野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して43年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:30
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
         ▶▶▶ アクセスMAP
         ▶▶▶ バス路線図

⑤ テーマ

qr1hyrup.gif ○○ 学会レポート 4 ○○


内視鏡で大腸を観察すると、上行結腸から下行結腸にかけての内腔がおおよそ三角形をしておりヒダがあるのがわかります。
このヒダを半月ヒダといいます。

便秘の方や高齢者ではこのヒダの丈が低いか無くなっている場合が多いなという印象を、普段の検査を通して持っていました。
この半月ヒダが腸内容の移送に重要であると着目し、特殊な注射を用いてこの半月ヒダの形態変化をみた上で、
便秘薬を上手に選択すると結果的に下剤を減らせるという報告がありました。

一口に便秘といっても、このような弛緩性便秘や排便に関わる筋肉群の機能低下による直腸性便秘、
そして過敏性腸症候群に関連する痙攣性便秘等があり、それらに応じて治療法を選択しなくてはいけません。
アントラキノン系の大腸刺激性下剤や浣腸を繰り返し使うと習慣性になって、便秘を助長すると言われています。
大腸の形態を内視鏡で観察し、その人に合った薬剤で便秘を治療するということも一般化するかも知れません。

ヒトにおいて上行結腸は腸内容を肛門の方へ向かって移送させるのに重力に逆らって働かなければなりません。
他の動物でどうなっているのか全く知りませんが、ヒトでは大腸の中で最も半月ヒダが発達している場所です。
「体の形態には意味がある」・・・私は以前からそう思っています。

fcrxfwdt.gif ○○ 学会レポート 3 ○○


学会では昼食時にお弁当を食べながら第一線で活躍する先生方の講演を聞く、ランチョンセミナーというものが開かれます。
3日目のランチョンセミナーは、胃から出るホルモン、グレリンについての講演をチョイスしてみました。

演者の先生は、現在鹿児島大学で教授をされていますが、実は私が卒業し入局した神戸の先輩でもあります。
入局した当時は病棟医長をされていて、私の医師としての駆け出しの頃をよくご存知の先生なのです。
私の学生時代は講義を担当されることもなかったため、教授の専門領域の話をこのような形で聞くのは今回が初めてでありました。

グレリンは、1999年に日本人によって発見された胃から分泌されるホルモン。
脳に働きかけて成長ホルモン分泌を促したり、強力な食欲増進作用を発揮します。
今回は、グレリンとそのグループに属しながら働きがまだ十分に分かっていない2つの物質について、先生の研究室での実験結果の紹介でした。

鹿児島に赴任したこともあって、話の合間に焼酎の話題も出ました。
そして、焼酎のもろみを利用して作る酢にこのグレリンを増進させる作用があるようだとおっしゃっていました。

今度先生に会う機会があったら、このあたりを詳しく聞いてみようと思っています。



sbcnvnys.gif ○○ 学会レポート 2 ○○


脂肪肝の治療に漢方薬防風通聖散を用いて効果が期待できるという報告がありました。
当ブログでも既に「スタッフの減量日記」シリーズで話題を提供したお薬です。

内臓脂肪やLDL-コレステロールの低下、HDL-コレステロールの上昇、
インスリン抵抗性の改善などがみられたというデータも提示されました。
この報告では、この漢方に含まれる麻黄や大黄、黄岑などいくつかの成分の薬理作用を示し、
メタボリック症候群にいかに有効であるかを解説していた点が良かったと思います。

実は私、脂肪肝に関しては10年ほど前に別の漢方薬を試していた時期があります。
それは大柴胡湯で、20名程に 6ヶ月服用していただきましたところ、約4割で著名な改善を認めました。
これにきっちりと生活・食事指導を行えばさらに改善率が上がるものと期待しました。
面白かったのは体重は全く変化がないのに、超音波検査上脂肪肝がみるみる改善していった症例があったことです。
ステロイド長期投与が原因で脂肪肝が生じた方でした。

最近、当診療所では再びこの大柴胡湯を用いて何名かの脂肪肝の患者さんの治療を始めております。
どのような結果が出るか楽しみです。



xs8ev4i8.gif ○○ 学会レポート 1 ○○


先週、神戸で開かれたJDDW という消化器関連の学会で発表のあった演題の中から興味ある報告をピックアップ。
まずは生活習慣に絡むものを 2回に分けてお伝えします。
ちょっと専門的になってしまいますがあしからず。

治療の一環として食事指導をしても、なかなか間食がやめられない人がいます。
その原因の一端を示唆する報告がありました。

最近注目されている非アルコール性脂肪肝炎 (NASH) の基本的な治療として間食の中止を指導したにも関わらず、それができなかった人を分析したところ、75gOGTTという糖負荷試験で空腹時よりも負荷後180分の血糖値が低くなっていたというものです。
インスリンの初期分泌も高値を示したことから、インスリン抵抗性によりインスリン過剰分泌の遷延化をきたし、食後の強い血糖値の降下と空腹感を招いて間食がやめられないのではないか、と結論づけていました。
板チョコ 2かけら程の少量の間食を摂ってもらうことで低血糖を防ぎ、全体の間食量が減らせて肥満抑制にも有効であったとのことでした。

NASHに限らず糖尿病などでも、画一ではない症例に応じた食事指導が重要であることを痛感させられました。

一般の方に注意しておきたいのは、この記事を読んで間食してもいいんだと都合の良いように解釈しないこと。
ちゃんとそういうタイプであるのかどうか検査で見極める必要があります。



bcswq6vg.gif実は今、鹿児島を離れて神戸に来ています。

20年ほど住んでいた勝手知ったる場所で18日より開かれている消化器関連学会週間 (JDDW) に参加中。
消化器に関するいくつかの学会を年一回まとめて一斉に行なうため、全国の約 1万 5千人の医療関係者が参加する非常に大きな規模のものです。

もう15回を数えるまでになりましたが、これだけのイベントを開催できる場所が最初の頃はは神戸か横浜くらいしかありませんでした。
神戸で催される時は、仕事の合間で気軽に会場に駆けつけていたことを思い出します。

時代に即応した様々な演題があり、どれに参加して最新の情報を得ようかと迷ってしまいます。
今回は主に生活習慣病をテーマにしたものや、経鼻内視鏡に関するものを中心に勉強しようと思っています。

このブログで今回の学会のレポートができたらと考えています。
とりあえず、本日はこれまで。


_rvrrlfj.gif《 大腸がん 5 》      


検診においては様々な項目について検査を行っていきますが、中にはその有効性に疑問を投げかけられているものもあります。

しかし、大腸がんを見つけ出す手段として用いられる便潜血反応検査には高い有効性があることがわかっています。
これは便の中に含まれる血液の有無を調べるもの。方法としては専用の容器に付属の棒の先に便を擦り付けるだけ。
欠点は痔や消化管の他の病気でも陽性に出ることと、逆に大腸がんがあっても100%陽性にはならないという点。
それでも非常に高い評価を受けている検査です。

検診で便潜血反応検査が陽性であった場合には、次に大腸内視鏡検査などの精密検査を受けていただくという手順がとられます。
そうすることで大腸がんによる死亡が検診を受けなかった人に比べて 7割も低下するということが、この春に厚生労働省研究班から発表されました。
検診によって大腸がんが早い段階で発見される可能性が高くなることは当然のことですが、極めて高い効果が期待できることが数字で裏付けられたわけです。

便潜血検査を省略して診断精度に勝る大腸内視鏡検査を受けていただくのももちろん悪いことではないのですが、
検査の簡便性や費用の点などから検診としては便潜血反応検査に劣る位置づけとなります。
また、先にも述べたように、大腸がんは解熱鎮痛薬で予防できる可能性がかなり高いのですが、こちらも副作用などの点から今のところ推奨されている手段ではありません。

便潜血反応検査による大腸がんの検診。対象年齢の約15%の人しか受診していない現実があります。
採血のように痛い思いをせずにできる、非常に高い有効性のある検査ですから積極的に受けるようにしましょう。
注意したいのは陽性と出た場合は、必ず大腸の精査を受けること。もう一度便潜血検査をして陰性となって精査を受けない方がいます。一度でも陽性と出たならば、便潜血検査を繰り返しても意味はありません。

しかし、検診はあくまでがんを早期に見つけ出す手段に過ぎません。
大腸がんはメタボリック症候群との関連も強く示唆されます。大腸がんにならないように日頃の食事や運動に配慮することが何よりも大切であると考えます。


znyt9nhl.gif《 大腸がん 4 》     


大腸がんについての 4回目はこれまでの補足説明です。

1回目では、メタボリック症候群と大腸がんについて述べましたが、
糖尿病との関連についてもう少し。

2004年には、糖尿病患者は大腸がんに 3倍罹患しやすいと英国で報告されています。糖尿病の方はご存知の HbA1c という指標がありますが、これが 1%上昇する毎に大腸がんの罹患率が 33%上昇するそうです。

今年の春には、厚労省の研究班から日本人を対象とした高インスリン血症と大腸がんに関するデータが示され、
ここでも 3.2倍の差があることが示されています。
インスリン抵抗性と大腸がんの関連はおおいにあるようです。

2回目においては、解熱鎮痛薬での大腸がん予防についてでしたが、
つい先月、アスピリンで大腸がんが予防できるとするデータが示されました。1日 300mg以上という比較的高用量を 5年間服用すると発生率が 37%、10年から 15年では 74%も低下するという結果です。
現在進行中の米国の臨床試験では高価な COX-2阻害薬が使用されています。こちらの方が、潰瘍などの副作用が少なく理論的に優れているからです。
しかし、COX-1も COX-2も区別なく両方とも抑えてしまう安価なアスピリンにおいても優れた効果があることが判明したわけです。でも、この研究結果からがん予防目的でのアスピリン服用を推奨するには不十分だとしています。

また、アスピリンの大腸がん予防効果は COX-2 陽性の腫瘍に限られる、とする報告もつい最近発表されています。 COX-2 陽性かどうかを簡単に知る方法が無いことや副作用の問題から、やはり予防薬としては推奨しないとしています。

日常生活に留意しメタボリック症候群を防ぎつつ、副作用はあるものの解熱鎮痛薬を飲んでいれば大腸がんをかなり高い確率で防ぐことができる可能性は十分に考えられます。

しかし、もっと大切なことがあります。それはこのシリーズの最終回となる 5回目で。


wm_vqfyk.gif《 大腸がん 3 》          

大腸がんと食習慣について調べているうち、ちょっと目に留まったことがあります。

まず、カルシウムをたくさん摂る人は大腸がんの発症が 30% 程低下すること。
そして、牛乳をたくさん摂る人も 15% 程低下することが報告されているのです。

この二つをみるとカルシウムは大腸がんの予防になるのか、と考えたくなります。
しかし一方で、関連がないとする発表もありますし、閉経後の女性では差がないことなども言われています。

そんな中、昨年牛乳の中のラクトフェリンという成分についての研究発表がありました。
ラクトフェリンを服用させて、大腸ポリープの大きさの変化をみたものなのですが、多く服用することでポリープのサイズがわずか 5% 程ですが小さくなるという結果が出ています。
気をつけたいのが、まだ発表が 1件だけであること。そして乳製品メーカーの影がちらついていることです。

これとは別にラクトフェリンには内臓脂肪を減らす作用があることも別のメーカーから報告されています。
メタボリック症候群に有効ではないかというわけですね。
そしてラクトフェリンは酸に弱くて胃で失活してしまうため、腸で溶けるように工夫しているというサプリメントを紹介しています。でも、食後ならば胃の中も十分に低酸状態になると私は思うのですが。

牛乳、カルシウム、ラクトフェリン、このあたりはまだまだ調べて多くのデータを出していく必要があるでしょう。
多くのエビデンスを得てこそ信頼のおけるものになると考えます。


22hykniu.gif《 大腸がん 2 》      


大腸がんにまつわる話の 2 回目です。
今回は内容がちょっと難しいかも知れません。あしからず。

慢性関節リウマチの患者さんに大腸がんが少ないことが知られ、
調べてみると約半分の頻度であることがわかりました。
またアスピリンを服用している人で 40% も低いこともわかりました。
リウマチの患者さんの多くが解熱鎮痛薬を飲んでいますので、
解熱鎮痛薬で大腸がんを予防できるのでは、と考えるに至るのは当然のことでした。

決定的だったのは次のような実験。

まず断っておきますが、大腸がんの多くが大腸ポリープをベースにして生じます。
ただし、大腸ポリープの全てががんになるわけではありません。
また、解熱鎮痛薬はサイクロオキシゲナーゼ (COX) という酵素の働きを阻害することを念頭に置いてください。

家族性大腸ポリポーシス (FAP) という遺伝性の病気があります。消化管にポリープが無数にでき、それらがやがてがん化していく確率が高いことで知られています。
遺伝子を操作して作った FAP のモデルとなるマウスがいるのですが、このマウスの遺伝子をさらに操作してCOX-2 (COXには 2種類のものが知られています) が働かなくなるようにしました。
これでFAPモデルマウスに常に解熱鎮痛薬が効いているのと同じ状態を作ったのです。
その結果、このマウスのポリープの数もがんになる確率も激減したのです。

そして米国で、COX-2 阻害薬を使って大腸ポリープが減るかどうかをみる臨床試験が始まり、かなり有望な結果が得られつつあります。
が、心臓血管系への悪影響を及ぼすことが露見し、一部の試験は中止に追い込まれています。
大腸がんを患った人に対して、アスピリンが死亡と再発のリスクを大幅に軽減させるとの報告もなされています。

解熱鎮痛薬には潰瘍などの副作用もあります。
メリット、デメリットにどのように折り合いをつけて活用していくか、それが今後の課題と考えます。



《 大腸がん 1 》


これから何回かに分けて大腸がんについて述べてみたいと思います。


というのも、悪性新生物による死亡数をみると
2003年から日本人女性では大腸がん (結腸がんと直腸がんの和) が第1位。
また部位別のがんの罹患数をみても、地域によっては男性で第1位となった所も。
日本において増加の一途をたどっている疾患だからです。

大腸がんがどうして増えているのか。
dngmlsg7.gif腸がんの危険因子として様々な要因が取り沙汰されています。
ただし、確実とされているものは、予防因子としての「身体活動」と危険因子としての「肥満」だけなのです。

最近、厚生労働省の研究班からも、
運動量の多い人は、ほとんど運動しない人に比べ発症危険度が 30% も低くなるという報告がなされました。
ちなみに、運動することで乳がんや前立腺がんも減らせる可能性が示唆されています。
また、太り過ぎ (BMI 27 以上) は男性で 1.4 倍も大腸がんリスクを高くする、との報告もあります。

実はメタボリック症候群と大腸がんの関連を示すような因子が次々と知られるようになってきました。
食べることばかりで運動をせず、どんどん内臓脂肪を溜め込む。
その結果、動脈硬化に絡むものだけでなく、実に様々な病気が発症するのだという認識を新たにして、
日頃から、自制心のある食行動と意識的に体を動かすことに励んでください。




訂正) 以前、生活習慣病、その常識で防げますか? の本の紹介のところで
食物繊維はいくら摂っても大腸がんの発症率に変化はないとしていました。事実この本にはデータが示してあります。
その後調べてみると、摂りすぎても変化はないものの、摂取が少なすぎると発症率が高くなるとの研究結果がありました。
また、野菜や果物の摂取自体は大腸がんの予防因子としての可能性が高く、食物繊維以外の成分が注目されています。



5tyccqes.gif久しぶりにスタッフの減量日記をお届けします。

減量著しい一人は服用前に比べて一時は 8kg も体重が落ちたようですが、500g 程後戻りしたようです。
下痢に伴って減った分がリバウンドしたのでは、という自己分析でした。
もう一人はおよそ 2kg の減少のままですが、余分な贅肉が落ちて引き締まった感じだと話していました。

漢方薬メーカーの担当MR氏の話によると、防風通聖散により最高 15kg も体重が減った人がいるようですが、平均 3kg 程度とのことでした。

生活習慣病の治療の一環として、患者さんへの処方も徐々に増やしつつあります。
血圧やコレステロールにどのような影響を及ぼすか、経過が楽しみです。


         □ 関連記事  スタッフの減量日記 その6


vt2b48_v.gif漢方薬、防風通聖散を服用し続けているスタッフ 2名の経過です。

順調に体重が落ちてきている一人は最初からおよそ 6kg 減ったようです。
薬を飲む以外、日常生活で特に変わったことはしていないとのことで、
薬がよく効いた1例かと思います。

もう一人はそもそも便秘の解消が目的でしたし、
最近、まじめに薬は飲まず、食欲の秋を満喫している様子です。

2週間ごとに減量日記を書いてきましたが、
開始より 3ヶ月が経ち、ある程度成果が見えてきましたので、
今後は不定期にレポートさせていただこうと思います。


         □ 関連記事  スタッフの減量日記 その5その7


2_k1tmx9.gif今回のテーマは「人工イクラと胃薬」、「アルギン酸塩の話の続き」、「傷は消毒しない」の続きとして読んでください。

唾液の中には上皮成長因子 (EGF) が含まれています。名前からも推測される通り、
体の表面を覆う細胞である上皮の細胞の増殖を促す働きがあります。
皆さんの経験上、口の中の傷は皮膚の傷に比べると早く治る気がしませんか。
実はこの EGF の働きによるところが大きいのです。

ここから先は私見です。
動物の餌のとり方を考えてみましょう。
人間が口にする食べ物と違い、地面に落ちていて砂の着いたものを食べたり、舌をからめて草をむしり取ったり、
木の幹を噛み砕いたり骨を砕いたり・・・。
口の中あるいは食道などが常に傷つきやすい状況にあります。
そして野生に生きる動物には、いつでも次の食べ物にありつける保証はありません。
そんな中、せっかくの食べ物を目の前にした時に口の中の傷がなかなか治らずに痛くて食べられないとあれば、
生命の維持に大きく影響します。
唾液に EGF が含まれ、口の中の傷が早く治ることはとても理にかなったことだと私は思います。

そしてもう一つ。
動物が傷を舐めている光景を見たことがあると思います。
これまでの医学の常識なら、口の中の雑菌を傷にこすりつけていいことはない、となるでしょう。
しかし傷を舐めることでまず第一に、傷口に付いた汚れを落としている。
第二に唾液中の EGF で細胞の増殖を促している。
こう考えると全くばかげた行動ではなく、自然に備わった傷を癒す手段だと考えます。
ちなみに、唾液中には免疫グロプリンも含まれますし、
口腔内雑菌に傷を化膿させるほどの強いものが含まれていることも希でしょう。
「傷は消毒しない」の項で述べたことが一番の方法と考えますが、
応急処置のままならない状況下であればとりあえず、傷を舐めること、間違いではありません。

幼い頃、転んで傷を作った時、両親や祖父母につばを付けてもらった経験のある方、
愛情たっぷりの行為に感謝しなくてはいけません。


         □ 関連記事  EGFに関するこんな商品が出回っているようですが・・・


sm_geumb.gif2週間ごとに経過報告しておりますが、順調に減量が進行しているようで、最初からの比較で 5kg 減っています。
もう一人は相変わらず一進一退のようです。

経験上、2 ~ 3kg 程度でとどまることが多いのですが、
漢方薬だけで 5kg も痩せたのは 2番目の記録になります。


         □ 関連記事  スタッフの減量日記 その4その6


f7rr15rh.gif今回は「アルキン酸塩の話のつづき」の続きになる話です。

欧米の教科書には、傷口は消毒してはならないと記載されているそうです。
消毒薬の使用目的は、もちろん傷口からの感染予防。
今使われている消毒薬は、ばい菌を殺すのにとても優秀なものばかりなのですが。
では、なぜ消毒してはいけないとなったのでしょうか。

傷口から出てくる血液や浸出液には、
 ・ばい菌から体を守る、白血球や免疫グロブリン
 ・傷を治す成分
などが含まれているのですが、これらが消毒薬でダメージを受けてしまうからです。
衛生上よかれと思ってやっていたことが、自然に備わった機能も阻害し、かえって傷の治りが遅くなり、傷跡も目立ってしまう結果となることがわかったのです。

消毒の第一はとにかく傷口をきれいにすること。
傷口についた異物やはがれかけた皮膚等が感染の元になるので、徹底的に洗い流したり、切り取ったりすることがとても大切になります。
そして「アルキン酸塩の話のつづき」で紹介したような湿潤療法を行えばいいのです。

さて、この "傷を治す成分" の代表格として、皮膚や血管等の細胞の増殖を促す「成長因子」というものがあって、たくさんの種類があることが知られています。
成長因子で刺激を受けた細胞は、移動していったり、分裂して数を増やすなどして傷を塞ぎにかかります。
湿潤療法では滲み出してきた成長因子を、ハイドロコロイドが壊すことなくトラップして逃がさないので、傷が早く治るというわけです。

成長因子の一つに「上皮成長因子」(EGF)というものがあります。
これを発見した学者はノーベル賞を貰っていますが、
次の機会にこのEGFから見た、教科書にも載っていない意外な傷の治し方をお話します。

                                        続きはこちら




         □ 関連記事  EGFに関するこんな商品が出回っているようですが・・・



↑このページのトップヘ