痛い九州南部の梅雨入りが本日発表されました。
明日以降しばらく雨は降らない予報なのですが、発表のタイミングというのは難しいのでしょうね。

さて、梅雨時に頭痛がひどくなるという方がいらっしゃいます。
この場合、市販の頭痛薬で済ましてしまう方も多いと思いますが、注意を要する成分があります。
それは「アリルイソプロピルアセチル尿素」というという物質です。

新セデス錠・ロキソニンSプレミアム錠・イブクイック頭痛薬DX・ノーシンピュア・バファリンプラスS等、ちょっとグレードが上だぞ、と思わせるようなネーミングの商品ににこの成分が含まれています。
ちなみに、我々の処方するSG顆粒にも含まれています。

アリルイソプロピルアセチル尿素には痛み止めとしての働きはなく、鎮静や催眠作用があるのですが、鎮痛の補助作用があるとか。
しかし、この成分、習慣性があることや副作用の観点から海外では使われていないのです。
繰返し使っていると依存性を生じ、乱用してしまう危険性を孕んでおり、頭痛薬が手放せなくなってしまう状態になる可能性があります。
もちろん、乱用していなくても眠気を誘う成分ですから、運転などには注意が必要となってきます。
安易な使用は是非とも避けたいところです。
( この成分を配合している他社の痛み止めは効くぞ、という噂が立つと売上げに響くので、こぞってラインナップしているのだと思いますが、日本の製薬会社はこの成分の依存性を利用して薬をたくさん消費してもらおうと企んでいるのでは、と勘ぐりたくもなってきます。)


頭痛には様々な種類があり、それを見極めて乱用に繋がらないように薬を適切に選んでいく必要があります。
ちなみに、梅雨など天候がからむ頭痛には五苓散という漢方薬が効果を発揮することが多いです。
慢性的な頭痛にお悩みの方は一度ご相談くださいね。