梅雨に入って、連日のように雨が続いている鹿児島。
新型コロナウイルスがまだくすぶっている現状で、避難先でどのように感染対策を行なうかが課題となっています。
大きな災害が起こらないことを願うばかりです。
月末にはツイッター上でつぶやいた医療情報を振り返っていますが、今回は12の情報をまとめてみました。
最初は、細菌やウイルスに対する新しい薬剤の可能性についての4題。
① 薬剤耐性菌も、新型コロナ同様治療手段がないのと同じようなものですから、今までにない機序を持つ抗菌薬には期待が大きいですね。
新型コロナ同様、薬剤耐性菌も厄介な存在です。実用化を期待したいですね。‥狙った細菌を選択的に殺菌する新しい抗菌薬を開発、耐性菌問題解決に期待-自治医大 https://t.co/EjlfneJsdJ
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 12, 2020
② サトウキビの搾りかすを有効活用する道が更に開けそうです。
サトウキビ搾りかす、肥料やバイオエタノール以外にも活用の道が開けそうです。 https://t.co/0EA9G3JG98
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 15, 2020
③ 鹿児島大学から、世界を救う新薬が生まれるかも知れません。
フェナンスリジノン誘導体が細胞レベルの実験でレムデシベルと同等かそれ以上の有効性を示した。新型コロナの治療薬として期待したいですね。
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 22, 2020
鹿児島大学、新型コロナ治療薬候補を確認 | 鹿児島のニュース | 南日本新聞 | https://t.co/nrj5bZ5zap
④ アボカドにも抗ウイルス作用を持つ成分が。私がつぶやいた後、記事の表記が変更されたのはうれしいことですが、まだ一ヶ所だけ「アボガド」が残っています。
アボカドから抗ウイルス作用を持つ成分。興味深いです。
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 26, 2020
( 文中に「アボカド」と「アボガド」が混在してるのが気になる ) https://t.co/4UN3uPWfRX
次に、腸内細菌に関する4題。
今回は非常に興味深い情報が続きました。
⑤ 肝臓が腸内細菌の情報収集を行なう働きを持っているという非常に興味深い報告で、人体と細菌の共生の奥深さがうかがい知れます。
肝臓は腸管内の膨大な情報を集積し、誤作動なく脳へ伝え、腸管免疫が過剰に活性化しないよう、適切な指令を脳から腸へフィードバック伝達する機構が存在。
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 16, 2020
凄い仕組みが備わってるんですね。‥腸内細菌情報を肝臓が統合し、新たな迷走神経反射を通じて腸管Tregを制御 https://t.co/xs8yGk2o94
⑥ 塩分の摂取による血圧上昇の一因に腸内細菌が絡んでいるというのも面白い発見です。
ナトリウムの過剰摂取では浸透圧を一定に保つため血液中の水分が増える。これが高血圧につながるわけですが、女性ではナトリウムによる腸内細菌の変化が血圧にも影響するという報告。‥高塩食は腸内マイクロバイオームの健康に影響を与える https://t.co/Xc9g4v7s1j
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 16, 2020
⑦ 海綿状血管腫は脳の血管の奇形の一種ですが、もしかしたら腸内細菌がこの疾患の原因になっているのかも知れません。
海綿状血管腫を持つ人では腸内のグラム陰性菌が多いという報告。‥Gut bacteria linked to brain blood vessel abnormality https://t.co/4uGMp5Kgwk
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 22, 2020
⑧ 糖尿病の治療薬であるメトホルミンも腸内細菌の変化をもたらすようですが、スタチンも影響を及ぼすようですね。
炎症性腸疾患、多発性硬化症、うつ病の患者に多く見られる腸内細菌叢のタイプが、スタチン内服で減少するという報告。‥腸内細菌叢、コレステロール低下薬で改善か https://t.co/fOgp6vaHcz
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 23, 2020
最後は、個人的に興味を持った4題です。
⑨ 治療に難渋する脳腫瘍の一種に抗マラリア薬が補助的効果を示すようです。
新型コロナウイルス治療薬候補のヒドロキシクロロキンとは別の抗マラリア薬ルメファントリンが脳腫瘍の中でも悪性度の高い膠芽腫治療の成功率を高めるという報告。‥Antimalarial drug boosts glioblastoma treatment https://t.co/JM2Dq99EFE https://t.co/0HDjuier2h
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 4, 2020
⑩ 私の所属した神戸大学の教室からメトホルミンの新しい作用機序発見の報告です。古くからあるメトホルミンはまだまだわからないことが多いですが、報告があるたびに驚きます。
メトホルミンは多彩な作用を持っていますが、これは画期的な報告。PET-MRI画像も明快です。‥糖尿病治療薬のメトホルミンに「便の中にブドウ糖を排泄させる」作用が ブドウ糖の集まり方を「腸の壁」と「便の中」に分けて調査 https://t.co/JIOJObagS5
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 10, 2020
⑪ ヘルペスウイルスが作り出す物質が、うつ病の原因になっている可能性がありそう。根本的な治療法に繋がるといいですね。
疲労蓄積 → ヒトヘルペスウイルス6急増 → ウイルス由来の蛋白質増加。
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 15, 2020
この蛋白が確認された人はそうでない人に比べ12.2倍うつ病になりやすい。
うつ病の原因の多くはウイルスが原因ということになりますね。‥https://t.co/9GNY7FfpJU
⑫ 筑波大学の睡眠の研究には膨大な労力を要していると思いますが、成果も素晴らしいです。
睡眠の謎を追究し続ける筑波大から、また興味津々な報告です。‥冬眠しない哺乳類を冬眠様状態に誘導できる新規神経回路を発見-筑波大ほか - https://t.co/QdwLPqOqk0
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) June 17, 2020