pr82g0sp.gifウーロン茶が内視鏡検査に活用され始めたことはこのブログで何回かとりあげましたが、今度はコーラについての話題が出てきました。

胃を手術で一部を切除した方では約 1割に胃の動きが鈍くなって食べた物がいつまでも残っていることがあり、内視鏡検査の妨げになる場合があります。
検査前にコーラを飲んでもらうとその問題が解決するらしいのです。
毎年 5月に米国で開催される Digestive Disease Week という消化器病関連の学会において、韓国の医師が発表しました。

以前よりコーラの泡が塊になった食物残渣を溶かすという報告があったそうで、胃切除後の方に内視鏡の前にコーラを700ml 飲んでもらうとほとんど胃の中に残渣がみられず、胆汁の逆流もなかったとのこと。
下部消化管の検査にも応用が効くのではないかとも考えられているようです。

ただし、研究対象がたまたまコーラであっただけで、他の炭酸飲料でも有効な可能性があります。
それに胃の小さくなった人に700 ml の炭酸飲料はちょっとつらいのではないでしょうか。
ともあれ、興味ある報告です。

検査の際だけでなく、胃の術後で食べ物がいつまでも残ってしまう人には食後にコーラを一杯飲むように勧めている医者もいるとか。
でもコーラにはかなり糖分が含まれていて、その含有量は 10% 強といわれています。(参考)
700 ml だと 75 g は含まれている勘定です。
血糖の高い方はもちろん、一般の方も十分に注意する必要があります。