野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して43年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:30
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
         ▶▶▶ アクセスMAP
         ▶▶▶ バス路線図

37.5℃以上の発熱で診察をご希望の方は、電話で予約が必要となります。→ ● 発熱外来


⑥ 医療関係の情報

q1_idgrp.gif鹿児島では早ければ来週くらいからスギ花粉の飛散が観測されるかも知れません。
いつも私が利用している季節限定のサイトが今年もオープンしていましたので、ご紹介しておきます。
ここでは各都府県の定点で毎日観測される花粉の量をグラフで知ることが出来ます。
左側にリンクを張りましたので、花粉症でお悩みの方や興味のある方はアクセスしてみてください。


              ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


シーズンが過ぎましたので、4月末をもってリンクから外しました。


jsojvoag.gif何かと話題になっている納豆。
今回は11月の「教授のお仕事」の中でお約束していました納豆に豊富に含まれるビタミンKのお話です。

ビタミンKの働きとしてはこれまで、
血液凝固因子の合成やオステオカルシンの合成に関わり、
ビタミンKの不足で出血傾向になったり、骨粗鬆症になることが知られていました。
実際にそれらの分野の治療薬として使われています。

このビタミンKの新しい役割として、
肝癌の発生予防や、肝癌細胞の増殖、再発を抑制することがわかってきました。
現在、肝癌治療後の再発抑制に関して大規模臨床治験が行われており、
いずれビタミンKがこの分野でも治療薬として使われるようになると思います。

ビタミンKの働きを抑えて血液をさらさらにするお薬がありますが、
今のところこの薬の内服で癌を悪化させるという報告はありません。
そもそも肝癌のベースとなる肝硬変の方は元々血液が固まりにくく、この薬を服用されている方は稀だと思います。


r4pbhazq.gif鳥インフルエンザが隣県で発生したことで、不安に思われる患者さんから質問を受けることがあります。
鳥インフルエンザを理解して安心していただけるよう、簡単にQ&A方式にまとめました。

Q) 鳥インフルエンザはヒトには感染しないの?

A) ウイルスは自分で増えることが出来ません。生物の細胞に侵入し、細胞に備わっているメカニズムを利用して、ウイルス自身の遺伝子やたんぱく質を作らせることで増殖します。
ウイルスは一般に細胞表面の特定の物質に吸着してその細胞内に侵入します。
鳥インフルエンザウイルスはヒトの細胞に吸着できないので、仮にヒトの体に入っても増えることが出来ません。
ただし、ウイルスの遺伝子が変異してヒトにも感染出来るようになるのではと危惧されているため、様々な対策が練られている最中なのです。

Q) 鳥インフルエンザになぜヒトのインフルエンザの治療薬タミフルが効くの?

A) インフルエンザウイルスが感染した細胞内で遺伝子を増やし、その細胞から脱出しようとする時に働くノイラミニダーゼという酵素があります。
これはヒトインフルエンザでも鳥インフルエンザでも共通したものです。
タミフルはこの酵素の働きを阻害しますので、仮にヒトに感染したとしても有効という訳です。


qxzxyluu.gif当院にて、今シーズン初めてインフルエンザの患者さんが確認されました。A型です。
ここ数日の寒い気候も関係しているのではないでしょうか。

皆さんも外から帰宅されましたら手洗いやうがいをしっかり行って、感染予防に努めてください。
また急な発熱などありましたら早めの受診をお願いします。

7vrzpx6x.gif嘔吐や下痢の症状を訴える患者さんが、武岡地区では12月上旬にはやや下火になっていたのに、今週再び増加気味です。

これだけ社会問題化しているノロウイルスによる嘔吐下痢症ですが、
臨床をやっていて一つ大きなネックになるのがノロウイルスの検査に保険がきかないこと。

調べて欲しいとおっしゃる患者さんも中にはいらっしゃるのですが、
実費で 1万円もかかると説明すると尻込みしてしまいます。
症状自体、2日もあれば治ってしまうため、そこまでお金をかけて原因を徹底追及しようとする人はいません。

でも、ウイルスが特定されるのとそうでないのとでは、予防対策への力の入れようが違います。
首相は 18日に感染拡大防止のための取り組みを強化するよう、厚労省に指示したようですが、
是非、ノロウイルス測定に保険適応をお願いしたいところでもあります。


2ilkyg2m.gifついに、鹿児島市でもインフルエンザ発症の報告を耳にしました。
この土日の寒さが影響したのでしょうか。
とにかく、手洗い、うがいを十分に。

流行を聞いてから受けに来られる、年末の駆け込み需要に対応すべく、
当院ではインフルエンザワクチンを十分確保しておりますが、
本格的にはやる前の早めの接種をお願いします。


olb1uadz.gif特に先週頃から、発熱、嘔吐、下痢などの症状を訴える患者さんが受診されるケースが目立って増えてきました。

口から原因となるウイルスが侵入することで発症します。
予防法としては、手洗い・うがいの徹底と症状のある人との濃厚な接触を避けることくらいしかありませんが、とても大事なことです。
また、症状の出た方は感染拡大を防ぐため、トイレの後の手洗いを徹底し、タオルも他の人と別にしましょう。できればペーパータオルがいいかと思います。

bpy7lyb3.gif予防接種の後に「今夜のお風呂はやめといてください」と言われたことがあると思いますが、入浴はまったく差し支えありません。

現行の予防接種法に基づくインフルエンザ予防接種ガイドラインには

 ・接種後1時間を経過すれば入浴は差し支えないこと
 ・接種後24時間以内、特に30分以内は健康状態の変化に注意すること
 ・接種後24時間以内は過激な運動、大量の飲酒は避けること

などの注意事項が記載されています。

心拍数や血圧が上昇するため入浴が激しい運動にあたるという考えや、昔は銭湯で入浴することが多かったことに起因するものと思います。
但し、鹿児島では温泉である銭湯に好んで出向かれる方も多いようです。
他に入浴されている人が健康とは限りませんし、帰りに体を冷やしてしまわないよう、銭湯での入浴は避けたほうがよろしいのではないかと思います。


vn67qdjl.gif年明け早々に大学の同級生が鹿大の教授に赴任することが決まり、今からとても楽しみにしています。
実は、今年に入ってから同級生がたて続けに各地の大学の教授に就任しています。

最初にG大の教授となった先生が研究しているのが、脊髄小脳変性症の遺伝子治療。
この病気は遺伝性で、歩行時のふらつきに始まり最終的に寝たきりとなるのをただ手をこまねいて見守るしかないのが現状です。

しかし、90年代に原因となる遺伝子がわかった結果、治療の道筋が見えてきました。
遺伝子の塩基配列の一部に「CAGCAGCAGCAG・・・」と「CAG」の異常に長い繰り返しが見つかったのです。この繰り返し数が長いほど症状が重くなることも知られています。

他にもいくつかの遺伝性神経疾患でこの繰り返しが見つかっており、まとめて「CAGリピート病」とも呼ばれるようになってきました。
この中の病気の一つには何と前立腺がんの治療薬が有効であることがわかり、現在臨床治験中です。この疾患に苦しむ患者さんを救える日も近いでしょう。
同級生の研究が脊髄小脳変性症の患者さんの福音となることを期待します。

「CAG」の繰り返しからはポリグルタミンという物質が合成されます。
似たような名前でポリグルタミン酸という物質があります。酸がつくかつかないかで全くの別物ですが、このポリグルタミン酸は納豆のネバネバのもとです。
納豆といえばビタミンKですね。
少し強引な話題の持っていき方ですが、次の折、このビタミンKの意外な効果について書いてみます。

                                        続きはこちら


_lim9cjc.gif昨年のこの時期に鹿児島ではチャドクガが大発生し、皮膚炎を起こす患者さんがたくさんいらっしゃいました。この秋も小流行しています。
主として幼虫の毛が皮膚に着いて激しい痒みを起こすのですが、幼虫はツバキやサザンカなどの葉に整然と隊列をなしているのを見ることが出来ます。

発生時期は春と秋なのですが、私個人は昨年秋から三期連続でチャドクガの被害に遭っています。
最初は、患者さんが何人か続いたので家のツバキにいるかも、と覗いてみたら、おびただしい数の幼虫がいて、それを退治したことがきっかけでした。
二回目はは今年の春、ツバキの剪定をしていた時です。
毛虫はいなかったものの、どうも幼虫の毛が葉に残っていたらしく、発症。
三回目は、このお彼岸です。墓参りでサザンカのそばを通りかかった際にうっかり背中が触れてしまいました。
よく見るとそこにチャドクガの幼虫が。今、背中はかちかち山のタヌキの如く真っ赤っ赤です。
これから10日前後痒みに悩まされると思うと憂鬱です。

チャドクガにやられたら、掻かずにセロハンテープなどで患部の毛を取り除くべくペタペタやるのが一番です。

また痒くなったと人に話していたら、ツバキやお茶の木にいる「ホジョ」のことですか? と聞かれました。
鹿児島弁?


hmssk76r.gif本日の新聞に、ピロリ菌の感染者はそうでない人より5倍も胃癌になりやすいという記事が載っていました。
詳細は記事に委ねますが、消化器医の間では既に知られていたことが具体的な数字として表れました。

さて、ピロリ菌の属するヘリコバクター属には他にも何種類かの菌がいて、
そちらの研究も徐々に進んでいます。
ヘイルマニ、ビリス、ヘパティクスなどが知られており、これらが胃のリンパ腫や胆道の癌、肝癌などに絡んでいる可能性も考えられています。

将来これらの病気も「除菌」という形で防ぐことが出来るようになるかも知れません。


shgcvwp7.gif人工イクラと胃薬」の回で、新しい傷の治療法においてもアルギン酸塩が活躍していることをちょっと述べましたが、今日はそのお話です。

湿潤療法では傷口を消毒しません。まず、生理食塩水などで徹底的に洗います。そして出血がひどい場合、このアルギン酸塩の含まれる被覆材で傷を覆います。
止血効果が抜群であること、それからどういう訳か痛みが緩和されてしまうこと、これにはびっくりです。
後はハイドロコロイドという物質の含まれる被覆材にバトンタッチ。こうすることで早くきれいに傷が治ります。
(イラストのような目立つ傷跡は残しません)

人工イクラや「アルロイドG」を傷に塗り付けたら同様の効果が得られるのか、興味のあるところではあります。

当診療所は内科なので、傷の治療とは無縁だろうと思っていたのですが、普段通院されている方や入院患者さんなどで、意外と傷の手当てをする機会があり、今ではこの湿潤療法を積極的に活用しています。
ただし大きな傷には対応しきれませんので外科にまわってもらってます。

私は以前、細胞の成長因子について研究していましたので、傷の治し方についてはその方面からもさらに突っ込んだ話をしたいと思います。

                                        続きはこちら


ypq8ki2x.gif弟家族などがお盆休みで帰省してきたので、近所の寿司屋で夕食をとりました。
この寿司屋は鹿児島では結構有名です。ご主人は醤油マイスターの称号を得ており、オリジナルの醤油で新鮮なネタを楽しむことが出来ます。

さて寿司ネタの一つにイクラがあります。
人工イクラというものも存在しますが、一体どうやって作るのか調べてみたらちょっと驚きの発見がありました。
主材料に何と「アルギン酸ナトリウム」が使われているではないですか。

実はこのアルギン酸塩は医療の分野で大活躍しているのです。
一つは胃薬としてこのアルギン酸ナトリウムが。
もう一つ、最近新しい傷の治療法として脚光を浴びている湿潤療法の被覆材の一種に、アルギン酸カルシウムが使用されています。
今日は胃薬の方をご紹介します。

「アルロイドG」という緑色のドロドロした液体、これは今ある胃薬の中でも歴史が非常に古く、昭和30年代から使用されています。
止血作用に優れていることから、今でも潰瘍などで出血している症例や内視鏡的に粘膜を切除した後などに使われ、とても重宝しています。
胃の壁にトロリと付着して粘膜を保護するようです。
原材料は海藻。海藻のヌメリの主成分なのだそうです。

この胃薬でイクラを食べた気分になるか、というと・・・。
残念ながら、見た目も味も食感も、イクラにはほど遠いですね。


湿潤療法についてはまた後日、ご紹介したいと思います。

                                        続きはこちら


↑このページのトップヘ