2011052312212222145.gif「粉薬は苦手なので錠剤をください」とおっしゃる方が少なからず存在します。
剤形として粉末しか存在しないものを処方しようとする場合、我々としては困ってしまうことがありますし、飲む側もかなり辛い思いをすることになります。
医師や薬剤師からは市販のオブラートやカプセルを利用することくらいしか助言してもらえないことがほとんどだと思うのですが、これまでの経験から粉薬を苦手とする理由がどうやら見えてきました。

粉薬がダメという人に確かめてみると、薬を口の中いっぱいに広げてしまう傾向が強いようです。
頬の内側や歯茎と唇の間等に粉を付着させてしまい、水を飲み込んだ後も粉が口腔内に残ってしまい薬の苦さに涙しているのです。
また、薬を口に入れる際に鼻で呼吸してしまい粉を鼻へ吸い込んだり、逆に鼻息でまき散らしたりするケースもあるようですね。

以上を踏まえて上手な粉薬の服用法をアドバイスしてみます。

① 水を先に含みますが、この際大量に含まないことが大事です。
  少量含んで、顔を少し上に向けてみましょう。
  その時に下の歯列を堤防にそして舌の前の部分を底にした部分から水がはみ出ない程度が適量です。
  それ以上の水を含むと薬を口の中に広げてしまう原因となりえます。

② ①で口の中に作った水のプールに息を止めて粉薬を入れます。
  唇や歯など余計な部分に粉をつけないよう、あくまで水の部分にだけ薬を浮かべるようにします。

③ 息を止めている間に一気に飲み込みます。
  粉薬を飲むというより、最初に溜めた水を飲み込む感覚で。
  途中で息をすると頬や舌の筋肉が緩んでしまい薬を広げてしまう原因になります。
  若干は粉が残りますが、それは水を追加して流し込んでください。

粉薬を口の中に広げずに留まる時間を短かくすることが大切なポイントです。
嫌がらずに練習してみてくださいね。