mtuvdkd0.gif連日の猛暑日続きで、熱中症が疑われる患者さんを何人か診ました。

ここで熱中症が起きるメカニズムを簡単に説明します。

 1. 暑さのため体温が上昇する
 2. 体温を下げようと皮膚の血流や発汗が増える
 3. 汗をかきすぎると、脱水や塩分喪失の状態となる
 4. 水分・塩分の喪失を防ぐため汗をかかなくなる
 5. 熱を逃がすことができず、体温が上昇する

熱中症を防ごうと水ばかり補給していると、少なくなった塩分がその水で薄まってしまいます。体は塩分濃度を一定に保とうとしますから、補った水を尿として捨てるのです。ですから一向に脱水状態は改善しません。
水とともに塩分をとることがとても大切になります。スポーツドリンク系のものが最も適しています。

実際、自宅に居ながら熱中症になった高齢の方の場合、水ばかり飲んでいて低ナトリウム血症になっていました。
熱が下がらないと来られたのですが、慢性呼吸器感染症も持っている方なので危うく判断を誤るところでした。

熱中症が疑われたら、全身のクーリングとともに十分な水・塩分の補給を行う必要があります。