本年2月より導入した内視鏡システムには、LCI ( Linked Color Imaging ) という特殊光色彩強調機能がついています。
2種類のレーザー光を用いて、赤色をより赤く、白っぽい色をより白くして、粘膜の色のわずかな違いを強調するものです。

経鼻内視鏡のLCI画像富士フイルムの内視鏡にはこの他にも FICEBLI と呼ばれる画像処理の仕組みがあり、これらを上手に活かすにはどうしたらいいか悩ましく感じていました。
しかし、先日聴いた講演会で、可視光ではなくこの LCI を普段の観察に使うのが有効ではないかという話を聞きました。

そこで早速 LCI を優先的に使ってみることに。
太めの血管などは、可視光とは違って紫色の成分が増えてくるのですが、赤い部分が強調されてくっきりと浮き上がるため、胃粘膜の変化が遠目からでも気付きやすいですね。
FICE や BLI、他社の NBI だと緑色や茶色の色調主体になるのに比べて、粘膜の自然な色合いに近いので違和感が少ない点も優れていると思います。

ただ、記録に残す場合は従来の可視光のものを優先しています。
患者さんを紹介する時など、どうしても通常の画像が必要な場面がありますので、LCIで大まかに観察して、気になるところを可視光と LCI の両方の画像を残すようにしています。
若干検査時間が延びますが、この点ご了承下さいね。



これまで経鼻内視鏡について当ブログで綴ってきた記事は以下の通りです。
ご参考までに。



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   ■ 鼻から胃カメラde健康チェック
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