野口内科 BLOG

  野口内科は鹿児島市武岡に開業して46年を迎えました。
  当ブログでは、当院からのお知らせ、医療・健康に関する情報の他に、近隣の話題、音楽・本のこと等を綴ってまいります。

    診療時間 午前  9:00〜13:00
         午後 14:30〜18:00 (金曜は〜18:30)
    休診   日曜・祝日・木曜午後
    電話   099−281−7515
    住所   鹿児島市武岡二丁目28−4
    院長   野口 仁

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インフルエンザ

新聞もテレビもネット上でも、新型コロナウイルスの情報がトップに来るので、患者さんとの話題もそのことばかりになってしまっています。

手洗いさて、鹿児島市では3月2日から、小中高校の休校措置とられています。
実は、当院の近辺ではその直前にA型インフルエンザの患者さんがちらほらといらっしゃいました。
たまたま学校が休みに入りましたし、皆さんが今感染症に非常に敏感になっていることもあって、インフルエンザが拡がる気配は見受けられません。
不幸中の幸いですね。

鹿児島では、今のところ新型コロナウイルス感染症の方は一例も報告がありません。
インフルエンザも含めた感染症の予防の基本は手洗いです。
こまめに手を洗って下さいね。


インフルエンザ世間は新型コロナウイルスの話題で持ち切りです。
マスクや携帯できる消毒剤などの品切れが続出しているようです。

一方で、インフルエンザ。
あまりに身近な感染症なのであまり怖さを抱かないかも知れません。
でも、日本では年間に1000万人単位で罹患し、1万人程度がインフルエンザが原因で亡くなっていると言われています。
ちなみに2017/18年のシーズンでは2249万人がインフルエンザで医療機関を受診したと推計されています。

そのインフルエンザですが、昨年10月初めに流行り出して今年はどうなることかと思いました。
しかし、今シーズンは暖冬傾向にあるせいでしょうか、あまり流行していません。
鹿児島県のインフルエンザ定点医療機関を受診した患者数の推移を12月後半からみてみると

 2019年第51週 ( 12/16~12/22 )  23.64
 2019年第52週 ( 12/23~12/29 )  25.95
 2020年第01週 ( 12/30~01/05 )  18.15
 2020年第02週 ( 01/06~01/12 )  23.72
 2020年第03週 ( 01/13~01/19 )  22.13
 2020年第04週 ( 01/20~01/26 )  23.68

と、概ね横ばい傾向にあります。

また、全国的には既にピークアウトしたのではないかという観測も出ています。
( ピークは感じてませんが。)
ただし、B型の割合が増えてきており安心はできません。( グラフは日経メディカルオンラインから )

インフルエンザ動向

少なくとも新型コロナウイルスによる死亡例は日本ではまだなく、九州では発症例もありません。
しかし、インフルエンザなど身近な感染症を防ぐ意味でも、手洗いやうがいなどの感染予防の基本を徹底して下さいね。


予防接種昨年は、入荷が滞りがちな時期もあり、接種の希望に十分応えることができなかったインフルエンザワクチン。
本年度は必要な量が十分に入手可能ですが、昨年のような混乱を避けるために、接種をご希望される際は予約を必ず取っていただくようにお願いしています。
何とぞご了承下さい。

昨年は、皆さんが接種をされる時期にインフルエンザが流行するという状況でした。
今年は、10月前半に近隣で小流行があったものの、暖い気候が続いたせいか、その後すっかり落ち着いていました。
しかし、ここに来て流行の兆しが見え始めています。
もうワクチン接種に対応していない医療機関もありますが、当院は今月中はワクチン接種に対応しています。
ご希望の方はお早めに。

インフルエンザ当院周辺では、今週に入ってインフルエンザに罹る方が急激に増えています。
最高気温が30℃を超える日もあと数日続くようですが、十分に気をつけて下さい。

インフルエンザの予防接種は10月1日から開始しています。
接種をご希望の方は必ず予約をお願いいたします。

予防接種の料金についてのお知らせです。
10月から消費税が10%に上がりましたが、窓口でのお支払いは昨年と同じです。

先日、鹿児島市内の小学校でインフルエンザによる学級閉鎖があったというニュースがありました。
実は、8月末から鹿児島市近隣の地区でインフルエンザが小流行しているという話が流れてきていました。
また、9月18日には大分県での流行期入りの発表がありました。
そんなこともあってでしょうか、インフルエンザワクチンについての問い合わせが増えています。
予防接種
当院では、例年10月1日からインフルエンザの予防接種を始めるようにしています。
しかし、現段階で卸業者からいつ手に入るのか、はっきりしていません。

予防接種の料金についてですが・・。
当院では2014年に消費税が5%から8%に上がった際も、2015年にインフルエンザワクチンが3価から4価になって納入価が約1.5倍上昇した際も、価格を据え置いてきました。
今年は10月から消費税が10%になるため、現在検討中です。


開始時期や料金は、決定次第、当ブログでお知らせしていく予定にしていますので、今しばらくお待ち下さい。

病院で受ける検査は、痛みやつらさを伴うものが多く、心理的にも肉体的にも負担の大きいものです。
最近得た情報の中には、そういう苦痛を回避できるように様々な研究がみてとれるものがいくつかありましたので紹介してみます。

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インフルエンザ検査まず、インフルエンザの診断について。
現在は、鼻やのどの奥に綿棒を入れる検査がほとんどです。
不快感や痛みが伴い、検査をする我々もくしゃみをまともに浴びる等のリスクが付きまといます。
今回、鹿児島大学から発表があったのは唾液を使った検査です。
2014年には手法が確立されていたようですが、今冬に臨床試験を始め、来年度中には保険適用を目指すそうです。
唾液を取るだけなので負担は少なく、検査感度も従来法より1~50万倍あるとか。
安価で普及することを期待したいですね。( 参考記事 → こちら )

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自己血糖測定次に、血糖測定について。
血糖はどうしても血液を調べなければなりません。
インスリンによる治療を受けている方などは、自分で調べる必要もあります。
この負担を軽減しようと、NTTが研究中なのが、電磁波を用いた方法。( → こちら )
皮膚に機器を押し当てて、グルコース成分に特有の周波数の電磁波を照射することで血糖値を推定するというものです。
機器が小型化できて、安価になればいいですね。

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最後は、超音波を用いたバーチャルレンズについて。
詳しく読み込んでいませんが、侵襲的な内視鏡検査にとってかわる可能性がある、と研究者は報告しています。( → こちら )
内視鏡は覗いて観察するだけではなく、治療にも欠かせない道具になっていますから、後者を代替するのは困難だと思います。


少しでも苦痛のない検査法を目指して、様々な研究が地道に行なわれているのは嬉しいことですね。

 

メダカ〖 今月のつぶやきから 86 〗


今シーズンはややスギ花粉が多いようで、私も油断すると目の痒みやくしゃみがひどくなります。
自身を通して花粉症治療の経験は豊富ですので、ご遠慮なく相談して下さいね。

ツイッター上で医療情報をいち早くお届けしていますが、今月のつぶやきの中から10個を選んでまとめてみました。


まずは、何でも摂り過ぎは良くないという話題5つ。

① フライドチキンを毎日なんて日本では考えられませんが、米国ではあり得る話です。

② 食べ放題・飲み放題のランチバイキングで、コーヒーを10杯以上飲んで中毒になった方もいらっしゃいましたが、アルコールに強い人・弱い人がいるように、カフェインも代謝に個人差があります。

③ 海外では、緑茶飲料も甘く味付けしてあることがほとんど。なぜそんなに甘いものを欲しがるのでしょうか。

④ 2年ほど前には乳児が食塩入りの飲料を与えられて死亡する事件がありましたが、今回は水族館のペンギンです。

⑤ 人工甘味料はメタボに繋がることが知られてきました。ダイエットできないばかりか健康を損ねます。


あとは、個人的に興味のあったものを5題。

⑥ 検査手段が乏しく診断が遅れがちになる膵臓がんが、簡単にわかるようになるかも知れませんね。

⑦ インフルエンザを契機に、血管イベントが増えるという報告なので、高血圧・糖尿病・高コレステロール血症などの基礎疾患がある人は気をつけたいです。

⑧ 欧米人は痛みを極端に嫌いますから、こういうデバイスが産み出されるのでしょうね。

⑨ 光をコントロールすることで、食欲をなくしたり血糖を下げたりできないものでしょうか。

⑩ 日本でもそれほどメジャーではない食材ですが、それを海外のラボが研究対象にしたのは少し悔しいですね。

インフルエンザ新年が明けて、外来ではA型インフルエンザの方が急増しています。
年末年始の民族大移動が感染を拡散させるのだろうと思います。


治療薬としてはこれまで

◎ タミフル ( 内服薬 )
◎ リレンザイナビル ( 吸入薬 )
◎ ラピアクタ ( 点滴 )

の4種類がありましたが、昨年の流行の終わる頃に「ゾフルーザ」という、これまでとは作用機序が異なる新薬が発売されました。
たった1回服用するだけで済むということでテレビや新聞などで盛んに報道されており、この薬を指名する方もいらっしゃいます。


しかし、注意点もあります。
まず、A型インフルエンザウイルスの遺伝子変異が他の薬と比較して高頻度 ( 23.3% ) にみられること。
変異することで薬の効きが悪くなるようで、WHOはゾフルーザが発売されている日本・米国と未発売のオーストラリアを比較して、この変化を監視しています。
日本小児科学会では推奨を見送りましたし、現段階では採用しないとする医療機関もあります。

また、薬価の問題もあります。
通常、3割負担でおおよそ1400円強しますが、体重が80kg以上の方は倍量服用する必要があり、当然負担も倍になります。
これに対して、昨年9月に発売されたタミフルのジェネリックである「オセルタミビル」は3割負担で400円ほど。
タミフルのジェネリックなら、窓口での支払いが1000円ほど安くすむのです。

そして、1例だけゾフルーザを内服後に嘔吐してしまった方がいらっしゃいました。
保険診療上、もう一度処方することができないのです。
一発勝負の怖さですね。


以上のような情報を提示し、さらにどれを選んでも症状が軽くなるまでの時間にほとんど差がないことを説明した上で、どの薬を選択するかは、患者さんと相談して決めています。

ま、罹らないに越したことはないので、基本的なうがいや手洗いを徹底して予防に努めて下さいね。


予防接種先月後半より入荷が滞りがちだったインフルエンザワクチンですが、先週と今週で手に入りやすくなりました。

最も接種希望者が増える時期に品不足になるのは何とも歯がゆい思いですし、わずかながらA型インフルエンザの患者さんもいらっしゃいます。
年末・年始で多くの人が移動する時期になると一気に患者さんの数が増えるのがよくあるパターンです。
またいつ品不足になるか予想がつきませんので、未接種の方は早めにワクチンを受けて下さいね。



参考 → 供給不足のためインフルエンザワクチン予約、一時停止。その裏事情。

昨年に引き続き、インフルエンザワクチンの供給がストップしたため、予約を一時停止しています。
入手でき次第、ブログなどでお知らせいたします。

注射器昨年は、ワクチンの株を途中で変更したことや、他のワクチンの生産を増やさなければならない事情が影響して、最初から供給不足気味でした。

そして、インフルエンザの流行が始まってからワクチンの供給が安定しました。
しかし、罹る人が増えてからでは接種を希望される方はあまり多くなく、結局はワクチンが余ってしまうというミスマッチが生じました。

今年は、ワクチン生産開始も問題なく始まったのですが、全国的に不足状態に陥っています。
厚労省は「近年の使用量などに照らせば、今年のワクチン供給量は適切に使用されれば、不足は生じない」と言っていますが、現状とは大きな乖離があります。
さらに「現時点でワクチンが足りなくても、シーズン全体では余剰が出てくる。ワクチンの供給は続くので、接種が望ましいとされる12月中旬まで待って」とも。
この言葉に業界の裏事情が透けて見えます。

実は、シーズン終わりに毎年のようにワクチンが大量に返品されるのです。
必要以上にワクチンを仕入れてしまう医療機関がいまだにあることが最大の原因とされています。
そこで、メーカーが生産・出荷調整をして対抗しているという噂です。
しかし、多くの医療機関で接種の希望に応えられない事態を生み出していることをどう考えているのでしょうか。
今までの商習慣をやめ、ワクチンの大量返品は受け付けないようにすればいい話ではないでしょうか。

厚労省は「シーズン全体では余剰が」と言っていますが、昨年は完全にニーズとのミスマッチでしたし、「接種が望ましいとされる12月中旬」というのは何を根拠にしているのでしょうか。
鹿児島では今のところは大きな流行はないですが、昨年は11月の下旬から全国的に流行が始まりましたよね。

シーズンの最後にワクチンが余ってしまうからって、11月下旬に供給不足を招いてしまうのは好ましい状況とは到底考えられません。
期間を通して帳尻が合っていればいいという問題ではないはずです。

予防接種今月より、インフルエンザワクチンの予約及び接種を始めています。

昨年は、ワクチンの生産の遅れが原因で一時的に入手困難な状況が起き、途中で予約を中断せざるを得ない期間も発生しました。
今シーズンは現時点では全く問題なく流通していますが、インフルエンザが流行り出すと、予約が殺到します。
既に流行の起こっている地域もあるようです。
確実に接種ができるよう早めのご予約が無難かも知れません。

価格は昨年と同じです。
小児の 2回目や受験生の割引などは従来通りです。
ご予約の際にご確認いただきたいと思います。


昨日、NHKの番組「日本人のおなまえっ !」で身近な病名の由来を取り上げていました。
その中で、昔の人は病気の原因が風邪 ( ふうじゃ ) にあると考えていたので、痛風や中風といった名前が付けられていたという話がなされていました。
また、インフルエンザに「印弗魯英撒」という当て字がなされていたのは、海外との交易によりもたらされたとの考えに由来しているようです。
インド・フランス・ロシア・イギリスが撒くという意味のようで、これには座布団をあげたくなります。

風邪について説明を加えておきます。
中医学の世界で「風・寒・暑・湿・燥・火」の6つの「気」が複雑に変化して、人体に影響を及ぼし病気が起こると考えていました。
発病の原因となった気は「風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪」と呼ばれるのです。

蟯虫それ以外に古代の人々は、神の怒りや怨霊、庚申信仰に基づく腹の虫などが病の原因と考えてきました。
左の図は「針聞書 ( はりききがき ) 」という書物の中で描かれた63種類の腹の虫の一つ、「蟯虫 ( ぎょうちゅう ) 」です。
多くの人の探求のおかげで、細菌やウイルス、遺伝的な素因や生活習慣などが病気の元になることがわかり、大概の疾患が治せる現代人は、とてもありがたい時代に生きているものだなと思います。


このブログでは、胃液がこみあげてくる「呑酸」ということばを考察したことがあります ( → どんさんそうそう ) が、医学用語には不思議なものがいっぱいあります。
薬を飲むことを「内服」と言いますが、なぜだかわかりますか ?
解説してもいいですが、自分で調べてみましょう。
ヒントとして、中国最古の地理書「山海経 ( せんがいきょう ) 」という書物にその由来があるとだけお伝えしておきます。

花粉ずっと寒い日が続いており、例年なら2月の初めから飛散するスギ花粉も鳴りを潜めていました。
しかし、ここ数日は気温も緩み今日は日差しが暖かく感じられました。
まだ花粉は多くないようですが、そろそろ対策が必要でしょうね。
鹿児島では2015年以来、花粉が少ない傾向が続いています。
今年は昨年よりもやや少ない予報ですので、花粉症の方にはありがたい話ですね。

私も花粉症持ちなので、これまで試行錯誤してきた薬の使い方のノウハウを蓄積しております。
お困りの方は是非ご相談下さい。
また、花粉症の時期は経鼻内視鏡をやめておけ、と説明する医師がいるようです。
しかし、前処置に使用する血管収縮剤が、花粉症にはプラスに働き鼻の通りが良くなります。
ただ花粉症の症状がある期間は若干出血しやすい傾向にはある印象です。

花粉症の情報はこちらから。( → こちら )
21日以降は急に増える予報です。

節分今日2月3日は節分。
恵方巻きにかぶりつく人も多いと思います。
この風習は私が神戸に住んでいる頃に関西地方で広まったもので昔から親しんでいます。
鹿児島に戻ってきた現在でも、近所にあるお寿司屋の恵方巻きが格別においしいので毎年ありがたくいただいております。

立春をはさむこの時期は一年で最も寒い時期にあたります。
鹿児島は明日から3日間雪の予報が出ているように、例年にない厳しい寒波に覆われるみたいですね。

この寒さの影響なのか、ワクチン供給不足が影響したのか、インフルエンザの流行が続いています。
1月15日から21日の週で定点医療機関からの報告数で鹿児島が86.53人と全国トップに立ちました。
次の週では62.66人で全国6位へと若干落ち着いてきましたが、まだまだ侮れない数値です。

例年以上にインフルエンザの患者さんに対応していますが、私はここ17、8年インフルエンザに罹ったことがありません。( 他の一般的な風邪などはもらってしまうのはよくあるのですけどね )
これは毎年ワクチン接種をしているからだと考えています。
効果の持続するのが5ヶ月くらいと言われているワクチンも、毎年打っていると年間を通して免疫が維持されているという報告もあります。

インフルエンザは罹って辛いばかりでなく、少し症状がよくなっても蔓延させないように一定期間学校や職場を休まなくてはならず、社会的な損失も無視できません。
今シーズン、インフルエンザで痛い目に遭った方は、来期以降の継続したワクチン接種をお勧めします。

年が明けてからの外来は、例年になく患者さんが多く猫の手も借りたい状態が続いています。
ブログのネタになる医療情報の収集もままなりません。

はな17日に鹿児島県内全域にインフルエンザ警報が出ましたが、インフルエンザはもちろん多く、例年よりもB型が目立っています。
これとは別に、軽いのどの痛みから始まり次いで鼻水がタラタラと流れ出といった症状の方が相次いでいます。
発熱はほとんどないものの、頭重感や倦怠感も伴うので皆さんつらそうです。

今週は比較的暖いいい天気が続いていますが、来週はまた厳しい寒さが予想されています。
引き続き体調管理には万全を期して下さい。

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