な原因や治療法だけでなく、唾液の大切な役割などにも言及しています。
このブログを始めた頃、「傷は舐めるに限る」と題して唾液に含まれる上皮成長因子 (EGF) について書いたことがあるのですが、私の主張と同じようなことも書かれています。

さて、治療薬なのですが臨床上大変窮しているのが現状です。
古くからある人工唾液は決して好評とは言えず、唾液腺を刺激する薬は日本においてはシェーグレン症候群という病気にしか使えません。
そこで私は裏技としてある胃薬を使うことがあるのですが、唾液腺を刺激する薬よりも唾液がよく出るような印象で助かっています。

当院の書籍の貸し出し、様々なジャンルの本を取り揃えていますので、遠慮なく活用して下さい。


   → 「現代病」ドライマウスを治す

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精神科領域の疾患に流行り廃りがあるとは、以前紹介した本に記載されていたことですが、この本のタイトルにあるような自己責任を認めず他罰的な言動を起こす人々が目だって増えてきたのは確かにここ数年の話です。

著者の定義する「悪いのは私じゃない症候群」に属する人たちのケースを具体的に提示し、そのような人が増えてきた背景として、日本に突然入り込んできた競争原理や市場万能主義等の社会的要因と、自分は安全なままに他人を責めることのできるネットの発達を挙げています。

2006年に刊行されたこちらの本では、社会と折り合えず自分を見失ってしまった人向けに書かれていましたけど、そういう人は少数派になりつつあるのでしょうか。


  →悪いのは私じゃない症候群

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乗り物酔いは臨床では若干軽視されがちですけど、悩んでおられる方には深刻な問題。
起立性調節障害という小児の疾患の診断基準の中に乗り物酔いの有無を問う項目があることもあって、私はよく乗り物酔いの話を患者さんから聞いていろいろな疾患の手掛かりにする機会も多いのです。

それにしても乗り物酔いだけで果たして本が1冊書けるのか ?
書けちゃうんですね。
原因から検査、治療法、自分で出来る対策など様々なことが網羅してあり、乗り物酔いに困っている方には多いに役立つものと思います。
ただ、治療薬に関しては具体的な手の内を明かしていないのはちょっと残念ではありますが、これは仕方ないですかね。

個人的に勉強になったのは吐き気を表す英語「nausea」がギリシャ語の船に由来するということ。
そして、髪染め液がめまいの原因となる可能性があること。
髪染め液に関しては最近、原発性胆汁性肝硬変のリスクを高めるという報告もあったばかり。( Gut 2010; 59: 508-512 )
これから増えるであろう白髪、どうしましょう。


   →「乗り物酔い」撃退ブック―遠足も旅行もドライブも楽しくなる!

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30代の女性漫画家が実際に人間ドックを受け、その体験をコミック仕立てにした本。
漫画なのであっという間に読めますが、どういう流れで人間ドックの検査が進んでいくのかが頭に入りやすいと思います。
医療施設の選び方や正常値であっても気をつけなければばならない点も解説がなされています。
医師の立場からも、受診される方がどのような気持ちで検査を受けているのかが分かって勉強になりました。

一つ残念なのは表紙にもなっている経鼻内視鏡の場面です。
検査は左側臥位 ( 左を下にして横向き ) で受けていただかなくてなりません。
内視鏡の構造上、絵のような右側臥位では検査が出来ないのです。
この点は、監修の先生も十分にチェックしていただきたいと思います。


   →臓器ちゃん、のぞいてみました

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皆さんが病院で診察を受けて、我々が処方する薬。
その生い立ちを様々なケースについて紹介しているのがこの本。

キョウチクトウやライラックなど身近にあって昔から民間療法などに用いられていた植物から。
赤色や青色の色素から。
サルジニアの排水口やボルネオのジャングルの土壌から。
南米の蛇や北米のトカゲの毒から。
さて、一体何が出来たでしょう。

この本に答えは書かれていますが、創薬における研究者の努力やアイデアに感心したり、その過程にワクワクしたりしながら読み進めていくことのできる本です。
薬の名称の由来については知らないことばかりで勉強になりました。
とてもわかりやすい文章なので、医療分野の知識がなくても十分に楽しめる一冊です。


   →知らずに飲んでいた薬の中身

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例年 5月は日本糖尿病学会の時期ですが、月末に開催される今年の学会において新しい糖尿病の診断基準が発表されます。
これまで補助的な位置づけだった糖尿病の方にはおなじみの HbA1c という項目でも診断ができるようになるというのが今回の改定の目玉です。
HbA1c 自体は私が医者になった頃から日常的に検査されてはいましたが、診断や疾病管理にもはや欠かすことのできない指標となってきました。

ですから、どんなに優れた本でも診断基準の表記の部分は間もなく古くなってしまいます。
今回紹介する本もその点だけはご容赦願いたいのですが、それでもお勧めするのはこの一冊で糖尿病の一般的な知識が全て網羅されているからです。
糖尿病はいかに自己管理していくかが重要なのですが、その部分に多くのページを割き豊富な図版を用いて丁寧な解説がなされているのもこの本の大事なポイントです。
そして本の監修にあたったのが、私の所属した医局で長年教授を務め糖尿病の分野で名を馳せた先生。
私達夫婦の仲人でもあります。

あっ、そう言えば間もなく結婚記念日・・・忘れるところでした。


  → イラスト図解 糖尿病 最新治療とセルフケア

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ベテラン精神科医と「だめんず・うぉーかー」の作者による対談形式のエッセイ。

精神科の外来を訪れる人たちと恋愛下手な人たちの話が次々に出てきますが、内容が決して陰鬱にならず楽しく最後まで読めてしまうのは、大勢の人間の有り様をつぶさに見てきた二人の引出しの多さのなせる技だと思います。
軽妙な会話のやり取りの中に垣間見る鋭い観察の切り口に感心することしきりで、ストレス解消や人間関係の持っていき方のヒントが詰まっています。
ただ、喫煙に関する認識は甘いのではないかと思われますけれども。

精神科領域の疾患に流行り廃りがあるというのは興味をひきました。
要因の一つであろう我々を取り巻く社会環境の変化が及ぼす影響には計り知れないものがあります。
また、カテキンは精神安定作用に効くらしいと書いてありましたが、緑茶を飲まず魚を食べなくなってきた食生活の変化にも問題があるのかも知れませんね。
消化器の分野でも私が医者になってからこれまでの間に、よくみられる疾患は様変わりしてきました。
こちらは治療法が進歩してきた側面が大きいのですが、それでは説明できないものもあります。

当院の診療所ライブラリのご利用方法については、左側のカラムの「当院の書籍の貸し出しについて」をご覧下さい。


  → こころの薬―幸せになれる診療室

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目白の学校で、同級生の乱暴な振るまいから不登校ぎみとなっている方がいらっしゃるとか。
規律の乱れもこういうところまで及んでいるのかと報道を見てびっくりしました。

今回診療所ライブラリの中から紹介するのは、体の不調を訴えて保健室に駆け込んでくる子供たちと接する養護教諭の目を通して書かれた本です。
様々な生活調査を元に、生活習慣の乱れが疲れやすい子やキレやすい子を作っているとして、睡眠を中心とした生活リズムの作り方やからだ作り、食育などについて様々な提言をしています。
書かれているのはごく普通の当たり前ことなんですが、親の生活習慣も乱れているのでしょうね。
子どもが生き生きと元気に育っていくためにも、親の果たすべき責任としてライフスタイルを一緒になって見直していくことも大事だと考えます。
この本に書かれていることは、新年度を迎え新しい生活を送ることになる学生さんや新社会人などにも役に立つものと思います。

私はキレる子が増えてきた一因として魚を食べなくなってきたこともあると考えています。
日本人の和の精神は魚食が育んできた・・・そう思うのですが、興味のある方は ω-3 脂肪酸についていろいろ調べてみて下さい。( 参考 → 新・魚を食べる健康法 )


  → きらきらキッズに変身

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