HPヘリコバクター・ピロリ ( 以下 ピロリ菌 ) の検査や除菌について、お問い合わせをいただくことがあります。
今回は、ピロリ菌の検査法と除菌の際の注意点について述べてみたいと思います。

検査法には

血液による抗体検査
尿による抗体検査
便による抗原検査
④ 検査薬を服用して前後の呼気を比較する尿素呼気試験
⑤ 生検組織を用いる迅速ウレアーゼテスト
⑥ 生検組織を病理医に顕微鏡でチェックしてもらう鏡検法 
⑦ 生検組織を使って培養する方法

などがあります。

① ~ ④ の方法は内視鏡を用いることなく感染の有無を確認することができます。
ピロリ菌がいるとわかった場合、除菌療法を行なうことになりますが、除菌をするにあたっては次のようなルールがあります。
ピロリ菌の感染診断および除菌治療の対象は『内視鏡検査によってヘリコバクターピロリ胃炎の確定診断がなされた患者』と決められているのです。
ですから、内視鏡はしたくないけどとりあえずピロリ菌に感染しているか簡単な方法で知りたい、というご要望にお応えすることはできません。
人間ドックなどで、採血だけでピロリ菌が陽性であったと来院される方もいらっしゃるのですが、そういう場合でも、内視鏡検査が必須であるということを十分理解していただきたいと思います。


当院では、経口よりも楽に受けていただける経鼻内視鏡を積極的に行なっています。
現在用いているフジの製品は柔らかく先端の径が均一なので、鼻にとてもやさしい内視鏡です。
他社製のものを使ったことがありますが、硬いため鼻の奥の痛みを訴える方が多く、不均一な径のため鼻の粘膜をガリガリこすって出血させやすいです。
私自身は他社製のものでは絶対に検査を受けたくありません。

これまでの経験を駆使して、苦痛をできるだけ起こさせない内視鏡操作も心がけております。
ピロリ菌のことが気になる方は、是非当院の経鼻内視鏡をご利用下さい。