消化管内視鏡の手技をトレーニングするロボットの「mikoto」のニュースを目にしたのは 3月のことでした ( → こちら ) 。
下手な操作をするとオエッとえずくなど、被験者の反応をリアルに再現できるんだそうです。
今回、実際に訓練をしている場面を映した動画を見つけました ( → こちら )。
内視鏡挿入の技術を習得するのにとても心強いように思います。

内視鏡私が内視鏡を初めて触った当時に勤務していた医療施設では、まだファイバースコープが使われていました。
光ファイバーが内視鏡先端で得られる画像を手元に届ける仕組みのやつです。
今ののCCDやCOMSイメージセンサーを使った電子スコープと違って、片目で接眼レンズを見ながらの観察になるので、基本的に術者しか画像を見ることができませんでした。( 接眼レンズ部分に接続するレクチャースコープというのがあって、一人だけは同じ画像を見ることができましたが、これを接続すると重くなるし、動きが制限されるため、検査中の最初から最後まで使用するのは困難でした。)
傍から見ていてもどうやって内視鏡を飲み込ませているのか、どこをどういう風に観察しているのか、さっぱりわからないのです。
で、どうやって手技を学んでいったかというと、最初のうちは内視鏡の挿入は先輩医師にやってもらい、観察及び写真撮影を覚え、ある程度できるようになったら、挿入もさせてもらうという形でした。
最初のうちは患者さんを苦しめたのではないかと思います。

今は電子スコープのモニター画面をみんなで見ながら検査を進めて行きますし、手技習得も以前よりは楽になっています。
内視鏡処置の介助もものすごく楽にできます。
以前からマネキンの練習台はありましたが、この「mikoto」君の登場で、更に便利になりそうです。
しかし、紹介したサイトの動画で使われているのは昔ながらのファイバースコープですね・・・。