心臓ネズミの心拍は速く寿命が短い。
対してゾウは心拍が遅く寿命が長い。
哺乳類では生涯の心拍数は皆一緒、といった内容の文章を昔読んだ記憶があります。
だったら心拍数の多い人は短命なのではないかと密かに思いながら臨床にあたっていた時期もありますが、この点に着目したのでしょうか、面白いスタディがJAMA ( Journal of the American Medical Association ) に報告されました。
安静時の心拍数が高くなると総死亡リスクや虚血性心疾患により死亡リスクが高くなるというものです。( JAMA. 2011;306(23):2579-2587.)
心拍数が70以下だった人が10年程に間に85以上に増加した人は変化のなかった人に比べ心疾患による死亡リスクが90%も高かったとのこと。
心拍数の変化の一因として肥満などが考えられているようです。 あくまでノルウェーにおける研究ですから、ただちに日本人に当てはまるとは限りません。
脈拍は誰でも自身で調べられる簡単な指標ですけど、うまく手首の脈を探り当てることが出来ない方がたまにいらっしゃいます。
親指一本を手首にあてる方にそういうケースが多いのですが、人差指・中指・薬指の三本を使うことをお勧めします。
いずれかの指で脈を感知できると思います。


話は変わりますが、血圧の治療薬「アルマール」が糖尿病治療薬の「アマリール」とよく取り違えられる事故が多いことから名称を変更するという発表がありました。
どんな名称になるかは承認が取れ次第発表するらしいですが、アルマールの方が歴史が古いのでこれまで使ってこられた患者さん等が混乱しないような配慮がなされた名称だといいですね。