野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して41年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

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AED

連休中に気になるニュースが。

学校で心停止になった子供に対し、救急隊が到着するまでに自動体外式除細動器 ( 以下 AED ) が装着されたかどうかを調べたところ、高校では男子生徒に比べ女子生徒で30ポイントの差 ( 男子 83.2%、女子55.6% ) があったという調査結果が公表されました。
小中学校では男女差はなかったようです。

すぐ側で人が倒れる場面にはなかなか遭遇しないと思いますが、平成20年から27年にかけて全国の学校で心停止になった子供が232人いたとか。
この数字、少ないと感じるか多いと感じるか‥。

人は緊急事態に遭遇した時に、それを楽観視して合理的な行動ができないことが知られています。
これを正常性バイアスと言います。

自動体外式除細動器人が目の前で意識を失って倒れた時に、すぐにAEDを思い浮かべることができるかどうか。
周囲の人達にも協力を仰ぎながら、AEDを取り寄せ、ためらわずに装着できるかどうか。
日頃から講習などを受けて、一刻を争う状況にしっかり対応できるようにしておかなくてはなりません。

女性の肌を露出させることに対しても、正常性バイアスが影響して躊躇するのかも知れません。
AEDをもっと普及させる上で、今回の報告で浮かんだ課題をどう克服するかも改めて考えなければなりませんね。

なお、装着する以前に使い方がわからない方も多いと思いますが、AEDは蓋を開けると音声ガイダンスが流れ、電極パッドを貼る位置なども教えてくれますし、電気ショックが必要な状態かどうか自動的に判断してくれます。

AED9月9日は救急の日。
それに合わせて鹿児島市と鹿児島市医師会は毎年救急医療市民講座を開いています。
今年は特別講演の後に救命救急士による心肺蘇生法の
体験実習が行われます。
いわゆる心臓マッサージだけでなく、自動体外式除細動器 ( AED ) の使用法も勉強できます。

阪神大震災を経験した神戸市では市民救命士の認定を受ける人が2割以上いるとか。( → 阪神淡路大震災から15年 )
鹿児島でも多くの方が救命のノウハウを身に付けていただきたいと願っています。

今年の救急医療市民講座は
 □ とき  9月2日 (日) 午後2時から ( 9日ではありません )
 □ ところ 鹿児島県医師会館4階大ホール
入場は無料です。

 

aed.gif阪神淡路大震災から15年が過ぎました。
当時神戸に住んでいた者としては、あの揺れとそれに引き続く光景は忘れ難いものです。
微力ながら医療従事者として震災と関わったことは今でも大きな財産となっています。

神戸市ではその後、市民救命士の認定を受ける人が増え、人口の2割を超えたとか。
実際に認定者の活躍で救命できた事例も多いようです。

最近は街の中に自動体外除細動器 ( AED ) の設置台数も増えてきているようですが、実際に一般市民が使ったケースが 2%にとどまったというニュースもありました。
AEDは一般の方が使っても構わないよう法整備がなされていますが、現状では心肺停止状態の人を見てすぐに AED のことは連想できないでしょうし、それができたとしても自ら使おうは思わないでしょう。
啓発活動が大事になるわけですが、この点も兵庫県医師会では積極的な活動をしているようですね。
震災を経験すればこそ、意識が違うわけです。
昨年の東京マラソンで私と誕生日が同じタレントが実際に AED を使って救命されていましたが、指宿で開催される菜の花マラソンでも毎年のように AED が使われるようです。
そして死者はこれまで一例も出していないということでした。

今回のハイチの震災をみても分かる通り、大規模な災害では医療施設が機能するとは限りません。
いつ何時、非常事態の場面に出くわしてもたじろがずに済むよう、誰もが簡単な応急処置等ができるように学べる機会が増えればいいなと思います。

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