野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して42年の野口内科です。
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腸内細菌

〖 今月のつぶやきから 98 〗


ランニング収集した医療情報の中から、一般の方にも興味を持ってもらえそうなものをツイッター上でつぶやいています。
今月のタイムラインは新型コロナウイルスの情報で溢れ返っていました。
情報収集の一手段として、ツイッターの有用性を改めて感じた一ヶ月でした。

月末にお届けしている「今月のつぶやきから」ですが、今月は、以下の9題をセレクトしてお届けします。

まず始めに、運動に関する情報を3つです。

① 地面からの程好い衝撃が、頭にとっては有益であるとする報告です。

② 音楽聴きながらジョギングする人もいますが、公園や専用道ならともかく、一般の道を走る時は交通安全に十分気をつけて下さい。

③ 痩せるのが目的なら、ウォーキングよりもジョギングを少しでも織り交ぜた方がいいと思います。


お次は、感染症に絡む報告を2つ。

④ ノロウイルス感染時の症状緩和に繋がるといいのですが。

⑤ ジェットドライヤー使用以前の問題として、手を洗わずに公衆トイレを出て行く人達。今回の新型コロナウイルスの問題もありますので手洗いの習慣はしっかり身に付けましょうね。


次は、個人的に気になる情報を4つ。

⑥ 既存の薬が全く異なる用途に使える報告、最近多いですけど、これには驚きでした。

⑦ 緑茶の消費が減っているといいますが、それがメタボ増加の要因の一つなのでしょうか。

⑧ 一夜にして白髪が増えたという知人がいますが、科学的にも解明されつつありますね。

⑨ 便の匂いで腸内の環境を知る手がかりを掴もうというプロジェクト、興味深いですね。

〖 今月のつぶやきから 92 〗


振動マシンこのところすっきりしない天気が続いています。
九州北部では豪雨に見舞われ、大変な被害が出ていますね。

ツイッターで自分のメモ代わりに医療情報を発信していますが、その中から月末に。
ピックアップしてお届けしているこのシリーズ。
今月は10題を振り返ります。


最初は細菌に関連する情報を5つ。

① 筋トレやダイエットに効果があるという振動マシンに私は懐疑的だったのですが、腸内細菌叢が変化するなんて考えもしませんでした。
興味ある報告です。

② 緑膿菌増殖に鉄が必要なのだそうですが、それを細胞内に運び込むシステムを活用して殺菌するという、従来の抗菌薬とは全く異なる手法。
耐性菌問題を克服する一歩となるでしょうか。

③ 口腔がんや食道がんのリスクとして、アルコールの代謝産物のアセトアルデヒドは以前から知られていましたが、常在菌が関与している可能性もあるのですね。

④ 便移植で疾患を改善する方法は研究段階ですが、好ましくない腸内細菌を狙い撃ちできるワクチンだと便移植よりは抵抗感なく治療を受けてもらえるのではないでしょうか。

⑤ 赤ワインは、レスベラトロールというポリフェノールばかりが注目されていました。
しかし、ネガティブな報告が次々に出ていました。
今回の報告で、腸内細菌の多様性が増大することで健康に寄与している可能性が出てきましたね。


次に、個人的に興味を抱いた報告を5題です。

⑥ 体に負担のかからない検査手法が次々に編み出されています。

⑦ 不整脈の治療薬のアミオダロンは、角膜に色素沈着をきたす他に甲状腺機能低下症を招く可能性があるのですが、高齢者では徐脈が元で転倒や失神のリスクが高いようです。

⑧ 進化の過程で遺伝子が変化する。
それはメリットでもあればデメリットとなることもあるわけですね。

⑨ 使用する抗菌薬の種類によって大腸の癌のリスクが異なってくるというのは非常に興味があります。

⑩ 65歳以下でBMIや腹囲が上昇するほど大脳皮質が薄くなる傾向にあるようです。

〖 今月のつぶやきから 90 〗


腹囲測定鹿児島のこの先の天気予報を見てみると、傘マークがずっと続いています。
大きな災害が起ることがないように願いたいです。

ツイッター上でつぶやいた医療情報を月末にテーマを絞ってお届けしているこのシリーズ。
今回は11の話題を振り返ってみます。


最初は腸内細菌を中心とした情報を4つです。

① 我々が使うαGIと呼ばれる糖尿病治療薬と似た働きをする乳酸菌。
カイコの実験でわかったようですが、カイコと言えば桑。
桑に含まれるデオキシノジリマイシンという成分にも同じような働きがあります。

② 口腔内を清潔にすることで脳梗塞が防げるのなら、副作用のある抗血小板薬もお役ご免になるかも知れませんね。

③ 血液中の全てのA型抗原を確実に取り除けなければ、実用化は難しいと思いますが。

④ あらゆる一流アスリートの腸内細菌を調べて応用すると、世界記録が次々に塗り替えられるかも知れません。


次は、体重関係の話題を5つ。

⑤ 寝室のテレビや照明をつけたまま寝る女性は、調査期間内に体重が5キロ以上増加する確率が17%高かったという報告。 メラトニンというホルモンが乱れて、体内時計や食事摂取に影響したのではと推測しています。

⑥ 地中海食に関しては様々な報告がありますね。

⑦ 腹囲の数値が最優先事項になっているメタボ健診のあり方に一石。

⑧ 糖尿病の新たな治療薬開発に繋がるといいですね。

⑨ 子供の肥満は、親の生活習慣や食育に対する関心度を反映していることがアンケートから見えてきました。


最後は、痛みに関する情報を2つ。
副作用の少ない鎮痛薬開発に繋がるといいですね。

⑩ 嗅覚を刺激して鎮痛効果が得られるとは驚きです。

⑪ TRPチャンネル ( → 参考 ) をコントロールするのが究極の痛み止め、と言われています。
しかし、なかなか臨床応用まで進んでいません。

≪ 過去記事ウォッチング 21 ≫


先日、胆汁酸の働きを活用する全く新しい作用機序の便秘薬が登場しました。( エロビキシバット水和物 : 商品名 グーフィス )

♦♦♦♦♦

便秘胆汁酸はコレステロールを元に肝臓で作られる物質で、一度胆嚢に蓄えられます。
食事の刺激で十二指腸乳頭部から消化管に分泌され、脂質や脂溶性ビタミンなどの吸収に関わっています。
そして、回腸の末端部分で95%が吸収されて再利用されます。
しかし、胆汁酸が回腸を通り越して大腸に入ると、大腸管腔内に水分が分泌され、腸の動きが活発になり、その結果排便が促されるようになります。

下痢型の過敏性腸症候群の中に、胆汁酸の吸収障害が絡んでいるものがあるというのは、当ブログの
まだまだ奥が深い過敏性腸症候群」の中で紹介しました。
この胆汁性下痢では、主に朝食後の1~2時間後に下痢が起こり、逆に食事をしなければ下痢をしないのが特徴です。
夜間のうちにたくさん蓄えられた胆汁が、その日の最初の食事の刺激で分泌され、それが回腸で吸収できずに大腸に流れ込むため、便意を催すものと考えられています。
この病態には、コレスチミドという胆汁酸を吸着する作用のある薬を使うと下痢が速やかに改善するようです。
本来はコレステロールの薬なのですが、このように全く別の疾患にも応用されているのです。

エロビキシバット水和物もコレステロールを下げる目的で開発されたもので、回腸末端の上皮細胞にある IBAT ( ileal bile acid transporter ) の働きを阻害して胆汁酸の吸収を抑える薬です。
胆汁性下痢に似た状態を起こし、排便を促すわけですね。
そして、コレステロールを下げる名目はなく、便秘改善だけを目的として登場しました。

薬の特性上、食前に服用することが求められています。
食事の刺激で分泌される胆汁の吸収抑制をあらかじめ準備しておかないと、十分に効果が発揮できない可能性があります。

♦♦♦♦♦

実は、既存の薬でこの IBAT の働きを抑えるものがあります。
それは、糖尿病に使うメトホルミン
吸収されずにあぶれた胆汁酸で小腸のL細胞が刺激され、GLP-1 ( glucagon-like peptide-1 ) の分泌が促される結果、インスリン分泌の刺激になることがわかっています。
ですから、
エロビキシバット水和物も同様に血糖を改善させる可能性を秘めていると推測されます。
GLP-1には食欲を抑える働きもありますので、ひょっとしたらメタボにも・・。

♦♦♦♦♦

不安材料がないわけではありません。

① 副作用として腹痛が多いです。
添付文書上、発現率が19.0%となっています。

② 胆汁酸は細菌の細胞膜にダメージを与えることが知られていますし、大腸内の腸内細菌叢に変化を与える可能性があります。
元々、便秘やメタボの方は腸内細菌の多様性が低下していたり、構成が好ましいものでなかったりするようですから、それを改善するような方向に変化すればいいのですが。

③ 二次胆汁酸には発癌性があることが昔から知られています。
大腸に流れ込んだ胆汁酸が、腸内細菌によって二次胆汁酸に変化しますが、この二次胆汁酸が大腸粘膜の発癌のきっかけを作るイニシエーターやプロモーターとして働くとされています。
二次胆汁酸は、血糖や中性脂肪上昇に関与している可能性も指摘されています。
ただ、二次胆汁酸を作れ細菌の種類は限られ、複雑な菌の相互作用が必要とされていますし、胆汁酸を吸着するなどして体外へ排泄する手助けをしている腸内細菌もいるとか。
食物繊維などに二次胆汁酸を吸着する働きもあり、二次胆汁酸をそんなに恐がるものでもないと思います。


ちょっぴり懸念が残るものの、便秘以外にも可能性を秘めた面白い便秘薬が登場したものです。
 

はら〖 今月のつぶやきから 75 〗


寒い冬のトンネルを抜けたら、一転して暖か過ぎる春が来ました。
桜の開花も早かったですし、29日と30日は最高気温の予想が25℃となっています。
しばらく雨が降らないようで、桜も次の週末まで持ってくれそうな気配です。


月末にツイッター上のつぶやきをまとめてお届けしていますが、今回はおなかに関係する情報のみ10題をピックアップしてみました。

大建中湯が白人にはあまり効かないという報告、腸内細菌の関係でしょうか。
カルシウムサプリメント大腸ポリープができるというのと、逆にバイアグラが大腸がんリスクを減らすという報告は意外でした。
小腸で吸収できなかった果糖が大腸の腸内細菌に影響を及ぼすというのも興味深いです。
空腹で慢性疼痛が落ち着くという話、痛み止めに頼ってばかりの飽食な米国人には聞かせたい話です。










12月1日に城西地区学校保健研究協議会という会合が武岡小学校にて開催されました。
今年は武岡小学校が担当で、研究主題としている「健やかな生活習慣づくりに取り組もう ~ 早寝・早起き・朝ごはんを通して ~」の取り組みと成果についての発表がなされた後、パネルディスカッションにパネリストとして壇上に上がらせていただきました。
その時の内容を簡単にまとめておきます。

私が事前に与えられたのは、早寝・早起き・朝ごはんが定着しないことや睡眠不足によるリスクについての解説。
食事と腸内細菌と体内時計が密接に関わっていることを、ここ1~2年の間に報告された論文の中からいくつか紹介しました。( こちらも参考にしてみて下さい → 「高脂肪食で体内時計が乱れる」 )
その時に提示したスライドの一部を下の方に掲載しておきます。( クリックで拡大します)

スライドに記したもの以外にも
・朝食摂取により成績が良くなる可能性、インスリンは記憶や学習に重要な役割がある
・よく噛むと、インスリン分泌を促したり食欲を抑えたりする役割のあるGLP-1という物質が増える
・噛む回数を増やすために食事に一工夫を
と言った話をさせていただきました。

朝食摂取や睡眠の重要性を理解していただき、今後のご家庭や学校での取り組みに参考になれば幸いです。

010203

こうないえん〖 今月のつぶやきから 70 〗


今月は二週続けて、しかも週末に台風が鹿児島に接近しました。
至る所にいろんな影響が出ましたが、皆様におかれましては大きな支障はなかったでしょうか。

さて、月末にお届けしている「今月のつぶやきから」ですが、今回は2つのテーマに絞ってまとめてみました。

まずは、意外な傾向・意外な関連。

① カルシウムの代謝に必要なビタミンDを活性化するのに紫外線が必要なので、高緯度地域では不利とされているのですが。

② 腸内細菌と血圧の関係に新たな知見です。

③ 便秘と腎機能、関連付けに気づきにくいところですね。

④ 皮膚が高血圧にからんでいるというのも気づきにくい視点です。


次は、薬に関わる情報、あれこれ。

⑤ ピオグリタゾン、捨てがたい薬です。

⑥ 第3世代経口セフェム、必要ないです。

⑦ 風邪の症状に対して効果があると認められているのは去痰薬くらいなもの。

⑧ ケナログ、さようなら。これも必要ないです。

⑨ 諸外国に比べて、日本の向精神薬の使い方は尋常ならざる点がありますからね。

しぼう〖 今月のつぶやきから 60 〗


2015年の当院の外来診療も本日13時まででした。
個人的にはとても忙しい年末で、いつもなら余裕で終わっている仕事がいくつも残っています。
ブログを更新するのも、twitterでつぶやくのもままならない状態です。

そんな中、この1ヶ月でつぶやいた中から、まずは認知症などに関連する話題を 3つ。
① 高インスリン血症とアルツハイマー型認知症の関係は以前から指摘されてましたが、脂肪もですか。

② 内服薬だけでは十分な治療効果は得られない現状、いろんなアプローチがあっていいと思います。

③ ローズマリーは自宅にも診療所にも植えてありますので、活用しなくては。

次は、腸に関連した4題です。
④ 便秘と腎疾患、意外な関係です。

⑤ 人工甘味料は耐糖能以上を引き起こすという報告もあり、もはや使うべきではありません。

⑥ 憩室炎、抗菌薬は必要なさそうですね。

⑦ 腸内細菌は、体のいろんなところに働き掛けていますね。

最後は、よく使用される薬剤についての 3つの情報を。
⑧ 日本の高尿酸血症の治療は欧米とはだいぶ異なっていて、高いというだけですぐ薬が処方されてしまいます。

⑨ ベンゾジアゼピン眼症、頭の隅に入れておきたいですね。

⑩ 痛み止めの安易な使用は避けたいですよね。


それでは皆様、よいお年を。

武岡小学校の学校保健委員会での講話のまとめ、2回めです。

2. 起立性調節障害

・朝起きれなくなる疾患として起立性調節障害がある
・思春期にみられる交感神経と副交感神経のバランスの乱れに起因。遺伝的要素 ?
・朝、交感神経の働き始めるのが遅いことで様々な症状が
・立ちくらみ、めまい、起立時の気分不良や失神
・熱いお風呂が苦手、乗り物酔いしやすい
・一日の中では午前中、春や秋などで症状が出やすい
・なお、視床下部の体内時計の親玉は、効果ん神経を介して全身の体内時計を補正している
・修学旅行中の入浴で亡くなる事故があったが、この疾患の可能性あり

・治療として昇圧剤。交感神経を高めるが、次第に効果が薄れることがほとんど
・抗うつ薬が使われることも。副交感神経を抑えるが、血圧低下や中途覚醒など逆効果となること多い
・漢方薬が有効なこと多く、早起きや立ちくらみが楽に
・代表的な半夏白朮天麻湯 ( はんげびゃくじゅつてんまとう ) には漢方で唯一、麦芽が含まれる
・麦芽で腸内細菌が変化することが知られているが、起立性調節障害の症状改善との関連は不明
・起立性調節障害を正しく理解し、漢方薬を活用して生活リズムの改善を


ふらふら
 

先日、武岡小学校の学校保健委員会にて私が話したことを2回に分けて箇条書きにまとめてみます。

1. 食事と生活リズム

・腸内細菌の研究がここ数年で急速に進む
・偽膜性腸炎という疾患に健康な人の便を移植する方法で高い治癒率を得たという報告
・様々な疾患に対する便移植の研究が始まる
・オランダでは糞便バンクが開設される
・なお、コアラは母親が自分の便を子に食べさせることでユーカリを食べられるようになる
・偽膜性腸炎の便移植で太った症例、便の提供者が肥満だった

・高脂肪食で体内時計が乱れるという報告
・これは高脂肪食で腸内細菌が変化することが原因
・高脂肪食を摂っていたマウスの便を通常食のマウスに移植しても体内時計が乱れる
・脂肪を多く含む食品について ( 図を提示 : このブログでは略 ) 
・魚油摂取や起床1時間以内の朝食で乱れた体内時計はリセットされる
・東北大学より1975年型の日本食は健康有益性が高いとの報告あり、食生活の参考に


脂肪
 

腸内細菌〖 今月のつぶやきから 38 〗


一月分の twitter 上でのつぶやきを月末に振り返っていますが、自分自身で忘れているものも結構あります。
知識を再確認する上でも一度見直してみるのも大事な作業ですね。

今月はNHKでも特集があったため、腸内細菌について言及しているものが多くありました。
今後も研究の進む分野だと思いますが、その中から3つだけ列挙してみます。



次に、緑茶の話題を3つ。
鹿児島はお茶の生産県なのに消費量が案外少ないので、その現状は打破したいですね。



最後に、着目点が非常に面白いと思う研究報告を4つまとめておきます。



 ◆ 診療所ライブラリー 106 ◆


今日のうんこ私と同じ消化器内視鏡医でありタレントとしても活躍する女性医師が、便についてあらゆる方面からスポットを当てて掘り下げて解説する本。
その名も「今日のうんこ」。
かわいらしいイラストと堅苦しくない文章で楽しく読み進めていくことができます。
「歩きおならを止める方法」とか「おならをしらばっくれる方法」とかちょっと知りたくありませんか ?

ただ、いくつか指摘しておきたい点もあります。
まず、下剤についてはごく簡単に触れているだけなのですが、下剤は依存度が高いと断じている点です。
これはセンナなどアントラキノン系についてのもので、酸化マグネシウムやルビプロストンでは長期使用でもそのようなことは起こりません。
知識をしっかり持った医師のもとで治療を受けていただければ、依存性を生じさせずに満足のいく便通が得られるはずです。

また、宿便についても触れているのですが・・。
宿便は医学用語ではなく、はっきりとした定義はないのに「宿便はだれにでもあるもの、ただ大半は水なので、便というより黄色っぽい膜が張っている感じです」と解説しています。
一体何を指しているのやら、さっぱりわかりません。
以前、このブログで10回にわたるシリーズを立ち上げて、宿便とは何かを様々な視点から考察しましたが ( → 宿便について考える ) 、私は腸管内容物を指しているとは考えていません。
この「宿便について考える」は是非ご一読下さい。

腸内細菌叢についても簡単に解説がなされています。
この分野は最近非常に注目を集めており、研究が盛んになってきています。
消化器疾患だけではなく、肥満や動脈硬化、うつ病など様々な疾患に腸内細菌が関与していると次第に明らかになってきています。
いい腸内細菌のバランスを保つことが、健康を維持するのにとても大切なのです。
ただ、どのようにすれば健康的な腸内細菌を獲得できるのか、それはまだ未解明です。

便の状態を確認することは腸の中の様子を知ること、ひいては健康状態を知ることになります。
この本を一度手にして、便についての知識を蓄えておくことは大切だと思います。

  → 今日のうんこ

 ◆ 診療所ライブラリー 90 ◆


大便通最近、目に見えて増えてきているのが腸内細菌叢の研究。
腸に住み着いている細菌が人の免疫系を刺激したり、消化を助けることで健康を左右することが分かってきています。

便の研究の第一人者が一般の人にも分かりやすく語りかける本書。
日本人の特に若い女性の「腸高齢化」が深刻で、便通は自分でデザインするもの、すなわち生活習慣や食事に気を使って腸内細菌のバランスを整えることだと説いています。
このブログやツイッター等でも常に和食の素晴らしさや運動を心がけることなどを情報発信していますが、便の研究を通じても日本人のライフスタイルが危機的であることが理解されます。

個人的には、1970年代にフランスで潰瘍性大腸炎に便移植を実施していたことを学べたことが収穫。
偽膜性腸炎という疾患に便移植がかなり有効だとする報告がこのところ増えていますが、どこからそういう発想を得たのか不思議に思っていた理由が氷解しました。

腸内細菌叢の研究は今後益々発展し、我々に大きな利益をもたらすことになるでしょう。

 → 大便通

〖 今月のつぶやきから 3 〗辞典


今月も Twitter 上でいくつかつぶやきましたが、リツイートされたものを古い順に掲載します。
こうやってつぶやきを張り付けられることを今まで知らなかったので、過去の二回分もこの機能を活用して変更しちゃいました。


ちなみに最初のつぶやきの中にある播州弁「べっちょない」は別状ない = どうもない、という意味です。

さて少しショックだったことがあります。
医療現場で日常的に使っている言葉が、日本語入力プログラムで変換できなかったのです。
他に検査データを見ながら「高値」「低値」という言葉もよく使うのですが、これもダメ。 
もちろん辞書にも載っていませんね。
患者さんなどに説明するときはできるだけ医学用語をやさしく言い換えるように努めていますが、 これらはごく一般的な日本語だと思ってたんですけどね。

腸内細菌〖 医療情報 Pick Up おさらい 47 〗

当ブログの右側のカラム、お知らせ欄でお届けしている「医療情報 Pick Up」。
今月はたった一つだけ情報を更新しました。

・キウィフルーツ/1日3個摂取で/血圧が若干低下 ( 米国心臓協会年次集会発表 )

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報告によるとキウィフルーツを1日3個食べた人は1日1個リンゴを食べた人より収縮期血圧が3.6mmHg下がったそうです。
下がる幅もわずかですし、毎日これだけの量を食べるのは苦痛になるでしょう。
糖尿病なども懸念されますので、現実的な方法とは言えませんね。

さて、特定の食品を宣伝することになるので取り上げなかったのですが、ちょっと気になる発表もありました。
カルピス菌で作られる発酵乳でラットの脳内ドパミン量が増加し、記憶力の向上に関与することが確かめられたというもの。
この報告で私が興味を引いたのはカルピスではなく、腸内細菌と生物との関わりについて。
善玉菌を腸の中に多く飼うことが脳の活動にいい影響を及ぼす可能性があるわけです。
そのためには日頃の食生活がいかに大切かということです。
キウィフルーツばかりを食べていてはいけません。


         □ 関連記事  医療情報Pick Up  46

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