<< ジェネリック薬品を考える 第2回 >>


ノルバスクとアムロジンまず手始めに先発品同士を比較します。

取り上げるのは「ノルバスク」と「アムロジン」です。
最もよく使われているカルシウム拮抗剤と呼ばれるタイプの降圧剤で、ご存知の方も多いでしょう。
いずれもアムロジピンベシル酸塩を主成分としたもので、前者はファイザー製薬が、後者は大日本住友製薬が製造販売しています。
大日本住友がファイザーから製造に絡む一切のライセンス供与を受けているはずなので添加物まで含めて全く同一。
ですから「アムロジン」は「ノルバスク」との同等性を示す試験を実施しておらず、両者の添付資料のデータは全く同じになっています。
この点がジェネリック医薬品と大きく異なるところです。
ちなみに右側の写真、上が「ノルバスク 5mg」下が「アムロジン 5mg」です。

ところが、です。
( ここから先に書く内容については、あくまで伝聞で確たる証拠はありませんが、信頼性の高い情報ソースから得たものであることをお断りしておきます。)
実は、最高血中濃度到達時間 ( Tmax ) が両者間で1時間ほどずれていて、その違いを利用して「ノルバスク」と「アムロジン」を使い分けている医師もいるというのです。

この情報が本当だとしたら、なぜこのようなことが起こるのか。
ここからは勝手な推測になります。
「ノルバスク」と「アムロジン」は別々の工場で作られているのですが、そのせいなのか「アムロジン」の錠剤の方が硬いという五感で分かる相違があります。
添加物や製造のノウハウまで全く同じように作っているはずなのに、成分の調達先が違うとか、製造ラインでの温度・湿度が違うとか微妙に異なるのでしょうね。
複数の人が、同じ食材・同じ調理器具を使ってレシピ通りに料理しても全く同じものができない。
そんな例えをしてもいいものなのかわかりませんが、先発品といえども微妙な違いが出てくるようですね。

なお、水無しで飲める口腔内溶崩錠として「ノルバスクOD」「アムロジンOD」がありますが、こちらは同じ工場で作られ、刻印とパッケージが異なるだけ。
大日本住友製薬が独自の技術で開発した「アムロジンOD」をファイザー製薬側が「ノルバスクOD」のブランドで売らせてくれ、と言ってきたようです。
複雑です。

なお、下の図はノルバスクの添付文書にあるグラフ。
アムロジンでも全く同じものが使われているのですが、 通常の錠剤と口腔内溶崩錠の比較しか掲載されていません。


ノルバスク