● 薬の説明書のイラスト 291 ●


9月後半の薬の説明書のイラストに選んだのはコオロギです。
一時に比べてセミの声は少なくなり、夜になると秋の虫の奏でるメロディーが耳に心地よく響いてきます。
今年は猛暑で、まだまだ暑さが残っていますが、確実に季節は進んでいます。

小さい頃、この時期に虫を捕まえに行って捕獲する確率が高かったのがショウリョウバッタとコオロギです。
コオロギはオスとメスの区別が容易で、一緒に虫かごに入れて家に持ち帰るものの、世話をろくにしないのですぐに死なせてばかりでした。
本当は繁殖力が強いようで、それでコオロギに遭遇する機会が多かったのだと思います。

実は、数年前から食糧危機を救う目的で食用昆虫に注目が集まっています。
コオロギはその繁殖力の強さもあって、海外では養殖農場が次々に登場し、今ではコオロギパウダーなるものが売られています。
日本では爬虫類などのエサとして使われることがほとんどですが、パウダーを摂取すると腸内細菌のビフィズス菌が増えるという研究報告も最近あったばかりです。
昆虫を食べる、と聞くだけで拒絶反応を示す方が多いと思いますが、世界では真剣に取り組んでいる分野なのです。
アフリカにおいて昆虫飼育を新しい雇用創出につなげようという動きすらあります。

ちなみに、私はイナゴの佃煮は食べたことがあります。
カリカリしていてまあまあおいしいです



コオロギ