鬼の目にも涙まもなく、胃薬の目薬が出ます。

普通に読んだらよく分からない文章ですが、元々胃炎・潰瘍治療薬として発売されているレバミピド ( ムコスタ ) がドライアイ用の点眼薬となって登場するのです。
元々胃粘液が増えることが知られていたのですが、角膜や結膜でも粘液を増やす作用が確認されたとのこと。
面白いですね。
ただ白濁した液体なので点眼後しばらく目がかすむのと苦味があるのが玉に瑕のようです。

元来ドライアイ治療薬の王道はヒアルロン酸の点眼薬でした。
ヒアルロン酸分子内に水分子を保持する作用があるのです。
ヒアルロン酸は医療用に昔から使われてはいますが、点眼薬の他は関節への注射薬しか存在しません。( 注射薬は内視鏡治療時の粘膜下注入剤としても応用されています。)
なぜ内服薬がないかというと、内服では効果の程がはっきりしないからです。
最近ヒアルロン酸を含んだサプリメントの宣伝を盛んに見聞きしますが、どういう利点があるのか明確でないことはしっかり理解しておいてください。

さて、胃薬の中には唾液の分泌を促すものもあります。
ニザチジン ( アシノン ) という胃炎・潰瘍治療薬ですが、ドライマウス症状のある胃炎や潰瘍、逆流性食道炎の方には喜ばれることが多いですね。