vn67qdjl.gif年明け早々に大学の同級生が鹿大の教授に赴任することが決まり、今からとても楽しみにしています。
実は、今年に入ってから同級生がたて続けに各地の大学の教授に就任しています。

最初にG大の教授となった先生が研究しているのが、脊髄小脳変性症の遺伝子治療。
この病気は遺伝性で、歩行時のふらつきに始まり最終的に寝たきりとなるのをただ手をこまねいて見守るしかないのが現状です。

しかし、90年代に原因となる遺伝子がわかった結果、治療の道筋が見えてきました。
遺伝子の塩基配列の一部に「CAGCAGCAGCAG・・・」と「CAG」の異常に長い繰り返しが見つかったのです。この繰り返し数が長いほど症状が重くなることも知られています。

他にもいくつかの遺伝性神経疾患でこの繰り返しが見つかっており、まとめて「CAGリピート病」とも呼ばれるようになってきました。
この中の病気の一つには何と前立腺がんの治療薬が有効であることがわかり、現在臨床治験中です。この疾患に苦しむ患者さんを救える日も近いでしょう。
同級生の研究が脊髄小脳変性症の患者さんの福音となることを期待します。

「CAG」の繰り返しからはポリグルタミンという物質が合成されます。
似たような名前でポリグルタミン酸という物質があります。酸がつくかつかないかで全くの別物ですが、このポリグルタミン酸は納豆のネバネバのもとです。
納豆といえばビタミンKですね。
少し強引な話題の持っていき方ですが、次の折、このビタミンKの意外な効果について書いてみます。

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