野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡にある野口内科です。
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過去のお勧め記事 → ほらね、やっぱり

ピロリ

ピロ本年度から鹿児島県で始まった高校1年生を対象としたピロリ検診で、陽性率は3.7%だったことが先日の地元紙に載っていましたね。
陽性であった生徒のご家庭には既に通知が届いていると思います。
ピロリ菌がいると、将来胃・十二指腸潰瘍や胃がんになる可能性があるため、放置せずに若いうちに除菌するのが望ましいでしょう。

当院は、二次検査以降の受託医療機関として登録しています。
既に問合せもいただいておりますが、除菌を希望される方には、検査・治療の手順や費用についての説明を行ない、資料をお渡ししています。
電話で連絡の上、一度ご来院下さい。
その際は、ご家族の方のみでかまいません。
基本的に自費となります。
胃の症状がある場合、保険診療になりますが、除菌にあたっては内視鏡検査が必要です。
自費と内視鏡検査の加わる3割負担の保険診療を比較すると、後者の方がわずかに高くなります。

当院での検査・治療の流れについては、PDFファイルにまとめましたので、参考にして下さい。

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本年度から鹿児島県で高校1年生を対象にピロリ検診開始するという話は先月もお伝えしました。
その事業内容についての説明が先週ありました。

大雑把な流れですが、
① 通常行われる学校での健康診断の尿を活用して、県の費用負担でピロリ抗体を調べる。
② この検査で陽性または判定不能であった場合、希望者は自己負担で二次検査を受ける。
③ 二次検査でも陽性であった場合、希望者は自己負担で治療を受ける。

当院も二次検査以降について受託医療機関として登録予定です。
詳細はまた改めて書こうと思います。


除菌説明を聞いて、ちょっと引っかかることがありました。
ピロリ菌除菌を行う理由は、将来の胃・十二指腸潰瘍や胃がんの発生を極力避けることができる可能性が大きいからです。

二次検査や除菌療法を受けたかどうかや、その後の胃の疾患の発生具合などを追跡調査して、この検診は意義があるものなのかを検証する必要があると思います。

しかし、鹿児島県としては一次検査で陽性または判定不能であった生徒に通知するだけで、それ以降は一切関与しないという立場なのです。
そのあたりについて様々な質問が出たのですが、担当者の歯切れの悪いこと。
これはどうやら予算の付き方にありそうだな、と推測しました。
担当者の口から出た「子育て支援、がん教育の一環」というキーワードをヒントにしてみました。

恐らく、国から子育て支援関係の補助金が下りることが決まり、その使途について知恵を絞り、各地で普及しつつある中高生のピロリ検診に活用しようとなったのでしょう。
子育て支援の主旨を逸脱しないように、がん教育の一環という理由付けをして予算が使えるようになったものの、その後のデータ収集までは予算も理由付けもできなかった、ということではないでしょうか。

でも、一次検査での陽性率くらいはデータとして公表すべきでしょう。
高校一年生でのピロリ菌の陽性率を知ることは、がん教育の一環としても大事だと思いますので。

今月、ピロリ菌についての大きなニュースが続きましたのでまとめてみました。

◆ 本年度から鹿児島県で高校1年生を対象にピロリ菌検診開始

本年度から、鹿児島県の高校1年生を対象としたピロリ菌検査事業が始まります。
医療関係者に対しての説明が近々行われる予定ですので、詳細がわかり次第お知らせします。

日本人の胃がんの9割はピロリ菌感染が原因とされており、早期に除菌を行うと胃がん発症が防げると考えられています。
中高生を対象にしたピロリ菌検診は、市町村単位では2013年に岡山県の真庭市、都道府県単位では2016年に佐賀県が最初に始め、現在では複数の自治体が取り組んでいます。( モデル校を指定しての事業は2015年の京都府が最初です。 )
今回、地元でも始まるわけですが、微力ながらこの検診には積極的に関わって行こうと思っています。

◆ ピロリ菌除菌を妨げる意外な因子

ピロピロリ菌除菌では酸分泌抑制薬と2種類の抗菌薬を組み合わせて服用してもらいますが、全ての人で除菌が成功するわけではありません。
胃酸の分泌抑制が不十分であったり、ピロリ菌自体が抗菌薬に耐性を持っていたりすることがうまくいかない原因と考えられてきました。

しかしつい最近、別の因子が大きく関与していると報告されました。
それは何と食事中のコレステロールやω3多価不飽和脂肪酸。
除菌した人の食事摂取状況を背景因子として解析したらこの2つが浮き上がってきたのです。
これらの摂取量が多いほどピロリ菌の除菌率が低下するという関連性がみられたようですから、今後は除菌の際の食事指導も大事になってくるでしょうね。
日本感染症学会での九州大学からの発表演題なので、論文にまとめていただくことを期待します。

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