野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して42年の野口内科です。
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インスリン

におい膵臓のβ細胞には、インスリンを分泌する働きがあることは多くの方がご存じかと思います。
そのβ細胞に嗅覚受容体があって、その受容体が刺激されるとインスリンを分泌する、という報告が昨日ありました。( → 論文はこちら )

膵β細胞や小腸に、味覚 ( 甘味受容体 ) があることは数年前に発見されています。
膵臓や腸で感じた甘味の情報は脳には伝えられないんだそうです。
また、β細胞の甘味受容体が刺激されるとインスリン分泌が起こったり、糖尿病の方では腸の甘味受容体に異常があったりするという報告があります。

今回は嗅覚受容体も発見されたわけですが、消化管に存在する味覚や嗅覚が刺激されるとどんな変化が起こるのか、新たな発見に期待したいですね。
糖尿病やメタボの新たな予防法や治療法や繋がるかも知れませんし。


「腸は第二の脳」という言葉をよく耳にすることがあると思いますが、消化器系に脳が持っている味覚や嗅覚が備わっていても何らおかしくない・・。
ですが、私は日頃「脳は第二の腸」と言っています。
受精卵に始まっていろんな器官が作られていく過程で、脳よりも消化管が先に形成されるのも、そう主張する理由の一つです。
消化管という生き物が、効率的に食べ物を捉えるために集中神経系を発達させて、その過程の中で消化管が持ち合わせていた味覚や嗅覚という機能を脳が取り込んで舌や鼻を作り出したのではないか。
そして本来、腸で働いていたホルモンもそのまま脳で活用して、脳腸相関と呼ばれるものができ上がってきたのではないか、というのが私の勝手な推論なのですけどね。

「腹が立つ」「断腸の思い」などの言葉がありますが、消化管は案外感情も持っているのかも知れません。 

200909190001023884.gifインスリン療法は自己注射をしなければならないという点で導入にためらいが生じます。
欧米では吸入するタイプのインスリンが 3年前から使えるようになっていますが、鼻にシュッと吹き込むというインスリンも開発中です。
ただ、この経鼻インスリンは末梢へ移行しないので血糖に影響しないようです。
それでは糖尿病には役に立たないわけですが、どうやら嗅脳から脳内へインスリンが移行し認知機能の改善に繋がりそう。
そんな面白い研究が進んでいるようです。

昨日参加した講演会で話をしていただいたのは、以前にも紹介した神戸でお世話になった先生。( こちらでも紹介 )

昨日はもう一人、膵臓病の分野の大御所である大先輩の先生も講演に来られていました。
お二人の話にはとても興味ある内容が盛りだくさんで、大変勉強になりました。

終了後、座長を務めた先生 ( この先生も大学の先輩なのです ) と計 4人で食事を供にさせていただきました。
いろいろな話で盛り上がりましたが、4人とも須磨区に住居を構えている ( or いた ) という繋がりも奇遇でした。

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