aed.gif阪神淡路大震災から15年が過ぎました。
当時神戸に住んでいた者としては、あの揺れとそれに引き続く光景は忘れ難いものです。
微力ながら医療従事者として震災と関わったことは今でも大きな財産となっています。

神戸市ではその後、市民救命士の認定を受ける人が増え、人口の2割を超えたとか。
実際に認定者の活躍で救命できた事例も多いようです。

最近は街の中に自動体外除細動器 ( AED ) の設置台数も増えてきているようですが、実際に一般市民が使ったケースが 2%にとどまったというニュースもありました。
AEDは一般の方が使っても構わないよう法整備がなされていますが、現状では心肺停止状態の人を見てすぐに AED のことは連想できないでしょうし、それができたとしても自ら使おうは思わないでしょう。
啓発活動が大事になるわけですが、この点も兵庫県医師会では積極的な活動をしているようですね。
震災を経験すればこそ、意識が違うわけです。
昨年の東京マラソンで私と誕生日が同じタレントが実際に AED を使って救命されていましたが、指宿で開催される菜の花マラソンでも毎年のように AED が使われるようです。
そして死者はこれまで一例も出していないということでした。

今回のハイチの震災をみても分かる通り、大規模な災害では医療施設が機能するとは限りません。
いつ何時、非常事態の場面に出くわしてもたじろがずに済むよう、誰もが簡単な応急処置等ができるように学べる機会が増えればいいなと思います。