昨年、一部のメーカーが販売しているバルサルタンという降圧薬に発がん性があるとされる「N-ニトロソジメチルアミン」という物質が混入していたため自主回収するという通知がありました。
それに続いて、これまた一部のメーカーが販売するアムバロ配合錠にも同じ物質が混入していることが判明して、自主回収となっています。( → こちら )

胃さて、今回は胃薬の中でH2ブロッカーと呼ばれる種類のものの一つ、「ラニチジン」にも全く同じ物質が混入していたことが欧米から報告があったようです。
この報告を受けて、厚労省はとりあえず、製造販売業者に新たな出荷を行わないように指示を出したようです。
今のところ、既に市場に出回っている分に関しては自主回収は行われないようです。

世界的に見るとラニチジンは世界で最も使われているH2ブロッカーです。
日本ではファモチジンが一番売れています。
私は、ファモチジンを処方することはたまにありますが、ラニチジンは処方しません。
よく処方するのはラフチジンとニザチジン。
この2者は、胃酸分泌を抑える以外に多用な働きを持っているためです。
そのことについては当ブログで「まだまだ使えるH2ブロッカー」というシリーズで説明していますので、是非読んでみてくださいね。