今月も様々な医療関係の情報をツイッター上でつぶやいてきました。
今回は13個の話題を振り返ってみます。
最初に妊娠に関連する情報を3つ。
食べ物や環境が胎児に様々な影響を及ぼすことがわかります。
① 妊娠初期はつわりが大変な時期でもあるのですが、ナッツ類に関する有益な報告です。
妊娠初期にナッツを多く摂取した母親から生まれた子供は、認知機能・注意力・作業記憶が高い。葉酸や不飽和脂肪酸の影響が考えられるようです。‥https://t.co/eUDd26N6dD
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 10, 2019
② いわゆる発酵食品に早産を起こしにくくする可能性がありそうです。
対象者数が多いのもポイントとなる報告です。
妊婦7万8千人を対象とした調査。日本人の早産率の低さはここにありましたか。‥みそ汁、ヨーグルト、納豆の摂取頻度の高さが、早期早産のなりにくさと関連-富山大 https://t.co/xr4V3f6Hvg
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 17, 2019
③ 排気ガス規制が案外厳しい米国からの報告です。
母親が妊娠中に自動車関連のPM2.5に高レベルで曝露すると、子どもの発達の遅れのリスクがわずかに高いという報告。‥幹線道路の近くに住むと子どもの発達遅延リスク増、米研究 https://t.co/UZ6jDVtDFZ
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 20, 2019
次に、アルツハイマー型認知症の早期発見、治療につながりそうな情報を2つ。
④ 日常生活を平穏に送っている段階から、将来の認知症発症がわかってしまうわけですが、それは幸せなことかどうか。
アルツハイマー型認知症の発症34年前から脳のタウ蛋白が増えているという報告。‥Alzheimer's: Brain changes may occur 34 years before symptoms https://t.co/MpWEXi8LMj
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 22, 2019
⑤ 抗認知症薬にも限界がありますから、腸内細菌をターゲットにした治療法もさらに深く調べていってほしいものです。
抗菌薬で腸内細菌が変化してアルツハイマー型認知症の進行が緩和する可能性。マウスのオスにおいてのみ。こんなので抗菌薬の不適切な使用が増えても困るので、糞便移植に活路が見出せたらいいのだが。‥Antibiotics may help curb Alzheimer's symptoms https://t.co/RGV8Cw3YA4
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 27, 2019
3番目の話題として、サプリメントに関するもの2つ。
怪しい人物やテレビの情報を鵜呑みにしてしまうと大変なことになります。
⑥ ボディケアなどである程度信頼を得たところで、高額なサプリメントを勧める輩がいますが、それは皆さんの健康を考えてるわけではありません。
金儲けの手段に過ぎません。
54歳男性が自然療法士の勧めで許容摂取量の10倍前後のビタミンDを2年半摂取してこの結果。血中のビタミンDやカルシウムの濃度が改善しても慢性腎臓病が残る。
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 9, 2019
自然療法士って何の資格 ?‥ビタミンD過剰摂取で急性腎不全、カナダの症例報告 https://t.co/58hRJgBwzB
⑦ 肝臓にいいとされるウコンですが、肝障害の報告が結構あります。
米国からウコンサプリによる肝障害の報告。
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 28, 2019
テレビの情報を基に血管の健康のためウコンサプリメントを8ヶ月以上摂取していたところ、自己免疫性肝炎を発症。ウコンサプリメントの中止により改善したようです。https://t.co/KAGrxaFnSl
そして、マラソンに絡んだ話題を2つ。
⑧ 私は給水が苦手で、走りながら飲むとコップからこぼすし、むせてしまうため、しっかり補給できません。
そういうこともあるので、このアイテムは是非世界標準になってほしいと思います。
容器そのものも摂取可能で噛むと中の液体が出てくる30mLの小袋。これはいい。給水のテクニックも不要だし、補充するボランティアの労力も減らせるし、散乱するコップの片づけもしなくて済むし。‥「食べられる給水ボトル」ロンドンマラソンに登場 プラごみ削減への取組み https://t.co/5Jpi4vUlSb
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) April 27, 2019
⑨ マラソンは体に大きな負荷がかかりますが、ちょっぴりいい報告。
6か月間トレーニングを受けマラソンを完走した初心者は、血管年齢が4歳若返り、収縮期血圧が4 mmHg 低下。
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 20, 2019
励みにして行きたいと思います。‥https://t.co/kWB3y0oSQc
最後に、個人的に非常に興味を持った話題を4つお届けして締めくくります。
⑩ クラゲで痛い思いを何度もしてきましたので、これは非常にありがたいですね。
「マグネシウムイオンがクラゲの毒針発射を防ぐ」
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 6, 2019
鹿児島も吹上浜で泳ぐと結構クラゲに刺されますが、何回か刺されるとアナフィラキシーショックを起こすこともあるので、クリーム開発に感謝。‥水族館部の高校生、クラゲ撃退クリーム開発 きっかけは先輩の疑問だった https://t.co/mF6NsAn93N
⑪ 虫垂切除とパーキンソン病の関係については、しばらく議論が続きそうですね。
上の結果を受けて米国で調べたら、虫垂切除した方がパーキンソン病発症リスクが3.2倍ほど上昇してたという報告。‥Study finds evidence of 'clear relationship' between appendectomy and Parkinson's https://t.co/l82OwEq0OK
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 11, 2019
⑫ 水虫の薬が胆道癌に有効とは驚きです。
ドラッグリポジショニングというやつですね。
治療の難しい胆道がん、白癬の治療薬であるアモロルフィンとフェンチコナゾールが、胆道がん細胞の増殖を抑制。アモロルフィンはゲムシタビンと同等の効果。安価に治療ができるかも知れませんね。 https://t.co/F7NivpCRG4
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 13, 2019
⑬ カテーテルアブレーションなど、体に大きな負担をかけずに心房細動の治療が出来るのならば、期待したいデバイスです。
耳から迷走神経に弱い電気刺激を与えて心房細動を治療しようというデバイス。面白い発想ですね。‥耳に装着するだけで不整脈をコントロール!? 驚きの未来技術とは https://t.co/QjHOvn4rSb
— 野口内科_日々の独り言 (@washi_omu) May 21, 2019