野口内科 BLOG

  鹿児島市武岡に開業して43年の野口内科です。
  医療・健康に関する情報はもちろん、近隣の話題、音楽・本のことなどを綴ってまいります。

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 ただ今流行中

入浴介助鹿児島県の新型コロナ発症例はやや小康状態ですが、全くゼロにはなっていません。
懸念されたお盆休みの影響はあまり大きくなかった印象ですね。
これまでいくつかのクラスターが発生しましたが、鹿児島市内で起こった高齢者施設でのクラスターについての分析結果が発表になっていました。

その結果によると、食事の際に利用者同士の間隔が不十分であったことや入浴介助時に職員がマスクを装着していなかったなどがクラスター発生の要因として考えられるようです。
また、感染が疑われた場合にそうでない人とを分けるゾーニングなどの指導が行われたようです。

限られたスペースでどのように間隔を確保するか、夏場の入浴でスタッフの健康状態も留意しつつ感染防御対策をどのように進めるか、実行するには困難を伴うかも知れません。
でも少しでも抜け道があってはたちまち感染を広げてしまう現実があるわけです。

終わったことと済まさずに、こういった報告をこまめにチェックして、明日は我が身と今後の感染対策に活かすことが何よりも大事だと思います。

鹿児島県で、新型コロナウイスル新規発症例が続いており、本日でついに200例を超えました。
7月22日に与論島で1例見つかったのをきっかけに、合計23例が確認されています。
小さな島だけに、皆さん大変な思いをされていることと思います。


今月に入り、合計77例というショーパブ関連の大規模なクラスターが発生しました。
県外客が4割を占めるという人気店で、県外客からスタッフを介して利用客に拡がったという見方がなされています。
また、第二のクラスターと認定された例では、介護事業所を利用している方が神奈川県から来た家族と接触履歴があり、利用者とその家族、そして介護職員の計9人の感染が確認されています。

今回の与論島の件も恐らくクラスターに認定されると思いますが、最初に感染が判明した看護師が複数の県外の知人と会食をしたようで、院内感染も疑われています。

gotoトラベルこのように、県外の人との接触で新型コロナの感染・拡散がみられるようです。
「Go To トラベル」の始まったこの4連休で多くの人が行き交っており、これで全く無傷というわけにはいかないでしょう。
鹿児島県のみならず、全国的に爆発的に感染者が増えると私は予想しています。
4月とは桁違いの数値も連日発表されても、感覚的に麻痺してしまっている部分もあるかも知れません。
三密は避けましょう。
手洗いとマスク着用は絶対に怠りなく。

cluster鹿児島で、最大規模の新型コロナウイルスクラスターが発生しました。

7月1日の鹿児島での12例目の報告がきっかけで、7月9日までに101例がクラスター関連と認定されています。
本日発表のあった1例は、どうやら4次感染にあたりそうです。

合計123例となりましたが、記者会見での保健所の対応は、非常に安心感を与えてくれています。
特に、積極的に検査を受けるよう再三呼びかけているのは、好ましい対応です。
また、最初に名前を公表したショーパブ以外にも、多くの店舗や医療機関、職場、学校などが情報を開示してくれており、心から感謝したいと思います。

昨日は、市役所で感染者の個人情報を知ろうとして暴れた方がいたようですね。
警察沙汰となり、自らの個人情報が広く知れ渡るという皮肉な結果となっています。
県民の皆様も、過度に恐れることはなく、節度ある行動で、三密を避けて予防対策を怠らないようにして下さい。
( 参考 → 鹿児島の新型コロナ12例から21例目でわかる、やっぱり大事な三密回避 )


さて、いつもなら新聞紙面のトップになるようなこのクラスター発生のニュースも、梅雨末期の豪雨による全国各地の被害に掻き消されています。
鹿児島でも大隅半島を中心として、雨の傷跡が次々と判明してきています。

避難所これから先、台風のシーズンとなりますし、あちこちで地震も頻発しています。
避難所生活を余儀なくされるケースもあるかも知れませんが、そこでの感染症対策も大きな課題です。
各個人がいろんなことを想定して、万が一の時に困らないような備えを整えていただきたいと思います。
( 参考 → 新型コロナウイルス、流行の先読みで考えておきたいこと )

7月1日に鹿児島で新型コロナの12例目が報告されました。
濃厚接触者を調べたところ、2日までに同じ職場と同居家族、合わせて8人の陽性例が判明しています。
職場は繁華街のショーパブで、店名も公表されました。
風評被害が懸念されるにも関わらず、公表に踏み切った職場と鹿児島市には敬意を表したいと思います。
市中に潜在するかもしれない感染者を少しでも拾い上げ、感染蔓延に繋がる可能性が極めて大きいからです。

これとは別に21例目も報告されました。
この方は県外の友人と3日ほど飲食を伴う接触をしており、県外に戻った友人も発熱症状があるとか。


カラオケ鹿児島の発症例は、70歳代の1例を除き全て40歳代以下で、重症例がなく、病院や介護施設での感染がないというのが特長です。
6月に見つかった11例目の症例は感染経路不明とされたのは気掛かりですが ( 2度の会食や県外の人との接触があったようです ) 、今回の事例からも分かるように、新型コロナ発症に三密 ( 密閉・密室・密集 ) という状態が深く関わっていることが改めて浮き彫りになったように思います。

過度に恐れる必要はなく、三密という状況に身を置かず、手洗い・マスク着用などを引き続き励行していただきたいと思います。

アベノマスク政府支給の布マスクには「アベノマスク」という通称がすっかり定着し、海外にもその名が知れ渡っています。
Wikipediaにもしっかりと詳細なページが作られています。
5月中に全戸に届ける、と息巻いていましたが、我が家にはぎりぎりの5月31日に届きました。
日曜日だったのにありがたいことです。

マスクの配布には様々な問題が指摘されています。
家族構成に関わらず各戸2枚というのはさて置き、学生寮にたった2枚だけとか空き家のポストに入っているなどの事例があるようです。
先日は、集合ポストからアベノマスクを盗んだ高齢者が逮捕されていましたけど、その言い訳が、空き部屋だと思ったからというものでした。

また、不要と判断される方々の間では寄付の動きもあるようです。
なぜかその動きを牽制するような官房長官の発言もありましたが、その意図が全く理解できません。
こういう自発的な動きは、日本国民の民度のレベルが違うからだと思いますけど ( 皮肉 ) 。

我が家でもいろいろ検討した結果、アベノマスクとは別に鹿児島市が配布した5枚のマスクと共に、知り合いを介して路上生活者に届けていただくように段取りを終えました。


かつては30枚入りのマスクが売られていた百円ショップでは、今は3枚入りが売られています。
商品棚に全くない時期に比べると、いつでも買える状況になってきましたけど、もう少し値段が下がって欲しいものです。


参考 → マスク着用は何のためか、再確認

新型コロナウイルスの新規感染者数が大幅に減り、多くの県で緊急事態宣言が解除されました。

マスク姿海外でも様々な制限が解除される傾向にあるのですが、外出時にマスク着用を勧告している国がほとんどですね。
海外ではマスクをする習慣がなかったため、着用している東洋人が危害を加えられることが以前からあったようです。
イスラム女性のブルカやニカブを法律で禁止する国もあるくらいですから、マスクも奇異に感じていたのでしょう。

ここで誤解してはいけないのは、感染防御の目的でマスクの着用が勧められているわけではないということ。
新型コロナウイルスに感染しても症状が出ない ( 不顕性感染 ) 事例が多いため、もしかしたら自分自身がウイルスを持っているかも知れないという前提の下、他人に感染させるリスクを減らすためなのです。
その点において一定の効果があると判断しての勧告なのです。
感染防御の基本はあくまで手洗いであることは忘れないで下さいね。( → 「マスクより手洗い」)
そして、人との距離を2メートル以上確保することです。

♦♦♦♦♦
 
マスクの流通が徐々に改善しつつあり、1枚あたりの値段も大幅に下がってきています。

鹿児島市医師会からゴールデンウィーク前に医療用マスクが確保できる見通しが立ったという連絡がありました。
ただその値段が100枚で5900円だったので購入希望は出しませんでした。
というのも先月から、ネットショップなどのマスクの価格の定点チェックをしていたからです。

マスク箱ゴールデンウィーク前で既に1枚あたり50円を切る価格がちらほらと目に付いていました。
今月に入ってからの価格崩壊も凄まじく、15日現在で1枚あたり20円を切る値段を打ち出した所も出てきています。
従来の価格に戻るのにはもう少し時間がかかるかも知れませんが、安くなったからと大量に購入してしまうと、後々更に低くなった値札を見てクラクラするかも知れません。
どうしても必要な時に最小限の量を購入するのが賢いのではないかと思います。

新型コロナウイルスに絡む緊急事態宣言の期限が、5月末まで延長されました。
新規感染者数が減少傾向にあり、鹿児島では4月20日を最後に発症例がありません。
鹿児島県では明日から商業施設や観光施設の営業が再開されるところもありますし、鹿児島市の小中学校も11日から始まります。
このまま終息するという甘い見通しは持ってはいけませんが、この1ヶ月の頑張りがあった結果、少しずつ普段の生活が戻ってくるようです。
この状態を維持するため、これから先も不要不急の外出や三密を避けること、手洗いの徹底を怠りなく続けて下さい。


この先、全国各地の夏から秋にかけてのイベントで既に中止が決まったものも多くあります。
鹿児島のビッグイベントでまだ、開催の可否を決めていないものがあります。

一つは、霧島国際音楽祭。
音符毎年7月末から8月にかけて行われる伝統ある音楽祭で、世界各地から一流アーティストやマスタークラスの受講生が集まり、期間中は鹿児島の各地でコンサートが行われます。
私も毎年楽しみにしているのですが、どうなりますか。

かごしま国体そして、10月にはかごしま国体が予定されています。
東京オリンピックは1年延期が決まりましたが、毎年各都道府県が持ち回りで開催する国体はそういうわけにはいかず、もし今年が中止となれば早くて7年先になるとか。
複数のデモンストレーションスポーツが中止になってしまいましたが、数年かけて準備してきていることもあり、開催意欲はまだ消えていません。


先は全く読めませんが、一人一人の心掛けが、明るい日常を早く取り戻すために必要なことだと思います。

緊急事態宣言の中で始まったゴールデンウイーク。
いつもと大きく違う光景の列島の様子がニュースで流れてきます。
人との接触を8割減らしましょうと言われているのに関わらず、地方ではこの数値が達成出来ていないようです。
スマホの情報を元にした繁華街や観光地の「人の流れ」と、国が言っている「接触減」とは、微妙に意味が異なると思いますが、「8割減」ってわかるようでわからないと思いませんか?

例えば、ジョギングの際にいつもの半分の力で走ってみましょうと指示されたとします。
どのくらいの力を抜けば半分になるのか、感覚的にピンと来ません。
具体的にキロ何分のスピードで走ってみましょうと示してもらった方がわかりやすいです。

厚生労働省からは「人との接触を8割減らす、10のポイント」というものも公表されていますが、このポイントで8割減という数値にどう結びつくのでしょうか。

8割


せっかく緊急事態宣言を出したのに、曖昧な呼びかけに留まり、国民の自主性に任せているから、新規患者数の収束のスピード感に欠け、宣言期間を延長せざるを得ない事態を招きました。
買い物は何時から何時まで、並ぶ時は2メートルの間隔を開けろなど、海外で行われている具体性を持った行動様式を示さなければ、いつまで経っても着陸地点が見えてこないのではないでしょうか。

新型コロナウイルス対策に、国は知恵もお金も出さない。

stay-home刻々と悪化する状況に対応できない拙速さには苛立ちを覚えていましたが、4月16日に国民一人に一律10万円の給付発表とともに緊急事態宣言が全国規模に拡大されました。
4月7日に最初の緊急事態宣言が発令されましたけど、あれは遅きに失しました。( 私は、東京で新規感染者が40名を超えた3月25日に相当な危機感を持ったのですが。)
流行の地域差が大きい中で、実態を見据えていない今回の緊急事態宣言の拡大には、逆に違和感を感じます。

ただ、最初に対象とした7都府県からの人々の移動で感染が拡大したことや、大型連休を目前に控えていることを考えると理解できないわけではありません。
イタリアでは3月8日に北部地域の封鎖を発表した直後、南部への大移動が始まってしまい、翌日には全土封鎖へと舵を切りました。( そういう前例があるのに、日本で無策であったのは罪です。)
また、感染者が13名の段階で早々に非常事態宣言を出したハンガリーの例もありますので。( それでも4月17日現在17632名になっているようです。)

今回の拡大措置が新型コロナウイルス感染状況にどのような変化をもたらすか、注目していきたいと思います。

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さて、地域差が大きいと書きましたが、面積が一番大きい県である岩手県ではご存知のように発症例がありません。
徳島県は3例確認されていますが、全症例退院しており、アクティブな患者数 ( 罹患者累計数 − 治癒患者数 ) はゼロの状態です。

鹿児島県我が鹿児島県は、3月27日に1例目の発症者が出ました。
そして今までに6例の報告があるものの、最初の4例に関しては濃厚接触者にすら影響は及んでいません。
昨日確認された奄美大島の2例は、現在調査中です。
また、鹿児島の症例にはカウントされていませんが、大阪の男性が新型コロナウイルスのPCR検査を受けた後、結果を待たずに鹿児島に出張してきた時点で陽性が判明し、そのまま鹿児島で入院した例があります。
この方は既に退院しているようですね。
鹿児島は、発症例はあったものの概ねコントロールされた状態にあり、現段階では感染拡大の局面にはほど遠い状況と考えています。


他の地域のような厄介な事態に陥らないよう、不要不急の外出や三密 ( 密閉・密室・密集 ) を避け、手洗いなどの感染予防をしっかりと行なっていただきたいと思います。
新型コロナウイルスが蔓延して戦々恐々と日々過ごさなくてはならない生活は、是非とも避けたいものです。

東京など大都市部を中心に新型コロナウイルスに感染する人が増加とともに、感染経路が追えない人も多くなってきました。
それを受けて、ようやく明日にも緊急事態宣言が発令されるようです。
外出の制限などで、人と人の接触する機会が減ると発症者数も少なくなってくるものと期待されます。
しかし、いつ頃になれば終息するのか見当がつきません。

防災まだまだ先は長いと考えておいた方が良さそうですが、気をつけておきたいことがあります。
近年は、梅雨の時期を迎えると大雨や台風による大きな被害が必発しています。( 必発って医学用語なんですね )
そして、地震や火山活動などはいつ起こるかわかりません。
自然災害が起こった場合、従来だと他の地域からの医療や食糧の支援、ボランティアの活動などが期待できました。
しかし、新型コロナ流行が続いている中で仮に起こったら、こういった応援が全くできない可能性が出てきます。
万が一に備えて、少なくとも3日間は自力で生活できるように食糧や防災グッズを揃えておくべきだと思います。
また、感染リスクがある中で避難生活を余儀なくされた場合にどう過ごすか、今からシミュレーションしておくことも大事になってくるのではないでしょうか。

日本でも新型コロナウイルスに感染する人が増えていて、新規の感染者が1日に200人を超える状態に突入しました。

ウイルス今週初めにも緊急事態宣言、ないしは東京都のロックダウンが実施されるのではないかと予想していました。
でも、まだ持ちこたえているとの判断で、さまざまな分野への自粛要請に踏み留めています。
なぜ自粛要請という形なのかと言うと、そこには金銭的補償が発生しないからです。
命令となれば、賠償責任等の問題が出てくるのです。

正直、そんなことを言っている場合ではないと思います。
4月1日に日本医師会が「医療危機的状況宣言」と言うのを出したのも、もたもたしている政治に決断をを促すためではないでしょうか。


♦♦♦♦♦

Hungaryさて、各国でもさまざまな新型コロナウイルス感染対策がなされていますが、私が最も注目しているのが中欧ハンガリーの対応です。
以下にその概略を記します。

▶▶▶
3月11日
ハンガリー国内での感染者が13名の段階で非常事態宣言。

この時は、感染多発国からの外国人の入国禁止、集会の制限程度ですが、これを受けて大学は校舎への立ち入りを禁止に。


▶▶▶ 3月16日
感染者39名の段階で罰則規定を盛り込んだ追加措置発表、17日より実施。

国境を閉鎖し、ハンガリー人を除き全外国人の入国禁止
飲食店を含む店舗の営業時間制限 ( 6時~15時、例外あり )
集会・イベントの禁止
70歳以上は外出しないよう勧告
スポーツイベントは無観客試合以外の制限
劇場、映画館、博物館、美術館、図書館等の閉鎖
16日から初等・中等教育の生徒は登校禁止とし、オンラインでの授業に。



▶▶▶ 3月27日
感染者が300名を超え、罰則規定を盛り込んだ時限的 ( 3月28日からの14日間 ) な外出制限令発表。

正当な理由がある場合のみ外出OK ( 細かな規定あり )
人との距離を1.5m以上保つ
デリバリー・テイクアウト以外、飲食店の営業禁止
買い物は、9時~12時は65歳以上の人、65歳未満の人はそれ以外の時間帯で


日本と違って7つの国と国境を接するという事情もあるでしょうが、感染者が少ない段階から様々な手を打っています。

3月11日の措置は、イタリアの動きを受けてのものと考えます。
3月8日にイタリア北部の封鎖を発表すると、国民は南部へ逃げ出す動きが出ました。
このため9日には封鎖をイタリア全土に拡大、すると外国人が自国へ戻る動きが強まりました。
イタリアからウイルスを持ち込まれたら大変ですからね。

また、最初は子供への感染が少ないため初等・中等教育の休校を見送っていましたが、16日には方針変更。
しかし、休んでるだけの日本と違ってオンラインにて授業は続けています


3月27日の外出制限令で注目すべきは、買い物の時間を年齢で分けていることです。
ご存知だとは思いますが、新型コロナウイルスに感染すると高齢者ほど重症化しやすいと言われているので理にかなった措置だと思います。

♦♦♦♦♦

オルバン首相ただ、3月30日になって、広範な緊急措置を命令できる権限を政府に無期限に与える法案がハンガリー国会で可決されました。
新型コロナウイルスに対応するための措置だとされていますが、強権政治で批判の多い同国のオルバン首相の独裁政治に繋がりかねないという側面もあるため、EU各国や米国からも批判が上がっています。




一連の措置で、ハンガリーの新型コロナウイルス感染者の推移がどうなるか、そして周辺国との友好関係がどうなるのか、今後も目を離せません。

3月15日の南日本新聞に非常に興味深い記事が載っていました。


1918年から翌年にかけて世界で大流行したスペイン風邪についてです。
当時の地元の新聞から、スペイン風邪についての記事を拾い上げているのですが・・・、

10月24日付の師範学校付属小学校の臨時休校を伝えるニュースを皮切りに、記事が爆発的に増えていくようです。
11月3日には鹿児島市だけで患者が5000人、12月1日は薩摩郡内だけで1万7300人、18日には県内の死者が4000人、感染者が30万人と伝えているそうです。
感染者が多くて、鉄道の減便、郵便配達や店の営業の困難等が起き、医師や看護師も多くが倒れたとあります。

参考までに、当時の鹿児島市には、まだ伊敷の一部や吉野、桜島、谷山地区などは含まれていません。


pandemicスペイン風邪では、世界中で3割の人が感染し、5000万人から1億人が亡くなったとされています。
当時の社会は大変な混乱に陥ったことでしょう。
今回の新型コロナでは、過去の経験を元にして感染拡大を防ぐ様々な措置が取られていますが、記事からは当時の病院自体がまともに機能していなかったことが伺えますよね。
テレビはおろかラジオすらない時代、貴重な情報源である新聞を元にして、人々がどのような行動を取ったのか、もっと知りたいところです。


新型コロナウイルスの感染蔓延で、日々のトップニュースはそればかり。
新聞以外にも様々な所から情報を手に入れることができる現代ですが、溢れ返る情報に躍らされている一面もあります。
例えば、トイレットペーパーの騒動しかり。
2020年3月19日現在、鹿児島では一人も発症者が確認されていませんが、あたふたしている人がいかに多いことか。

新型コロナウイルスに感染しないに越したことはありませんが、情報を正しく取捨選択して、いかに賢く行動できるかも今試されています。

新聞もテレビもネット上でも、新型コロナウイルスの情報がトップに来るので、患者さんとの話題もそのことばかりになってしまっています。

手洗いさて、鹿児島市では3月2日から、小中高校の休校措置とられています。
実は、当院の近辺ではその直前にA型インフルエンザの患者さんがちらほらといらっしゃいました。
たまたま学校が休みに入りましたし、皆さんが今感染症に非常に敏感になっていることもあって、インフルエンザが拡がる気配は見受けられません。
不幸中の幸いですね。

鹿児島では、今のところ新型コロナウイルス感染症の方は一例も報告がありません。
インフルエンザも含めた感染症の予防の基本は手洗いです。
こまめに手を洗って下さいね。


インフルエンザ世間は新型コロナウイルスの話題で持ち切りです。
マスクや携帯できる消毒剤などの品切れが続出しているようです。

一方で、インフルエンザ。
あまりに身近な感染症なのであまり怖さを抱かないかも知れません。
でも、日本では年間に1000万人単位で罹患し、1万人程度がインフルエンザが原因で亡くなっていると言われています。
ちなみに2017/18年のシーズンでは2249万人がインフルエンザで医療機関を受診したと推計されています。

そのインフルエンザですが、昨年10月初めに流行り出して今年はどうなることかと思いました。
しかし、今シーズンは暖冬傾向にあるせいでしょうか、あまり流行していません。
鹿児島県のインフルエンザ定点医療機関を受診した患者数の推移を12月後半からみてみると

 2019年第51週 ( 12/16~12/22 )  23.64
 2019年第52週 ( 12/23~12/29 )  25.95
 2020年第01週 ( 12/30~01/05 )  18.15
 2020年第02週 ( 01/06~01/12 )  23.72
 2020年第03週 ( 01/13~01/19 )  22.13
 2020年第04週 ( 01/20~01/26 )  23.68

と、概ね横ばい傾向にあります。

また、全国的には既にピークアウトしたのではないかという観測も出ています。
( ピークは感じてませんが。)
ただし、B型の割合が増えてきており安心はできません。( グラフは日経メディカルオンラインから )

インフルエンザ動向

少なくとも新型コロナウイルスによる死亡例は日本ではまだなく、九州では発症例もありません。
しかし、インフルエンザなど身近な感染症を防ぐ意味でも、手洗いやうがいなどの感染予防の基本を徹底して下さいね。


インフルエンザ新年が明けて、外来ではA型インフルエンザの方が急増しています。
年末年始の民族大移動が感染を拡散させるのだろうと思います。


治療薬としてはこれまで

◎ タミフル ( 内服薬 )
◎ リレンザイナビル ( 吸入薬 )
◎ ラピアクタ ( 点滴 )

の4種類がありましたが、昨年の流行の終わる頃に「ゾフルーザ」という、これまでとは作用機序が異なる新薬が発売されました。
たった1回服用するだけで済むということでテレビや新聞などで盛んに報道されており、この薬を指名する方もいらっしゃいます。


しかし、注意点もあります。
まず、A型インフルエンザウイルスの遺伝子変異が他の薬と比較して高頻度 ( 23.3% ) にみられること。
変異することで薬の効きが悪くなるようで、WHOはゾフルーザが発売されている日本・米国と未発売のオーストラリアを比較して、この変化を監視しています。
日本小児科学会では推奨を見送りましたし、現段階では採用しないとする医療機関もあります。

また、薬価の問題もあります。
通常、3割負担でおおよそ1400円強しますが、体重が80kg以上の方は倍量服用する必要があり、当然負担も倍になります。
これに対して、昨年9月に発売されたタミフルのジェネリックである「オセルタミビル」は3割負担で400円ほど。
タミフルのジェネリックなら、窓口での支払いが1000円ほど安くすむのです。

そして、1例だけゾフルーザを内服後に嘔吐してしまった方がいらっしゃいました。
保険診療上、もう一度処方することができないのです。
一発勝負の怖さですね。


以上のような情報を提示し、さらにどれを選んでも症状が軽くなるまでの時間にほとんど差がないことを説明した上で、どの薬を選択するかは、患者さんと相談して決めています。

ま、罹らないに越したことはないので、基本的なうがいや手洗いを徹底して予防に努めて下さいね。


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