● 薬の説明書のイラスト 286 ●


7月2日はタコの日。
関西で、この半夏生 ( はんげしょう ) の日にタコを食べるという風習に由来しているようです。
タコで有名な兵庫県明石市では7月上旬を中心に「明石半夏生たこまつり」の様々なイベントが開催されます。
しかし、私が神戸在住の頃、節分の恵方巻きは全国区になったものの、半夏生にタコを食べるとか明石でイベントやるとか全く知らなかったです。

半夏生は夏至から数えて11日目となる日で、サトイモ科の半夏 ( カラスビシャク ) が生える頃であることがその名の由来になっているようです。
また、田植えの作業が一段落する頃にもあたります。
関西でタコを食べるのは、田植えの終わるこの時期に旬を迎えるタコを食べて活力を補い、吸盤のように稲が根付くようにと願うためらしいですね。

半夏は漢方薬の成分としても知られています。
カラスビシャクの塊茎を基にしており、鎮吐作用、鎮咳・去痰作用、鎮静・抗痙攣作用など有しているとされています。
私がよく使う、大柴胡湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、半夏瀉心湯、半夏厚朴湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏白朮天麻湯、六君子湯、釣藤散、竹ジョ温胆湯など、結構多くの種類の漢方薬に含まれています。
そのほとんどは風邪や胃の不調に使う薬ですが、主に高齢者の頭痛に用いる釣藤散にも含まれているのは面白いですね。


半夏の話がメインになってしまいましたが、7月前半の薬の説明書のイラストはタコです。


たこ