◆ 診療所ライブラリー 173 ◆


健康食品・サプリ商品名の覚えやすさや名前から連想するイメージは、とても重要です。
例えば、日本において酸分泌抑制薬のH2ブロッカーのシェアでナンバーワンは「ガスター」( ファモチジン ) なのですが、胃を想起させ ( gastro = 胃 ) 、言葉に力強さがあるのが、この分野の代名詞的存在になった理由の一つだと思っています。

具体的な商品を取り上げ、そのネーミングの問題点に焦点を当てているのが今回紹介する本ですが、健康食品・サプリメントが商品名やパッケージの表示で、ここまで奸策をめぐらせて消費者を惑わせているとは知りませんでした。

鹿児島では有名な「伝統にんにく卵黄」も槍玉に上がっていますが、サプリ1日分に含まれる卵黄量が卵1個の約1/112しか含まれていない計算になるとか。
対して、メーカーからは「鹿児島の伝統的な作り方を踏襲していてつなぎの役割をしているだけ」と回答があったようです。
つなぎの役割だけなのに、ホームページでは「栄養たっぷりの飼料を食べて育った、元気な鶏の有精卵黄のみを使用」と大きく宣伝されています。
こういうのを見たら、ほとんどの人は卵黄成分もたっぷり摂れると勘違いしてしまうでしょうね。

この本の中で、複数の商品が取り上げられているメーカーがあります。
2016年の伊勢志摩サミットの際にメディアセンターで平然と水素水を提供するという愚行を演じたので、以来私はそのメーカーの飲料水は買わないようにしています。
ネーミングの問題点を指摘されても改善しようとしないメーカーの姿勢も見て取れましたので、一人不買運動は今後も続けていこうと思います。