Tony-Bennett-Diana-Krall【診察室のBGM 151】


今年92歳となった Tony Bennett とあと数日で54歳となる Diana Krall が共演したアルバム「Love Is Here To Stay」は、ジョージ・ガーシュウィンの生誕120年を記念し、ガーシュウィン兄弟の作品を選りすぐったもので、二人のデュエットが堪能できるという贅沢が詰まっています。
歴史に名を刻むであろうこのアルバム、ジャケットを見ただけで購入即決でした。

5年前の東京JAZZにTonyが出演した際の番組を見て、その健在ぶりには舌を巻いたものでしたが、そこから更に年を重ねても、これだけ歌えてしまう神業には本当に恐れ入ります。
ちょうど30年前の11月にオープンしたブルーノート東京のオープニングを飾ったのも彼でしたね。
上手に枯れた彼の声に、Dianaの深みのあるヴォーカルが重なって見事なムードを紡ぎ出しています。

「I've Got A Crush On You」は、「Treasure Girl」と「Strike Up The Band」という2つのブロードウェイミュージカルで使われたとか。
Tonyが生まれて間もない頃に作られた曲で、「あなたに首ったけ」という邦題が付けられています。
甘い歌詞とメロディーはガーシュウィン兄弟の傑作の一つですよね。



余談ですが、Dianaの夫である
エルヴィス・コステロは、カップヌードルの生みの親である安藤百福に敬意を表して、10年前に「Momofuku」というタイトルアルバムを出しています。
今、安藤百福とその妻を題材にした朝の連続テレビ小説「まんぷく」をやっていますので、ご参考までに。
エルヴィスは闘病中のようですが、早く良くなってほしいものです。