Little-Boy's-Eyes【診察室のBGM 182】


先月飛び込んできたニュースにとてもショックを受けました。

この1年、あまりにも多くのミュージシャンが亡くなっています。
神戸のジャズ界では、ビブラフォンの重鎮
鍋島直昶が1月に新型コロナで亡くなりましたが、まさか 土岐英史 までもが他界するとは夢にも思いませんでした。

5月に新譜
「Little Boy's Eyes」を出したばかりだったので尚更信じられませんでした。
このアルバム、サックスと2本のギターのみという珍しい編成。
荻原亮井上銘、この二人のギタリストを招いて、事前の打ち合わせもないぶっつけ本番のレコーディングだったようです。
譜面を渡された二人は、どちらがテーマを弾くかをじゃんけんで決め、その場で紡ぎ出されるアンサンブルにサックスを乗っけて行く。
そうやって自由に遊びながら出来上がった作品を、私は手にしています。

アルバムのラストはスタンダード曲
「You'd Be So Nice to Come Home to」
これが土岐英史が残した最後の演奏となりました。
彼がテーマからアドリブを一気に吹いた後、そのアイデアを引き継いでギターの二人が交互にアドリブ。
その絶妙な対話を楽しみながら演奏を終えたに違いありません。


Chickenshackのアルバムを手にして以来、ずっと彼のサックスを聴いてきました。
私のiPhoneからはほぼ毎日のように曲が流れてきます。
土岐英史のサックスは永遠です。

ご冥福をお祈り申し上げます。