野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して42年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

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 診察室のBGM

Ryu【診察室のBGM 124】


「ハイレゾ・クイーン」とか「東京の溜め息」等と称され、注目を集めている Ryu Miho 
確かに、一度聴いたら癒されるどころか骨抜きにされてしまうコケティッシュな声の持ち主です。

先月発売されたばかりのアルバム
「Call Me」は、選曲も参加ミュージシャンも実に多彩で、紹介する曲を絞り込むのに苦労しました。
で、選んだのは、ピアニスト
宮本貴奈と共演したジャズスタンダード「Misty」
好きになった相手に自分の思いが届かない切なさを唄う歌詞は、元々インストゥルメンタルだった曲に後付けされたそうですが、メロディに見事にマッチしています。
その哀愁をゆったりと流麗な演奏の中に包み込んだ宮本貴奈のピアノをバックに、曲のタイトル通り涙を感じることを意識して唄ったそうです。
高音に行くほど力が抜けて繊細になっていく彼女の声が、名曲の魅力を存分に引き出しています。

アルバムのタイトル曲のYouTube映像を見つけました。
色香漂う絵と同時に惹き込まれるような彼女のウィスパーヴォイスを聴くことができます。




夢の引潮【診察室のBGM 123】


1980年代に和製シャカタクと呼ばれたフュージョンバンドがありました。
Kangaroo というグループで、学生時代は結構お気に入りで聴いていました。
ふと思い出して調べてみたら、2年前にアルバムがCD化されているではありませんか。

4枚目にして最後のアルバムとなった
「A Night in New York」は、それまでと異なり、日本語の歌詞で女性ヴォーカルを全面に押し出した作品で、ややポップス寄りな仕上がりです。(アルバムタイトルの曲の作詞は大津あきらだったりします)
久しぶりに彼らの曲を聴いて悦に入っています。

ややドラムの音が気になるのですが、
「夢の引潮」という曲を診察室のBGMにチョイスしてみました。
歌詞が秀逸で、夏の刹那の恋を切なく唄う隠れた名作です。

ケイシー【診察室のBGM 122】


先月は忙しくて、行けなかったライブが二つあります。
そのうちの一つがボサノヴァ界の新星、 
Keissy Costa 
楽器に負けない輪郭のくっきりした個性的な声がとても印象的で、耳にいつまでも残ります。
その弾き語りを生で聴けるせっかくのチャンスだったのですが。

小学校からしばらくは日本で過ごしていたという日系3世ブラジル人。
2013年にリリースされたデビューアルバム
「Iemanjá」では、ボサノヴァのスタンダード曲を中心に、彼女のオリジナル曲も収載されています。
繰り返し聴けば聴くほど、独特な雰囲気に魅了されちゃいますね。
日本版にはボーナストラックとして
「Nada Sousou」(涙そうそう) が含まれています。
たくさんの人にカバーされている曲ですが、彼女ならではの空気感は誰にも負けていません。
その味わいを当院の診察室のBGMで是非。

コリア【診察室のBGM 121】


5月8日、霧島市のみやまコンセールへ赴き、 Chick Corea のライブを堪能してきました。

前半は主に他の作曲家の作品の演奏でしたが、原曲の姿がわからないくらいに彼流の解釈で再構築されていました。
後半には客席から2人をステージに上げてその人のイメージを即興で演奏したかと思えば、中学生の男の子との連弾によるジャムセッションなどがあり、会場は大いに盛り上がりました。
そして、直接弦をたたいたり弾いたりする場面もあり、自在にピアノを操って繰り出されるメロディーに大満足でした。
アンコールの時には、客席にこっそり座っていた
小曽根真が飛び入りするというサプライズも。
本当に贅沢なひとときを過ごすことができました。

会場で購入したアルバム
「Portraits」の中には、ライブでも演奏された「Children's Song」が何曲か入っています。
元々80年代に発売されたアルバムの中に20曲収められているようです。
いくつかをピックアップして、ライブの感動をそのままに診察室のBGMにてお届けしています。

DR【診察室のBGM 120】


女性ジャズヴォーカリストの大御所中の大御所、 Dianne Reeves 
彼女のことを改めて説明する必要はないでしょうが、この「診察室のBGM」120回目にして初登場です。
私が20代の頃から聴いているその圧倒的な声量は、癒しを目的としたBGMにはなかなかマッチしないんですよね。

長年所属していたブルーノートレーベルを離れて2013年にリリースされた
「Beautiful Life」の中にちょっと気になる1曲がありました。
ボブ・マリーの名曲「Waiting In Vain」は何とレイラ・ハサウェイとの顔合わせという贅沢さ。
ドラムの刻むリズムがレゲエの味を残していますが、レイラとのハーモニーが優しく融合してとてもリラックスして聴ける仕上がりになっています。
彼女の声を常に聴いていたい私としては、BGMに加えることといたしました。




【診察室のBGM 119】
すみれ

「誰にも似ていない"すみれ色のジャズ"」と評価されているピアニスト 栗林すみれ 
彼女の2作目となる
「Travelin'」を手にして聴いてみると、確かに女性らしいタッチでありながら深みがあって浮き彫り細工のように絵が浮かぶ音がアルバム全体に一貫していて、理屈抜きに聴き入ってしまいます。

9曲中7曲が個性溢れるオリジナル曲ですが、今回紹介するのはアルバムの最後に収録されているジャズスタンダード
「Blame It On My Youth」
超ベテランベーシスト金澤英明との2人の掛け合いが見事です。
あなたに一途になってしまったのは若さのせいだった、といった内容の歌詞のつく曲ですが、その歌詞と違って、若いピアノのひた向きな恋に練れ者のベースがしっかり応えてピアノの魅力を存分に引き出してる‥。
そんな感じの名演奏、下のYouTube映像の出だしに1分20秒ほどに収められています。




青紀【診察室のBGM 118】


このアルバム、痺れました。
アルバム全編を貫く"男前"の歌声の持ち主は、"女性"ジャズヴォーカリストの 
青紀ひかり 
上田正樹や河島英五、憂歌団、桑名正博など、選ばれているのはアルバムのタイトル通り、男性ヴォーカルのしかも大阪色の濃い11曲です。
しっかりジャズとしてアレンジされた男と女の綾なす世界。
時にささやくように時に存在感の確かな太い輪郭で、一度聴いたら忘れない彼女独特の歌声がそれぞれの曲に深みと艶を吹き込んでいます。

やしきたかじん
の代表作である「やっぱ好きやねん」は、彼女のセクシーなブレスの吸気音から始まるのですが、これだけでも参ってしまいます。
よくよく聴いてみると他の曲でもこのブレスをポイントポイントで巧みに織り交ぜていますね。
無意識のうちかも知れませんが、魅力の一つとなっています。

アルバム冒頭を決める鈴木央紹のサックスから若井優成のピアノで終わるメンバーの演奏も見事です。
支えるメンバーは他に天野清継、荻原亮、井上陽介、小松伸之。
「Otokouta」、これは名盤です。



【診察室のBGM 117】
野宮

渋谷系の中心的存在だったピチカートファイヴ
そのヴォーカルを務めた 
野宮真貴 が昨年11月にリリースしたアルバム「世界は愛を求めてる。What The World Needs Now Is Love」
いやはや、恐れ入りました。
渋谷系に影響を与えたという60~80年代の曲をカバーしているのですが、選曲も見事ですし、それらをきっちり野宮真貴流に仕上げて現代に蘇らせています。
日本の曲にはスタンダードがないとよく言われますが、忘れて欲しくない埋もれてはいけない作品はいっぱいありますね。
そして初回限定版はブックレット型式になっていて、お洒落な写真が満載です。

松田聖子が唄った「ガラスの林檎」松本隆細野晴臣コンビの作品で、当時のアイドル路線とは一線を画した曲。
ピアノをバックにした野宮真貴の声は昔と変わらず切なく美しく、途中からストリングスが加わるアレンジはツボを押さえてます。
彼女がピックアップすると、この曲が流行った時以上に輝いて聞こえるのが不思議です。




ペンタ【診察室のBGM 116】


暖かい日が多いので年末の雰囲気を全く感じませんが、診察室のBGMは12月限定のクリスマスソングに替わっており、少々賑やかになっています。

今年紹介するのは、世界中で話題のアカペラ 5人衆 
Pentatonix です。
ハーモニーの美しさはもちろんのこと、ビートボックスのテクニックも見事の一言に尽きますよね。
そんな彼らが昨年リリースした
「That's Christmas to Me」には20曲以上のクリスマスソングが盛り込まれていて、その中に山下達郎の名曲「Christmas Eve」もチョイスされています。
診察室ではドラムを擬した発声がソフトによる打ち込みのようにも聞こえてきます。
iPodに接続したスピーカーの性能によるのかも知れませんが、それだけ凄い正確無比なテクニックなのだと解しています。
そういうことも含めて人の声でこんなことまでできてしまうんだ、とただひたすら舌を巻く彼らのアカペラをYouTube映像でご確認ください。




Malene【診察室のBGM 115】


デンマークの女性ジャズヴォーカリストとして、セシリア・ノービーは90年代から聴いていましたが、気がつけば魅力的なアーチストがたくさん増えてきています。
その中の一人 Malene Mortensen 
デビューからもう10年以上で、ベテランの領域に入ってきましたね。

今年初めに出た新譜「Can't Help It」は清々しい透明感のある表現力が引き立つアルバムです。
誰でも知っているスタンダード曲とは別に、4つのオリジナル曲が含まれていますが、「Beneath The Endless Blue」をもそのうちの一つ。
高めのトーンの彼女の声と必要最小限のリズムを刻むベースとのデュオがしばらくの間続き、ピアノそしてドラムがさり気なく加わっていくという構成で、甘く切なく恋の歌を唄いあげます。
これ以外にも診察室のBGMに使っていますが、力を抜いて堪能できるアルバムも是非聴いてみて下さい。

【診察室のBGM 114】バタフライ


12月に限り診察室のBGMはクリスマスソングに替わります。
この診察室のBGM、二度目の登場となる Halie Loren
2011年のクリスマスソングの紹介の時に取り上げした。( → こちら )

高音部でちょっと裏声になるのがいわゆるこぶしのようなアクセントとなった声。
そして繊細な表現力。
彼女に魅了されているファンは多いことと思います。

今年の初めにリリースされた「Butterfly blue」はオリジナルとともにスタンダード曲もセレクトされていますが、私には馴染みのない選曲となっています。
アルバムの最後を飾る「Peace」はピアニストホレス・シルヴァーの1959年の作品。
くじけそうな気持ちに安らぎを与えるような歌詞とスローなテンポは彼の作品とは思えませんね。
その曲をピアノと控え目に奏でられるギターをバックに彼女なりの解釈で見事に唄いあげています。


それにしてもジャケット写真は何とかなりませんかね。
CDラベルのデザインはとても秀逸なのに‥。

西村【診察室のBGM 113】


デビューしたての頃は関西のローカル番組への露出も多く、その癒される音に惹かれていくつかアルバムを購入していたピアニスト
 西村由紀江 
まだまだ現役で頑張っていて、その活躍はかれこれ30年近くになるのですね。

久しぶりに手にしたアルバム
「My Stories」は、1曲を除いて過去に発表した作品をピアノソロに仕立て直したものです。
音楽療法や空間音楽に着手する研究所の協力を得ているそうで、いずれの曲も診察室のBGMにピッタリに仕上がっているのが嬉しいです。
そしてそれぞれの曲にまつわる彼女のエッセイを載せたビジュアルブックも付いていて、曲の生まれた背景なども伝わってきます。

どの曲を紹介するか迷いましたが、youtubeに
「出会い」を収録する様子があったのでそれを選んでみました。
この曲は2013年にアニメーション作家とコラボした「フレデリック・バック meets 西村由紀江」に収められていたもの。
心地よいピアノの響きは昔と全然変わりませんね。
彼の美しい映像にインスパイアされたことや彼との交流について綴ったエッセイも素晴らしいので、是非手にしていただきたいアルバムです。




Bria【診察室のBGM 112】


今回紹介するは、トランペッターでもありヴォーカリストでもある
 Bria Skonberg 
2012年に出した「So is The Day」と2014年の「Into Your Own」の2枚をセットにして「Introducing」という名称で日本デビュー盤がリリースされています。
ミュートやエフェクターを使ったトランペットにフリューゲルホルン、そして透き通っていながらちょっぴり憂いを帯びたヴォーカルをバラエティに富んだ数々の曲で聴かせてくれる内容です

「Into Your Own」の方にに収録されている
「Julia」は皆さんよくご存知のビートルズの名曲。
残念ながらトランペットは吹いておらず歌唱に専念しています。
元々ジョン・レノンが弾き語りで控えめに歌う珠玉のラブソングですが、その曲の魅力を最大限に引き出している彼女の表現力が見事で、何度も繰り返し聴いてしまいます。
そして彼女の声にからむソプラノサックスがめちゃくちゃ秀逸じゃございませんか。

下のYouTubeにて彼女の表現力と流麗なサックスをご確認下さい。
素晴らしい一曲です。




  → introducing BRIA SKONBERG

ASO【診察室のBGM 111】


診察室のBGMではクラシックも流しています。
でも、今まで当ブログで触れることはありませんでした。
厳密に言うと、このシリーズ第59回で紹介し先月末に鹿児島でライブを行なったジョヴァンニ・アレヴィもクラシックに分類されるのでしょうけど。

さて、5月末に霧島のみやまコンセール
 アリス=紗良・オット を聴きに行きました。
クラシックを論評するほどの分際ではないですが、噂にたがわぬ若き才色兼備のピアニスト、独自の解釈による演奏ははじけてましたね。
そして、何よりリーズナブルな料金で彼女のピアノを聴けたことに感謝します。

本年リリースされた
「The Chopin Project」は、オーラヴル・アルナルズというアイスランドのミュージシャンとタッグを組んで、音そのものに耳を傾けさせることにこだわったアルバムです。
彼女のソロの演奏とオーラヴルがアレンジしたストリングスが交互に並んで収録されているという面白い構成も聴きどころです。
アルバムの最後を飾る
「雨だれ」
ずっと雨が続いている鹿児島ですが、彼女のやさしいタッチの音がしばしの安らぎをもたらしてくれます。

下のYouTube映像のバックに「雨だれ」が流れていますので、是非聴いてみて下さい。




ピアノ【診察室のBGM 110】


あれれ。
学生時代から聴いているのに、診察室のBGMでも流しているのに。
8年以上にわたって連載しているこの診察室のBGMでの紹介が今回初めてとなるアーティスト
 国府弘子 

2008年以来の新作となる
「ピアノ一丁 !」は、その名が示す通り、全ての曲がピアノソロの作品です。
太く力強いジャケットの文字とは裏腹に、診察室のBGMにはもってこいのアレンジでじっくり聴かせてくれるものが多いですね。
ピアノの音一つ一つを愛おしむような演奏は、前作からの間に乳癌を患って療養生活が中心だったことが影響しているのでしょうか。

言わずと知れたビートルズの名曲
「Golden Slumbers」
彼女のこだわりのアレンジと演奏が、この曲の持つ美しさを更に昇華させています。
診察の手が思わず止まってしまうひと時がたまりません。

収録された曲はクラシックから寅さんのテーマまで実に多彩。
姉御の久しぶりのアルバムを皆さんも是非ご堪能下さい。

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