<< 胃食道逆流症 第1回 >>


2010051422303218312.gif内視鏡を扱うようになってからちょうど20年経ちました。
この間に内視鏡の機器自体も進化して、観察・診断が中心だった用途が治療の領域にまで広がってきています。

わずか20年の間に日本の消化器疾患も随分様変わりしてきました。
内視鏡に携わり始めた頃は胃・十二指腸潰瘍の症例は日常茶飯事で、肝硬変に伴う食道静脈瘤も珍しくはなかったのですが、最近これらの疾患にお目にかかる機会がめっきり少なくなってきています。

逆に増加の一途を辿っているものもあります。
それを代表するのが胃食道逆流症
日本人の 2-3 割がこの疾患に伴う症状を自覚しているとされ、胃・十二指腸潰瘍の症例数よりも多くなってきました。
実際、上部消化管内視鏡検査をすると 15% 前後の人に食道炎の所見が確認できるとも言われていますが、今年はこの疾患について数回に分けて当ブログ上で考察していきたいと思います。