野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して42年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

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8月14日・15日はお盆休みをいただきます。ご了承下さい。



かぜ

 ◆ 診療所ライブラリー 128 ◆


かぜの科学生きている間に200回は罹るとされるかぜ。
身近な疾患なのにその正体は分からない部分も多く、医学部でもしっかり教育はなされません。
外来に来られた方には、有効とされる既存の薬を組合せて処方するわけですが、絶対的な治療薬がないのも実情です。

そのかぜについて、原因となるウイルスの一つ、ライノウイルスを中心に様々な研究報告を一般の方にも非常に分かりやすく楽しい文章で解説するのが、今回紹介する「かぜの科学」です。
様々なエビデンスに基づいた解説なので、我々医療関係者にもおおいに役立つ充実した内容になっています。
私も勉強させてもらいました。
かぜは基本的に放っておいても治ってしまうので、本腰を入れて研究に取り組む人が少ないのかも知れませんが、その研究は多方面からのアプローチが必要で、一筋縄ではいかないことがよくわかります。

これからかぜをひきやすくなるシーズンです。
興味ある方はこの本を是非読んでいただき、有効な予防手段にはどういったものがあるか、治療はどうしたらいいかを学んでいただきたいと思います。


syotgv1p.gif風邪のシーズン。
予防のためにとうがいをなさっている方も多いと思います。

そのうがいについて、3年前ですがこんな研究結果が出ています。
「ヨード系のうがい薬で風邪の予防効果なし」

右のグラフは、ボランティアを「うがいをしない群」「ヨード液を用いたうがい群」「水道水でのうがい群」の三つのグループに分けて60日間にわたり風邪の発症率をみたものです。
見ての通り、一番効果があったのが水でのうがい。
ヨード液を使ってもうがいしない人と有意差が認められなかったのです。
理由として普段のどに住み着いている細菌 (常在細菌叢) や口腔粘膜の細胞がダメージを受けることなどが考えられています。
 (Satomura K. Am J Prev Med. 2005;29:302-7)

ヨード系消毒薬は最近傷口には用いない傾向にあることは以前述べました。(→ 傷は消毒しない )
風邪の際にうがい薬も処方して欲しいと希望される方もいらっしゃいます。
私はアズレン系のうがい薬を基本的に処方します。
予防的に使うならいざ知らず、炎症を起こしているのどに粘膜保護作用のある薬を使うのは当然と考えるからです。
どうしてもヨード系を希望される人には、かえって粘膜のダメージになることを説明し、最小限の使用にとどめて後は水だけでうがいするように指導しています。

さて、この研究で見逃せないこと。
それはうがいに風邪の予防効果があるとはっきり示したことです。
上を向いてガラガラ、とやるのは日本独特なんだそうですが、こんな簡便な方法で風邪になるのを 4割も少なくできるとは素晴らしいことではないでしょうか。


e0wkpzy_.gif ◆ 診療所ライブラリー 31 ◆


皆さんが一番よく罹る病気といえば「かぜ」。
当然、診療所で最もよく診る病気も「かぜ」です。

しかしこのありふれた「かぜ」をどんな病気なのか正しく理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
この本では、まずかぜとはどういうものかをわかりやすく解説してあります。

頼もしいのは、一般市販薬についての解説があること。
薬事法の改正でコンビニ等でもかぜ薬が買える機会が今後増えてくると思います。
実はかぜに用いる薬の成分には副作用に十分注意を払わなければならないものが多いのです。
十分な知識を持たず、それこそコンビニ感覚で気軽に買うのは禁物です。

私はかぜに対しては積極的に漢方薬を使っています。
なぜなら早く治るし副作用も少ないからです。
この本において、一章を割いてかぜに用いる漢方薬についてもわかりやすく説明がなされています。

「かぜは万病の元」と言われます。
本の中にも書いてありますが、二次感染につながることがあるのが最大の理由。
しかし、急性B型肝炎やエイズなどでも初期はかぜに類する症状で、しばらく間をおいて固有の症状が現れます。
ウイルス疾患の始まりはかぜ症状・・・そういうこともこの言葉の裏にあるのではと私は考えています。

これからかぜに罹りやすいシーズンです。
当院の書籍の貸出しを活用して、体調管理を万全に。


( ライブラリ充実のために .. ご協力いただければありがたいです )  → さよなら!不快症状 知って安心かぜ対策 (健康を科学する)

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