野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡にある野口内科です。
  医療に関することはもちろん、近隣の話題や音楽・本のことなどについて綴ってまいります。
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    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
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過去のお勧め記事 → ほらね、やっぱり

 医療に関する雑学

マダニに咬まれることで生じる重症熱性血小板減少症 ( SFTS ) の報告が、鹿児島県では2013年から毎年続いており、今年も既に 1例の発症報告があります。

だにSFTS については2015年に一度記事にしています ( → マムシだけでなくマダニにも注意 ) が、最近は造園関係の方などプロの方々は夏場でも草むらに入る時に肌を露出しないように細心の注意を払っているようです。

さて、厚生労働省の「ダニ媒介感染症」というホームページにあるマダニ感染症を啓発するリーフレットがなかなか優秀です。
厚労省のもの ( → こちら ) は1枚に簡潔にまとめられていますし、国立感染症研究所のもの ( → こちら ) はイラストがお役所っぽくない出来栄え
院内掲示に活用してみようと思います。

マダニはすぐに吸血行動に移ることはないようなので、ちょっとでも疑わしい場所に踏み込んだ後は、衣服をパンパンと叩く習慣を付けておくことが大事です。
また、万が一、咬まれたときは無理に引っ張らないこと。
痛いですし,入り込んだ口器だけが皮膚に残ってしまうことが多いようです。
医療機関を受診するのが望ましいですが、裏技を紹介しておきます。
咬んでいるマダニの周囲を少し濡らしてマダニを覆うように塩を盛って5分間待つのです。
そうすると痛みもなくマダニを引き抜くことができるそうですよ。

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さむ今月半ばの地元の新聞紙に、鹿児島県内で2016年に起きた入浴突然死が180人いたと報道されました。
1月から3月にかけてと12月に多く、65歳以上が85.6%、独居の方が自宅で亡くなるケースが多いことなどがデータから見て取れます。
ちなみに、2016年の鹿児島県での交通事故死亡者数は65人ですから、かなり多いことがわかると思います。

気温の大きな変化で血圧が急変することを「ヒートショック」と呼ぶようになってきました。
この和製英語、私には違和感があります。
詳しいことは省略しますが、heat shock protein などの医学用語を連想してしまうのです。
ま、何はともあれ、寒い日が続いていますので、入浴時のこのような悲劇を招かないためのポイントをまとめてみましたのでご参考に。

・脱衣所にストーブなどを用意し暖めておく
・浴槽のお湯張りはシャワーを使う (浴室が少し暖まります)
・浴槽の蓋を開けておき、浴室の床や壁もシャワーで暖める
・食事前、日没前に入浴 (食後や飲酒後・睡眠薬服用後は避ける)
・お湯の設定温度は41℃以下に
・浴槽への出入りはゆっくりと
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飲水とても暑い日が続いています。
昨日は大分県の日田市で38.2℃を記録したとか。
熱中症には十分に気をつけていただきたいと思います。
熱中症の原因と対策については9年前に書いていますのでそちらを参考にしていただきたいのですが ( → 熱中症に十分ご注意を ) 、水分だけでなく塩分もしっかり摂ってくださいね。

さて、水分摂取を話題にしたついでに。
脳梗塞や心筋梗塞に罹り、医師から水をたくさん飲むように指導された経験がある方もいらっしゃることでしょう。
血液の粘性を下げて再発を予防しようという考えがあるのかも知れませんが、これに根拠はありません。
それどころか、2007年に日本の泌尿器科医が、水を過剰に飲んでも血液の粘稠度に影響はなく、排尿回数が増えるだけという報告をしています。 ( → こちら )
この報告の中では検証されていませんが、電解質バランスを崩す懸念もあります。
実際、この間違った指導を遵守して低ナトリウム血症を来たした症例を複数診ています。
いずれも体のだるさを自覚する程度で済んでいましたが、再発を恐れて水分摂取量をかたくなに変えようとしない人もいます。
水をたくさん飲んでも血はサラサラにならないということを理解していただくのには苦労します。
のどが渇いたときに我慢せずに必要なだけ摂る、それでいいのではないでしょうか。

熱中症予防においても、水だけの過剰摂取にならないように気をつけましょう。

ABH ABH - 口の中に出来る血豆
 
Angina bullosa haemorrhagica (ABH) という疾患があります。
一般の方は当然として医師にもあまり知られていない疾患で、日本語名すらありません。
医学部の学生時代に習ったことさえありません。
この疾患、簡単に言うと食事中に口の中に血豆 (医学的には血疱と言います) ができる病態なんです。
この疾患に悩む方は潜在的には多いのではないかと思いますが、病院を受診される方は稀なので、その実態が十分に把握できないでいます。

実は、私、この疾患を昔から持っているのです。
インターネット上でもあまり多くの情報を得られないことですし、ましてや正しいものもかなり少ないので、自身の経験を踏まえてこの疾患を解説してみましょう。

どんな条件で血豆が出来るのか
 
まず、発生するのは必ず食事の時です。
豚カツなどを口の中でモグモグしている際に、揚がったパン粉が口の粘膜にチクリと刺さるような痛みに襲われます。
するとその部分が瞬く間に膨れてきて赤黒い血疱が形成されます。
フライ以外にも、せんべいやピザの焦げた部分、ナッツ類、小魚のおつまみ、大学イモ、エビの殻などが原因で生じます。
細かいかけらが硬くカリカリしているようなものであれば何でもできてしまいます。
血疱が出来る場所は、文献的には軟口蓋部分に生じやすいとされています。
私の場合は歯肉、硬口蓋、頬粘膜、舌など口の中の至る所にできますが、軟口蓋の部分は案外少ないです。
なお、舌については側面および口腔底側にはできますが、表面にできたことはありません。

できた血疱の表面の被膜は結構頑丈なので簡単には潰れません。
放っておくと1-2日はそのまま残ることが多いですが、やがて潰れて中から貯まった血が出てきます。
血疱がある時も痛いのですが、潰れた直後の痛みが一番つらいですね。
被膜が剥がれてびらんとなり、やがて傷痕なく治ってしまいます。
なお、軟口蓋部分ののどちんこに近い部分にできると、嚥下時に陰圧となる影響を受けて次第に大きくなり血疱がのどの奥の方へ這うようにずれていくことがあって、この時はたまらなく痛いです。
血疱が大きくなって呼吸困難をきたす症例もあるようですね。

◆ ABHの原因は・・・
 
なぜこのようなことが起きるのか、残念ながら原因ははっきりしていません。
私の場合、血縁者にABHを持つ人はおらず、遺伝性はないと考えています。
ただ、私は熱い物が大好きで、みんながフーフーして冷ましながら飲むお茶も平気なのですが、熱で口腔内の粘膜が脆弱になることも一因とされています。
文献的には中年以降に多く、口腔アレルギーとの関連や吸入ステロイド使用者に多いなどとされています。
しかし私の場合、中学校の頃には既に発症していたと記憶しており、一部のエビに対してのアレルギーはあるものの吸入ステロイドは使用していません。

◆ ABHの予防と治療
 
予防法として慌てずゆっくり食べろ、と言われるのですが、それは無理です。
原因となりそうな食材を注意深く食べていてもチクリ、と感じて血疱ができることがしょっちゅうです。
生きるために摂食行動は欠かせませんので、根本的な予防法はないと考えて下さい。

治療法は確立していませんので、病院に行っても特別な処置をしてくれるわけではありません。
この疾患をしっかり理解している医師も多くはありませんし。
そこで、私なりの対処法を紹介しておきましょう。

それは、できた血疱を爪楊枝でさっさと潰してしまうという荒技です。
先ほども述べたように被膜は丈夫なので簡単には潰れませんし場所によってはかなり痛いですけれども、頑張りましょう。
潰れると中から血が出てきますが、基本的に血疱に貯まっている分以上には出てきません。
ただし、血を残さないよう陰圧をかけるなどして絞り出すのが肝要。
少しでも残っていると治るのが遅くなります。
この処置が終わったら、アズレン系のうがい薬を使って1日に数回、口をゆすぎます。
痕の痛みの緩和と治癒促進には欠かせない作業です。
これで、2-3日の間に気にならなくなります。
最近は、うがい薬に加えて半夏瀉心湯を処方することが多くなりました。
痛みの緩和や治りが早いと好評です。


◆ 日本語病名の提唱
 
個人的には、特発性食道粘膜下血腫との関連性はどうなのだろうかと注目しています。
内視鏡をしていると梨状陥凹や食道にも血豆ができている例に遭遇することもあるのですが、いかんせんお目にかかるのが稀なこともあって、今のところ関連は見い出せていませんが。

もっと多くの症例を集積して知見の積み重ねが必要な疾患だと思いますが、この ABH という疾患名は病態をしっかり表現しているとは思いませんし、日本語名がないのは残念です。
そこで、この疾患を個人的にも抱えている医師として、日本語の疾患名を提唱してみたいと思います。

突発性有痛性口腔内血疱

いかがでしょうか。
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胃の模型写真に撮ったのは、胃潰瘍の説明に使ってくださいともらった胃の模型。
裏側には別の模型があり、逆流性食道炎にも使えるようになっています。

これに限らずほとんどの胃の構造模型にみられる間違いがあるのですが、わかりますでしょうか。
それは胃の中に気持ち悪いくらいに作られているヒダです。

周囲が赤く真ん中が白いの胃潰瘍のある部分を胃角部と言います。
これよりも左側、胃の出口である幽門にかけての部分は幽門前庭部と名付けられていますが、内視鏡で観察すると縦方向のヒダはこれほどはっきりと存在しません。

胃のヒダ実際の内視鏡画像を提示します。
上の弧を描いている部分が胃角部です。
その真下の部分から手前の胃体部にはヒダが確認できますが、その奥の前庭部ではヒダが追えなくなるのがおわかりでしょう。

ヒダにはどのような役割があるのでしょうか。
消化に必要な運動に絡んでいるのは間違いないのでしょうが、内視鏡検査で消化の最中の動きを肉眼で観察するのはまず無理。
特殊な検査で確認されているのは、胃体部では食べ物が行ったり来たりしていること。
ヒダが食べ物の流れをガイドしている可能性があります。 
また、食べ物の有無で胃の大きさが変化しますが、 その際の蛇腹のような役割もあるのでないかと思います。
前庭部では歯磨き粉チューブを絞るようなとでも表現しましょうか、砂時計のようなくびれができてそれが幽門へ向かって動いていきます。 
幽門に近いほど輪状筋と呼ばれる胃の筋肉が発達していて、次の十二指腸へ内容物を送り込むような運動をするわけです。
この途中で縦方向のヒダが一時的に現れますけれども、普段はつるんとしています。
胃は入り口付近と出口付近で運動だけでなく、粘膜の細胞レベルでも随分違った性格を持っています。

胃の動きが乱れることが機能性ディスペプシアと呼ばれる疾患の一因とも考えられています。
消化管の運動と症状との関連性が簡単に調べられる検査法が開発されると面白いのになと思っています。 

2cfca00d.gif患者さんから聞いて初めて知ったことですが、最近の洗浄付き便座には「便意リズム」というボタンがあるようです。
最近、家電が売れない世の中になってきたせいか、メーカーが何らかの付加価値をつけて物を売ろうとする必死の姿が伝わってきますが、肛門を温水で刺激して排便が促されるというのは科学的に根拠はありません。

体温より高い温水で過剰にお尻を洗うことで「温水便座症候群」と呼ばれる肛門周囲の炎症を起こすことがありますので十分ご注意を。
私は冬場でも常温の水で最後に洗い落とすという本来の目的でしか使いません。

ツボ便意を促すには、便の貯留してるS状結腸付近をマッサージすることが有効なことがあります。
私の子供たちが赤ん坊の頃、しばらく便が出ない場合「ウンチが出る出るマッサージ」と称しておへその左下付近を1-2分軽くさすってやると10分もしないうちに排便がみられることがありました。
よくよく調べてみると天枢や大巨と呼ばれる便秘のツボがあって昔から活用されているようですね。
ツボを指圧して寝たきりの方の排便の一助にしているという報告もあります。( → こちら )
過敏性腸症候群に対して腸管のねじれた部位をマッサージすることを臨床に取り入れている先生もいます。 

水や電気を無駄遣いするより、とりあえず自分のおなかをさすってみてはいかがでしょうか。
そして適切な便秘薬を活用することをお勧めします。( → 参考 )


2011070621475322935.gifカルテを記載しながら一瞬、この名称で良かったっけ ? と思ったので近くのスタッフに確認したけれども誰も知らない。
誰でもそのその存在を知っているのに、使っている漢字はどちらも小学一年生で習うものなのに。

鼻と上唇の間にある縦の溝、「人中 ( じんちゅう ) 」と言います。

よくよく考えてみるとこの人中、人間だけにしかありません。
チンパンジーやゴリラといった近縁の霊長類にもないのです。

なぜ存在するのか諸説があるようですが、これは構造物を補強するためでしょうね。
舌とともに巧みに使って言語を操るために、上唇を発達させてきた進化の証しだと思っています。

そう思って調べていたら、しっかり考察しているサイトがありましたのでご参考までに。

 → 鼻の下の溝(人中)は何のため?

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2011041912452520780.gif医療関係のサイトに経鼻内視鏡に関するアンケート結果が掲載されていました。
「経鼻内視鏡の挿入がスムーズにいかないときどうするか」という質問なのです。

私は、改めて反対側の鼻から挿入を試みますが、同様の答えだった内視鏡医がわずか42%だということに驚きました。
経鼻をあきらめてすぐに経口の検査に切り替える医師が46%も。

その理由として

・反対側の鼻の麻酔に時間がかかる
・操作性や解像度が悪いので施行するメリットを感じない
・無理をして鼻出血させたくない

などが挙がっていました。

確かに検査件数が多いと少しの時間のロスも負担になりますし、内視鏡の性能が経口に比べてやや劣ることは十分承知のはず。
私の経験上、経鼻ができない方は3%程度しかいないのですが、挿入を反対則に切り替えることをどうして「無理」と決めつけるのでしょうか。
楽だと聞いて経鼻内視鏡を希望される方も大勢いるのに、術者側の都合ややる気のなさで簡単に経口にしてしまうのもどうかなと思うのですが。

2010062421521215762.gifああ、ややこしや、ややこしや。

今月、興味ある新薬が発売になりました。

一つが、帯状疱疹後神経痛に対する薬。
帯状疱疹では皮膚の病変が治った後も痛みだけが残ることがあります。
私はこれまで漢方薬を利用してある程度の効果を上げてはいましたが、尾を引くとなかなか厄介で日常生活に影響を及ぼしてしまいます。

もう一つは珍しい疾患なのですが、昔 1例だけ患者さんを受け持ったことがある発作性夜間血色素尿症という病気に対する点滴薬です。
しかしこの薬、一瓶57万円だって !!
ちなみにこの疾患の病態解明には日本人が大きな貢献をしています。

さて、何がややこしいかというと疾患の略称なんです。
医療の世界ではアルファベットの略称を使うことが日常的で、急性心筋梗塞なら AMI、全身性エリテマトーデスは SLE 等と表現することの方が多いのです。

PHN ・・・ 帯状疱疹後神経痛 ( Post-Herpetic Neuralgia )
PNH ・・・ 発作性夜間血色素尿症 ( Paroxysmal Nocturnal Hemoglobinuria )
NPH ・・・ 正常圧水頭症 ( Normal Pressure Hydrocephalus )
HNP ・・・ 在宅中心静脈栄養法 ( Home Parenteral Nutrition )

今回の新薬の対象となる疾患とそれに類似する略称なんですが、間違えそうです。

201003111036594763.gif右の絵は、昨年発売された「マイナーエマージェンシー」という本の表紙に描かれているイラストですが、耳の中にゴキブリが入っています。
これを見て思い出すのが・・・

・・・医者になって 2年目のことでした。
研修先の病院で当直をしていた時、寝ている間に耳の中にゴキブリが入ったので何とかして欲しいと来られた男性がいました。
耳の中をペンライトで照らしてみると確かに黒いものが。
光を嫌う習性でゴキブリが更に奥に入ろうと暴れたのでしょうか、その男性が右のイラストの女性のように耳を押さえながらアーッと叫んで苦悶様の表情に変わりました。
我々の世代ならわかるでしょうが、キカイダーのジローがギルの悪魔の笛に苦しみ悶える様にそっくりでした。
光を当ててはまずいと、その場のとっさの判断で看護士にぬるま湯とストローを用意してもらい、ぬるま湯を横に寝てもらった男性の耳へポタリポタリと垂らしてみました。
すると、ゴキブリがゆっくりと後ろ足から這い出してきたのです。
外に出てきて一瞬きょとんとしていたゴキブリが診察室の床を早足で逃げ始めたその時、男性が片手に靴を持って「このヤロー」と叫びながら追いかけ出しました。
しかしゴキブリのすばしっこさにはかなわず、この鬼ごっこの決着はついてしまったのです。

「マイナーエマージェンシー」の中では、鉱油 ( 顕微鏡に使うオイル等 ) を外耳道に入れて虫を窒息させろと書いてあります。
また、ゴキブリではなかったのですが、キシロカインスプレーを噴霧して処置をした後輩医師もいます。
いずれも参考になる対処法だと思います。

今でも不思議に思うのは、この男性、寝ている間に耳に入ったのがどうしてゴキブリと分かったのだろうかということです。
そして、本の表紙になるくらい耳にゴキブリが入るのはよくあることなのでしょうか ?

2010012417285516198.gif寒い日が続いていますが、この時期に外来で血圧を測る場合、袖の上から血圧計のカフを巻くことが多くなります。
この場合、果たして血圧が正しく測れているのかどうか。

これを調べた結果が昨年10月の日本高血圧学会で発表されています。( 高知大学医学部検査部山崎文靖氏ら )
報告によると、2mm厚のニットまでなら大きな影響はないものの、4mm、7mmとニットが厚くなるにつれ実際よりも高めに測定されることがわかったそうです。

普段ちょっぴりき気にしながら服の上から測っていた血圧も、こうやってきちんとデータを出してもらうと日常診療に大変役立ちますね。
皆さんもご家庭で血圧をチェックされる際はこのことを念頭にしてくださいね。

photo_2-1_1.gifひげ剃りは起床後に真っ先にやる行為だったのですが、最近は夜入浴後にするようになりました。

ひげが伸びる速度は常に一定ではなく、成長ホルモンの関係で起床後から午前中が一日の中で最も伸びる時間帯なのだそうです。
したがって、夜にひげを剃っても起きた時に伸びているのはほんのわずか。
気になるレベルではありません。
朝剃ったのとほとんどかわらない印象です。

感じているメリットが二つあります。
まず、ひげを剃らない分朝がのんびり過ごせるようになったこと。
そして、シェーバーで誤って傷を作った場合、出来立ての傷を取り繕うのには苦労しますが、一晩たっものは治癒が少し進んでいて何とか目立たなくさせることができるということです。

いつも慌ただしく朝を過ごされている男性にはお勧めです。

0dobqbs5.gifノロウイルスによると考えられる嘔吐下痢症の患者さんもかなり減り、先月後半よりインフルエンザの患者さんもちらほらと散見されるようになったものの、比較的平穏な外来が続いています。

最低でも3日に一度は当ブログを更新するようにしているのですが、コンピュータ画面に向かっても何も浮かばず、ただ時間を浪費してしまうばかりということもままあります。
今回はまさにそれ。
そんな事態に備えて以前から用意しておいたネタが日の目を見る時がやって来ました。


● 胃潰瘍もう良いかい ? (イカイヨウモウヨイカイ)
● 右葉の膿瘍  (ウヨウノノウヨウ)
● 悪いイレウス数例いるわ (ワルイイレウススウレイイルワ)


お気付きかもしれませんが、回文となっておりますので右側のカタカナでご確認ください。
いずれも消化器疾患に絡んだ文章になっています。
最初の文は10年ほど前、ある雑誌に載っていたものです。
後の二つは私のオリジナル作品です。

肝臓は左葉より右葉の方が大きく、当然肝膿瘍 (肝臓にウミが溜まる疾患) も右葉にできやすいことになります。
イレウスとは腸閉塞のこと。
イレウスと一言で言っても、絶食にして輸液をしていれば改善するものから、手術を要するものまで様々です。

お粗末でした。


jufp2epz.gif普段の血液検査の結果から、簡単な計算式を用いて他のデータを推量することをよく行います。
代表的なのが悪玉コレステロールであるLDL-コレステロールを算出する方法で

(LDL-コレステロール) = (総コレステロール) - (HDL-コレステロール) - (中性脂肪)/5

という式を用います。ただし中性脂肪の数値が 400を超えないことが条件です。
脳を老化させないためにできるだけ暗算で出すように心がけています。

さて最近、日本人の推算 GFR (eGFR) を算出する簡易式が日本腎臓病学会から提唱されました。
GFR とは糸球体濾過量といって腎臓の働きを知る目安になるものです。

eGFR = 0.741 × 175 × (年齢の -0.203乗) × (血清クレアチニンの -1.154乗)
    女性はこれに × 0.742


これはどこが簡易なのか、容易に覚えられませんし普通の電卓では計算できません。
もっとも計算図表があるのでそれを使えばすぐに eGFR が求められるようにはなっています。
これまでは Cockcroft-Gault の式等が用いられていました。

eGFR = (140 - 年齢) × 体重 ÷ (72 × 血清クレアチニン)

これなら計算図表がなくても算出できるのですが、日本人では数値が高めに出る傾向があったようです。

慢性腎臓病という疾患概念が提唱され、eGFR を計算して早い段階で腎臓病を予防することで、人工透析や脳血管障害を未然に防ぐことが可能であることがわかってきました。
昨日の講演会で、鹿児島は人口あたりの透析患者数が全国で 7番目に多いことが紹介されていました。
我々が頑張って少しでも早い段階で患者さんを拾い上げていく必要があります。
そのためにも、計算も頑張ります。



e4mp0v2f.gif左側のカラムに先日より BMI のチェックができるブログパーツを追加しました。
皆様の健康管理にどうぞご活用下さい。

BMI ( Body mass index ) とは

BMI = 体重 (kg) ÷ 身長 (m) ÷ 身長 (m)

で算出される数値のことですが、
考え方としましては右のような底面が正方形の直方体を考えていただければ
わかりやすいかと思います。

直方体があなたの体としますと、その容積が体重です。
直方体の容積は、身長 × 身長 × BMI で算出されますよね。
身長が一定であれば、その底面積は変わらず、体重の増減により高さであるBMIも変化するというものです。
また、異なる身長の方同士でも BMI という指標で肥満度の比較ができるというわけです。

理想的な直方体の高さ、すなわち BMI は 22 で、18.5 ~ 25 の範囲であれば標準的であろうと言われています。
従来から知られている、身長から 100 を引いて 0.9 を掛けるという簡単な標準体重算出法では、
身長が低い方で標準体重が軽めに、逆に高い方で重めに出てしまう傾向にありました。


来年度からは、健康診断時に腹囲測定が加わります。
BMI だけではわからない隠れ肥満を見つけ出し、生活指導することで、
メタボリック症候群から引き起こされる様々な疾患を防ごうという目的のようです。


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k4r7cxax.gif今日の朝のテレビ小説「芋たこなんきん」で
「腹腔鏡で胆嚢結石を・・・」というセリフがありました。
この「腹腔鏡」を「フクコウキョウ」と言っていましたが、
医者はこれを通常「フックウキョウ (またはフククウキョウ)」と呼びます。

「腔」の字は漢和辞典で調べると「コウ」という音読みしかありません。
しかし医学用語では鼻腔、口腔、胸腔、腹腔などすべて「クウ」と読んでいます。
なぜ医学の分野でそのように読むことが慣例化しているのかわかりません。
一説に、「鼻孔」と「鼻腔」を区別するために読み分けされ始めた、というのがありますが真相はいかに。

ただ、元来ない漢字の読み方がいつの間にか定着して正式に認められることも多々あるようです。
例えば消耗の「耗」。これは元々「コウ」としか読まなかったそうです。
体力を「ショウコウ」した、と言ったら誰にも通じないと思いますが、
それと同じように「ビコウ」だの「コウコウ」だの言われても医者にはピンと来ないくらい
「腔」は「クウ」としてこの業界に定着しています。

解剖学用語のいくつかは約 230年前に刊行された「解体新書」の時代に作られています。
杉田玄白や前野良沢など、学生時代に歴史で名前を覚えたことのある人たちが、
オランダ語で書かれた「ターヘルアナトミア」を苦労して和訳する一方で、
「神経」「軟骨」といったそれまで存在しなかった日本語をひねり出し、それが現代でも使用されているのです。
その当時は「腔」が何と読まれていたのか興味あるところです。


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