200905181744548443.gif新型インフルエンザがいよいよ身近な存在となってきました。
このインフルエンザにどのように対処していくべきかは、今後の状況に応じて変化していくものと思います。
今のところタミフル、リレンザが有効ですからパニックにならないことです。

さて、週刊誌などでインフルエンザにこれらの薬剤以外に漢方薬が有効であることが報じられました。
当診療所では、10代の患者にタミフルを使うなという通達以降はこの世代には麻黄湯を基本にした処方を行なっており、かなり有効である感触を得ています。

漢方薬以外にも注目すべきものがあります。
それはコレステロールを下げるスタチンと呼ばれる薬剤。
米国のおよそ7万6000人を対象にした研究で、スタチンを使用している人はインフルエンザ、肺炎、慢性閉塞性肺疾患での死亡率がかなり低いことが示されています。( Chest. 2007 Apr;131(4):1006-12 )
また、スタチンとカフェインの複合薬が鳥インフルエンザに有効であることも発表されています。( http://www.gclew.com/modules/press_release/index.php?page=article&storyid=77 )

インフルエンザだけでなくC型肝炎に対しても、既存の治療法にスタチンを加えることでウイルスの抑制効果が更に高まることがわかってきています。

細菌に効く抗生物質はアオカビから単離されたペニシリンが最初です。
スタチンもアオカビから見いだされた物質。
これがコレステロールを下げる作用だけでなく、ウイルスの増殖を抑える作用があるとしても不思議ではないと私は考えます。