2009112112484116308.gif ◆ 診療所ライブラリー 44 ◆


医療関係者向けサイトで連載中の、子育てをしながらハーバード大に留学している女性のブログに次のような文がありました。
『アメリカ人のお子さんたちのお弁当は、ほとんどがリンゴ、サンドイッチ、マカロニ&チーズ、割けるチーズ、カップ入りアップルソース、ゼリー、グリンピースとコーンを混ぜたもの…といった、日本でいうおやつのような内容です。私が毎日「彩りとバランスとを工夫して」と考えているのがばからしくなるほど、とっても簡単で、素手でつまんで食べられるものばかりです。』

ちょうどこの挑発的なタイトルの本を読んでいた最中だったので興味深く読みました。
虐待にうるさい米国人なのにこれを食生活上の虐待とは思わないのでしょうか。

歪んだ食生活は致命的な疾患に繋がっていくのですが、和食、それも昭和40年代の日本の食生活は塩分摂取量以外は理想的なものだと以前にもこのブログで書いたことがあります。
和食と並んで地中海式ダイエットなるものも心疾患や心血管病による死亡率を低下させる点で注目されています。
地中海に面した某国を旅した時、現地の人にこのように言われました。
「私たちは日本人と同じように米も食べるし、魚も食べる。タコも食べるよ。」
オリーブオイルをふんだんに使う点が大きく異なりますが、地中海の食材は日本人に抵抗なく受け入れられるものばかりです。
地中海まで出向かなくても、鹿児島には長寿を育んだ安くておいしい食べ物が豊富で本当に感謝しています。

食生活がどんどん欧米化している日本の現状に警告を発し、和食の素晴らしさを再認識してもらうのに格好の一冊。
食習慣を悪化させないためにも是非ご一読を。
当院の書籍の貸し出しも大いに活用してください。


□ 過去の関連記事
 ・デブの帝国 ― いかにしてアメリカは肥満大国となったのか



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