<< 武岡の街路樹 4 >>


7月以来ご無沙汰していた「武岡の街路樹」ですが、今回は「武岡の端っこを歩く」の第19回でも少し触れた武岡の背骨ともいえる道路を取り上げます。


地図


洗出 ( あらいだし ) 交差点から始まって明和との境界まで登っていく約1.5kmのこの道路の両側にはクスノキが植えられていますが、今回は武岡小学校よりも下の武岡一丁目の部分を取材。
鹿児島県の県木であるクスノキは武岡の街路樹としては一番多いのではないかと思います。
ちなみに、以前私の住んでいた兵庫県の県木もやはりクスノキでした。


クスノキ


40年近くも経つと枝っぷりが見事になりすぎて、信号や標識を見えにくくしたり電線と干渉したりするケースが多いのでしょう。
思いっきり剪定されて寂しい樹勢になっているものも見かけるのですが、この通りのクスノキはかなり立派。
特に、地図上に青丸を印した部分に並ぶ数本の威容は見事だと思います。
低木群はツツジですが、西南側の歩道は幅がかなり広く取ってあって、もう一列ツツジが植わっているのがこの辺りだけの特徴です。
写真でお分かりでしょうか。

ほぼ全てのクスノキの幹にはシダの一種、ノキシノブが着生しています。
乾燥気味だとくるりと巻いて元気なさげに見える細長い葉の裏側には、胞子嚢という丸いツブツブが2列に並んでいて何となく愛らしく思えます。
こういう場所でも生きていけることで、たくましい遺伝子を受け継いでいくのでしょうね。


ノキシノブ 
勾配のきつい坂で、散歩にはやや不向きかも知れません。
しかし、年を重ねたクスノキをじっくり観察しながらだと案外苦にならないものですよ。