野口内科 BLOG

  野口内科は鹿児島市武岡に開業して46年を迎えました。
  当ブログでは、当院からのお知らせ、医療・健康に関する情報の他に、近隣の話題、音楽・本のこと等を綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:00 (金曜は〜18:30)
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
    院長   野口 仁

         ▶▶▶ アクセスMAP
         ▶▶▶ バス路線図

 診察室のBGM

2011080814013831528.gif【診察室のBGM 64】


先日、高校の同窓会に参加しました。
1学年上の先輩方が幹事学年で、来年は我々の手で同窓会を運営しなくてはなりません。
土曜の18時半まで診療があるので今まで行ったことがなかったのですが、どういうことをやっているのかを見ておく必要がありました。

行ってラッキーだったのは、先輩である辛島美登里さんの歌を聴くことができたこと。
彼女が最後に唄ったのが、「手をつなごう ~ひとりぼっちじゃない~」
このCDの売り上げはすべて東日本大震災の義援金として贈られるそうで、同窓会の会場でも売られていました。
元々斉藤由貴に提供された曲のようですが、歌詞の内容は未曾有の災害に打ちひしがれている人たち、そして日本全体を元気づけるのにびったりの内容です。
歌に合わせて会場のみんなが手をつなぐパフォーマンスもあったのですが、同じ高校の出身者同士というだけではない特別な一体感に包まれました。

診察室のBGMにさっそく加えさせてもらいました。

2011071007280621088.gif【診察室のBGM 63】


診察室のBGM、前回に引き続きギタリストをピックアップしてみます。
BGMを流し始めた 5年前から多くの曲を使っているのにこれまで当ブログで全く紹介していなかったのが村治佳織

( 夏ですし、こんなことも話題にしたばかりですし・・・)
黒人のみのキャストというオペラで使われたジョージ・ガーシュウィンのあまりにも有名な「Summertime」武満徹が「ギターのための12の歌」として編んだもの、この素晴らしいアレンジだけれども弾くのがとても難しいとされる武満作品を彼女は暖かで豊かな色彩を添えて演奏しています。
12曲をいくつかのアルバムに分けて収録しているというのも面白い試みですね。

この曲の入っているアルバム「Portraits」はイギリスのログハウスで録音されたそうで、弾かれるギターの弦の響きが他のアルバムより柔らかく感じます。
このアルバムからは 6曲チョイスして診察室で流しています。

2011061217103129027.gif【診察室のBGM 62】


前回は「Family」というアルバムからの曲を紹介しましたが、今回は沖仁「Familia」という曲。
途中にフラメンコギターの奏法を織り交ぜてあるのですが、しっとりと清らかに心安まる曲調です。
一つ一つの音色がはっきりとした美しい粒として聞き取れるのですが、これが真珠のような音を目指しているという彼のギターの神髄を見せてくれる曲だと思います。
彼の傑出したテクニックの見せ場は、激しく情熱的なフラメンコだけではないのですね。
恐れ入ります。

デビュー10年を記念して昨年リリースされたベストアルバム「MI CAMINO」からはもう1曲チョイスして診察室のBGMに使わせてもらっています。

family_1.gif【診察室のBGM 61】


ネットで曲の一部を視聴して購入できる今と違って、ラジオが貴重な情報源だった時代のこと、NHKのクロスオーバー11 はよく聴いていた音楽番組の一つでした。
その番組で出会った曲の一つがジャズフルート奏者 Hubert Laws 「What a Night !」です。
聴いたその場で身震いし、翌日すぐに貸レコード屋で借りてテープに落としましたが、この曲の入っているアルバム「Family」の6曲すべてが素晴らしいものでした。

レーベルの版権の問題なのか、今に至るまでCD化されることがないのをとても残念に思っていました。
ところが、自主製作なのでしょうか、彼の公式ホームページから購入できることをつい最近知りました。
早速注文したところ、1週間と経たずに送られてきました。
何と彼のサイン入りのチラシまで入っているのには驚きでした。

アルバム中最もお気に入りが「Ravel's Bolero」
誰でも知っているクラシック曲ですが、ジャズにアレンジされたものの中で最高傑作ではないかと思います。
ピアノとフルートの圧巻のアドリブが入りますが、ピアノはチック・コリアがやっていたんですね。
ま、この曲は診察室で流すにはかなり無理がありますので、同時に買った「Hubert Laws Plays Bach for Barone & Baker」からの曲も含めて「What a Night !」をBGMに加えました。

2011040908493124819.gif【診察室のBGM 60】


乗客の退屈しのぎに、と車内に「難読名字」をクイズにして掲げているタクシー会社が鹿児島にあります。
最近乗ったことがありますが、その時一番目に出題されていたのが「纐纈」でした。
「あー、これは『こうけつ』ですね」と即座に答えられたのは彼女の存在を知っていたから。

昨年、ほぼ同時期にCDをリリースした10代の天才少女寺久保エレナの影にやや隠れがちですが、 纐纈歩美 のサックスははや円熟の境に入ったような美しい音色を奏でます。
サックスは大好きな楽器なのですが、診察室のBGMとして選択できるものは意外と少ないのものです。
でも彼女の作品なら違和感なく使えてしまいます。

ファーストアルバム「Struttin’」の中の曲「I Fall In Love Too Easily」
映画「錨をあげて」の中でフランク・シナトラが歌うちょっと物憂げなバラードで、多くのジャズミュージシャンが演奏してきました。
彼女のサックスも過去の名演に負けず劣らず、最初の10秒聴いただけでたちまち引き込まれてしまいます。
( → こちらで少し視聴できます )

今月末には早くもセカンドアルバムがリリースされます。
どんな作品に仕上がっているのか今からとても楽しみです。


201103071113333838.gif【診察室のBGM 59】


今回の診察室の BGMは21世紀のモーツァルトと呼ばれイタリアで圧倒的な人気を誇るピアニスト Giovanni Allevi のご紹介。

自らをコンテンポラリークラシック音楽の作曲家と称していますが、カジュアルな服装で弾く彼のピアノは普段ポップスやジャズ系の音楽を聴く人もたちまち虜にしてしまう不思議な魅力にあふれています。

2008年リリースのアルバム「JOY」の中の曲「Il Bacio」
曲名はイタリア語で接吻を意味しますが、鹿児島で放映されていない「世界の車窓から」で使われたようですね。
私のへたくそな解説より、とにかく聴いてみてください。

6月には来日して福岡でもライブをやるようですが、その日は残念ながらスケジュールが埋まっていて私は行けません。




For-Your-Smile.gif【診察室のBGM 58】


当院の診察室で流れている BGM の中から毎月ピックアップしてブログで紹介しているこのシリーズ。
極力同じアーティストは紹介しないようにしているのですが、唯一の例外がこの Fried Pride です。

2日に出たばかりのアルバム「for your smile」にもうメロメロになっています。
ジャズスタンダード曲を中心に全14曲。
この体の火照りは一体なんでしょうか。
言葉では表現しようがありません。
騙されたと思って聴いて下さい、買って下さい。

「Tea For Two」は、その歌詞が韻を踏みまくっているのでとってもリズミカルに聴かせることがほとんどなのに、フラプラは何と 3拍子にアレンジして抑えた表現をみせてくれました。
これには新鮮な驚きを感じました。
リーダー横田明紀男のいつもの華麗なギターのみならず、ヴォーカルの Shiho ちゃんの愛らしいピアノもまた聴きどころです。



 ※この新譜を引っさげて Fried Pride は実に 4年ぶりに鹿児島でライブをやってくれます。
 当然私は足を運びますけど、皆さんと一緒に盛り上がりましょうね。

   ・3月7日 19時30分開演
   ・キャパルボホール
   ・4500円にてチケット発売中です。





   □ 関連記事  【診察室のBGM 11】 【診察室のBGM 43】

noir-et-blanc.gif【診察室のBGM 57】


診察室で流している BGM もクリスマスバージョンから通常のものに替わっています。

リラクゼーションを目的に選んでいる曲ですが、今まで紹介したものを振り返ってみると自分でも意外なアーティストが混じってたりします。
今回紹介するのは間違いなく癒しにぴったりのピアノを聴かせてくれる 黒木千波留
建築学科を卒業したという異色の経歴の持ち主ですが、色々なアーティストのサポートの経験も豊富なようです。
昨年末にニューアルバムを出したばかりですけれども、今回紹介するのはネット配信専用のアルバム「noir et blanc」
オリジナル曲ばかりでほとんどがピアノのソロ。
その中で一番のお気に入りが牧歌を意味するアルバム中一番長い曲「Pastoral」です。
美しい景色が目に浮かび、心の和むあっという間の 8分間が過ぎていきます。

2010120714592120044.gif【診察室のBGM 56】


12月はクリスマスソングに切り替わる当院内視鏡室のBGM。
今年紹介するのは Erin Bode の歌声です。
彼女の自然体の透き通った声やシンプルながらも魅力的なアレンジが大好きで、初期の頃から普段のBGMに何曲か流しているのですが、このブログで取り上げるのは初めてになります。
昨年リリースした「Cold December Night」は純粋なクリスマスアルバムではないですけれども、この時期にぴったりの曲ばかり。
「Holy Night, Peaceful Night」は定番の「Silent Night」の歌詞を変えたもので、そぎ落としたアレンジ ( ギターとおもちゃの鉄琴 ?? ) をバックに彼女の声が心を暖かくしてくれます。

彼女のアルバム、来日したときに 1枚だけ日本盤が出たのですが、ほとんどが輸入盤でしか手に入らないのがちょっと残念ですね。
でも、iTunes 等でゲットできます。

たまたま彼女が White Christmas を歌っている映像を見つけましたので下に紹介しておきます。




2010110912570319831.gif【診察室のBGM 55】


ソプラノサックスは正しい音程をとるのが難しい楽器なのだそうですが、それをいとも簡単にやってのける上に独特の甘い音色と旋律で我々を魅了するのが Kenny G
誰もが聞いてそれとわかるサウンドは、NHK日曜夜の「ダーウィンが来た! ~生きもの新伝説~」のエンディングテーマでおなじみのことと思います。

今年リリースされたアルバムはR&Bを基調にしていてこれまでとはやや趣を異にしているものの、メロウなサウンドは健在。
タイトルチューンの「Heart and Soul」を診察室のBGMとして流しています。

彼は循環呼吸による演奏のギネス記録を持っていますが、こんな非生理的演奏法、最初に考えたのは一体誰なんでしょう。


2010100908385010924.gif【診察室のBGM 54】

私が楽器の中で一番美しいと思っているハープのエレガントな形象は見ているだけでもうっとりしますが、そこに張られた弦から弾き出される音の響きには何とも言えない甘い美しさがありますよね。

そのハープの音色で診察室を優しく癒してくれるのが 内田奈織
この春に出したアルバム「あふれる愛。~Love Songs from HARP~」には、J-POP と映画「夕凪の街 桜の国」で使われた曲が入っていて、その中から何曲かを BGM として活用しています。

鹿児島出身の中島美嘉のヒット曲「雪の華」もハープのソロで聴くとまた違った味わいがあります。
7年ばかり前の曲なのですがかなり多くの人にカバーされています。
そんな中、この人も唄っているとは驚きでした。



HankJones.gif【診察室のBGM 53】

今年91歳で亡くなった Hank Jones
最後の最後までエレガントなピアノを我々に提供をしてくれたこと、本当に感謝です。

その遺作となった「Last Recording」
アルバムのラストを飾る「The Very Thought Of You」では年齢を感じさせない素晴らしい流麗なソロを披露しています。
これ90歳のおじいさんが弾いてるんですよ、と診察室ではご高齢の患者さんの励ましにも使っています。

ご存命であれば、アルバムタイトルはオープニング曲でもある「チュニジアの夜」でジャケットもチュニジアの風景となる予定だったそうです。
個人的には、どこを切り取っても絵になるチュニジアのどんな写真が選ばれていたのか興味があるのですが、このジャケットの宿老のお顔も一つの芸術ですよね。

余談になりますが、山下洋輔がこの9月3日にチュニスでコンサートを行なったようです。
ラマダンの最中、どんな夜のライブとなったのでしょうか。

なお、「The Very Thought Of You」については当ブログのこちらでも紹介しています。

bebelestrange.gif【診察室のBGM 52】

Amazonで690円で売っていたので思わず買ってしまったのが、Heart が1980年にリリースしたアルバム「Bebe le Strange」

レーベルの著作権の問題があるのか、日本では Epic 時代の数枚のCDを手に入れることができませんでしたし、ベスト盤などにも同時期の曲がほとんど入っていません。
商業的には低迷していたもののこの時期のアルバムが個人的には好きなのですけどね。

改めて説明するまでもありませんが、Heart はパワフルなヴォーカル Ann と華麗なるギターの Nancy の美人姉妹を擁したロックバンド。
私が中学生時代から聴いています。

リラクゼーションを目的とした診察室のBGMにロックですか ?
いえいえ、このアルバムには「Silver Wheels」という Nancy のアコースティクギターの美しいインストゥルメンタル曲があるのです。
アルバムの前後のヘビーな曲の間に挟まれた一服の清涼剤。
Heart の曲だとは気付かれず、さりげなく聴いていただいているものと思います。



   →Bebe Le Strange


duo.gif【診察室のBGM 51】


クラシック界の 鈴木大介 とロックやジャズ等の分野で活躍する 鬼怒無月 の二人のがタッグを組んだ The Duo
二人の織りなすアコースティックギターは異なる世界を歩んできたとは思えないほど見事に調和して、聴く者にやすらぎを与えます。

3枚目のアルバム「SEASONS」は季節を題材にした曲を様々なジャンルから14曲セレクトしてあります。
その中で今回紹介するのは、文部省唱歌でもある「朧月夜」
山里の原風景が想起されるような昔ながらの曲も実にいいものです。
交互に主旋律を弾いているようなのですが、どっちがどっちかなんてどうでもいい話です。

この他にもこのアルバムからそれぞれの四季を代表する曲を選んで診察室のBGMに加えました。



   →SEASONS

PlayingNY.gif【診察室のBGM 50】


先月の診察室のBGM 49に引き続き、日本の女性ジャズピアニストにスポットを当てます。
今回はこの春大学を卒業したばかりの 松本茜 です。

今、iTunes Store で毎月10曲ずつジャズのスタンダードをソロで提供するという面白い企画も進行中ですが、年初に発売された「Playing New York」の中からオリジナル曲とともに選んで診察室で流しているのは「Sunset And The Mockingbird」
日本名でマネシツグミというアメリカ大陸の鳥の鳴き声を巧みにピアノで表現したデューク・エリントンの曲で名盤「女王組曲」のオープニングを飾っています。
本家のビッグバンドと違ってトリオ物ですが、彼女の表現力はとても若い女性のものとは思えません。
この Mockingbird のさえずりはいつまでも聴いていたい魅力に溢れています。

そう言えば、当院のどこかにムクドリが巣を作っているようで少々騒がしい今日この頃です。



  → Playing New York

↑このページのトップヘ